獅子の末裔

卯花月影

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4.伊勢長島

4-1. 長島蜂起

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 翌朝、目が覚めると摂津に出陣していた柴田勝家や明智光秀をはじめとした尾張・美濃衆や忠三郎の従弟・後藤喜三郎らの近江衆ほか、主だった諸将が都へ戻っていた。

 信長は居並ぶ諸将を前に号令をかける。
「明日には兵が揃う。明朝、大津へ向けて出陣する」
 九月二十四日。大津へと向かうと、浅井・朝倉勢や本願寺から来た援軍、叡山の僧兵といった敵が皆、比叡山麓にある城へと引き上げているのが見えた。

(比叡山に籠られてしまうと、易々とは手が出せない)
 延暦寺。山号が比叡山。いにしえの頃から山岳信仰の対象だったこの山に、平安の頃、天台宗の僧・最澄によって築かれた王城鎮護の霊場だ。皇室や摂関家との所縁も深く、山上から山麓にかけて百を超える堂塔が連なる。

 学問所としての機能も備え、開創以来、多くの著名な僧を輩出しているが、年を経るごとに多くの僧兵を抱えて武装化し、百年前には室町幕府と武力衝突が起きている。その後も幕府の武力闘争に巻き込まれて焼き討ちにあい、そのたびに復興して僧兵を集め、大名なみの武力を誇っていた。

 信長は人心掌握のために、人の評判を殊更に気に掛ける節がある。浅井・朝倉勢はいかに信長といえども手出しすることはできないだろうと見込み、叡山に籠ったと思われた。
 信長は宇佐山城を本陣に、各処に諸将を配置して蟻の這い出る隙もないほど叡山を取り囲むと、敵が出てくるのを待った。

 かつて近江が都となったことがある。
 飛鳥時代、白村江はくすきえの戦いで敗れた近江帝が、唐・新羅からの侵攻に備え、交通の要所である近江に遷都した。それが大津宮だ。天智帝が世に近江帝と呼ばれるのもここからきている。

 その後、近江帝が崩御。弟の大海人皇子が挙兵して政権を奪うと、都は再び飛鳥へと移され、廃都となった。
 大津宮が都だったのは五年余り。どれほどの規模を有していたか、今となっては分からない。千年も前のことだ。往時の痕跡はほぼ残されていない。
 
 楽浪ささなみの 志賀の大曲おおわだ 淀むとも 昔の人に またも逢はめやも

「若殿。それは…?」
 町野左近が尋ねる。振り返った忠三郎の笑顔はどこか寂し気だった。
「はるか昔、柿本朝臣人麻呂が大津宮を偲んで詠んだ歌じゃ」
 大曲おおわだとは湖水の入り込んだところ。湖水の水が懐かしい人を思って淀んでいるが、かつて大津宮にいた人たちに逢うことはできないだろうと詠う。

(逢えない。もう二度と。この琵琶のうみがいかに淀もうとも、死者に逢うことは叶わぬ)
  どんなに願ったとしても、優しかった叔父の姿を見ることはできない。
 かつて佐助は、そして一益も、怒りはもってまた喜ぶべく、恨みはもってまた悦ぶべきものと言い、良い君主は戦さを慎むべきであり、将は戦うことを戒めるべきと、孫子の一節を教えてくれた。しかし、本当にそうだろうか。

(叔父上の無念を思えば、この怒りも恨みも容易に消えるものではない)
 こうして叡山を目の前にすると、心のうちに秘めていた思いがふつふつと湧き上がってくるのを感じる。
 表には微笑を浮かべ、家臣たちと共に語らう時すら、内に潜む怒りと悲しみは深淵のごとく静かに、しかし消えることなく燻り続けた。

「上様はこのまま叡山を野放しにすると、そうお考えなのでしょうか」
 町野左近が首をかしげるのには理由がある。
 信長はもう一月あまり、叡山を囲んだまま、じっと敵が姿を見せるのを待っている。その間、日時を決めて決戦をしようと朝倉方へ使者を送ったらしいが、それに対して朝倉方からは、和睦を申し入れてきた。あくまで決着をつけたい信長はこれを退けた。その間も叡山に隠れた浅井・朝倉勢が山を下りて京近辺を放火している。

 信長は叡山へも使者を送り、中立を求めたが叡山からの返答はなかった。
「それはわしにもわからぬが…」
 しかし信長は都に戻ってきたとき、仇は必ず討つと、そういった。
(このままあの悪僧どもを野放しにするとは思えぬ)

 その最中、甲賀に逃げ込んだ六角が再び兵を挙げて南近江に進軍を開始したとの知らせが入った。
「左近は何をしておるか」
 滝川一益が調略を進めている甲賀衆の中で、未だ六角親子に肩入れしている者がいるらしい。

 イライラと焦りを隠しきれない信長に、柴田勝家が、
「どうも大坂本願寺から知らせを受けた伊勢長島の門徒どもに不穏な動きがあり、動けぬようでござります」
 それを聞いた諸将の間に動揺が走る。
(伊勢長島まで…)
 この上、長島から挙兵されては抜き差しならない状況になる。信長はまず、将軍・義昭を介して本願寺との和睦を進めることにして講和を成立させた。続けて三好三人衆、六角親子とも和睦するため、働きかけた。

 この和睦が整えば、摂津及び南近江が沈静化する。四面楚歌状態を脱することができると、全体に安堵の空気が流れたころ、伊勢から急使が訪れたとの知らせが入った。
「伊勢から使者とは…」
「急ぎ本陣へおいでくだされ。上様が軍議を開くと仰せで」
 遅ればせながら参陣してきた賢秀に兵を任せ、忠三郎は信長のいる宇佐山城へと向かった。

 大広間では柴田勝家、佐久間信盛、明智光秀といった老臣たちが揃い、軍議が始まっていた。
「長島の門徒たちが挙兵し、突如叛旗を翻した北伊勢四十八家の国人衆も加わり、小木江城及び桑名城を取り囲んでおる。彦七殿からは後詰を求める使者が来ておるが…」

 柴田勝家が苦虫を嚙み潰したような顔をして事と次第を話す。尾張・小木江城には信長の弟・織田彦七郎が、伊勢・桑名城には滝川一益がいる。
 佐久間信盛が顔色を変える。
「本願寺とはすでに和議が成立しておる。なにゆえ長島の門徒が挙兵したのか」
 知らせが届いていないのか、もしくは大坂本願寺とは一枚岩ではないのか、いずれにせよ、小木江城にも桑名城にもわずかな兵しかおらず、落城は時間の問題と思われた。

「後詰というても、叡山に敵を抱えたまま伊勢に向かえば、我らは背後を突かれる。これはいかんともしがたいことじゃ」
 老臣たちがみな頭を抱える中、信長は一人、虚空を見つめて黙っている。
(義兄上…)
 援軍を送らなければ、信長はまたも弟と家臣を失うことになる。しかし、この状況では老臣たちが言うように、兵を送ることなどはできない。かつてここまで苦境に立たされたことがあっただろうか。

「やむなし。まずは和睦を進めねばならぬ」
 信長は短くそういうと立ち上がり、何か言おうとする老臣たちをしり目にさっさと大広間を後にした。
「やむなしとは…。彦七殿と滝川左近殿を見殺しにせよと?」
「いかに上様といえども、今度ばかりは打つ手があるまいて」
 信長が去った広間はざわつき、皆、思い思いに話をする。
(北勢が敵の手に落ちる)
 あと数日もつかもたないか。いずれにせよ、二人の命は風前の灯火で、同時に数年かけて手に入れた北伊勢が失われる。
 忠三郎は静かに立ち上がると、ざわつく広間を後にした。

 小木江城と桑名城が落城したとの知らせが入ったのは、三好三人衆・六角親子との和睦が整った後だった。
 その後も浅井・朝倉勢の強襲により、近江・坂本の先、堅田を守っていた織田家の臣・坂井政尚が討死。信長はやむなく、浅井・朝倉勢と和睦して兵を引き、岐阜へ戻っていった。

 約四か月に及ぶ戦さが一段落し、青地荘で青地駿河守の葬儀が執り行われたのは十二月の末だった。死後二か月を経過しており、朝倉家から返された遺体は座棺に入れられ、すでに埋葬されている。
 青地駿河守には当年十一歳の一子・千代寿がいるが、まだ幼いということで、賢秀が施主を務めた。

 忠三郎の目の前に僧侶がずらりと並び、読経が始まり、辺りには線香の煙が立ち込める。白い直垂を着た従弟の千代寿は終始うつむきがちで、顔を挙げようとはしなかった。胸中に去来する思いは、誰にも告げることなく、ただ一人で耐え忍んでいるのだろう。

 幼いころ、叔父と供に日野に来た時には一緒に遊んだ記憶がある。何か言葉をかけたいと思い、葬儀の間中、千代寿の様子を伺っていたが、なかなか声をかけることができない。何を言えばいいのか、どんな言葉が千代寿の痛みを和らげられるのか、それが分からない。

 葬儀が終わると、参列者が賢秀と千代寿に挨拶に行く。青地駿河守の寄親の佐久間信盛と明智光秀はそれぞれ、名代を送ってきていた。
 そのほかにも江南の土豪の多くが名代を参列させており、人の群れが途切れることはない。忠三郎は千代寿に声をかけるのを諦めた。

 青地荘からの帰り道、日野の城下にある曲物屋が目についた。
 平安のころから日野では桶が作られていた。祖父・快幹はそこに目をつけ、木地師と呼ばれる木工職人や漆塗職人を集め、漆器を作らせた。快幹はこれを日野椀と名付た。
 日野の特産品として伊勢と京を往復する商人に売ったところ、大変評判がよく、祭事に用いる器として各地で売られるようになった。
(お爺様は何でもおできになる)
 祖父が千草峠を抑えたり、日野に城下を築き、産業を発展させた理由はよくわかる。
 兵を動かすために戦費調達はかかせない。度重なる戦さに対処するためには、年貢を重くするしかないが、領民たちに過度な負担を負わせて日常や未来を奪えば、一揆や離散を招く。

「お爺様も日野椀だけで満足してくだされば…」
 忠三郎が日野椀をひとつ手に取り、ポツリとつぶやくと、町野左近が首を傾げる。
「日野椀のほかにも蝋燭もござりましたな」

 忠三郎は町野左近に微笑み、頷いた。
(この美しい山河と平穏な生活。それだけで満足してくだされば、我が家が厄災に巻き込まれることもなかったろうに)
 思い起こすのは、叔父と最後に交わした会話。青地駿河守は、快幹がなぜ、日野で鉄砲を作らせているのか分かるかと、そう聞いた。
(お爺様が敵味方問わず、武器を売り渡していたとは)
 相手は六角だけではないだろう。今や鉄砲の産地、堺・国友は信長が抑えている。残っているのは紀州・根来と日野だけだ。蒲生家に有り余るほどの財があるのも、祖父が武器を作らせ、諸大名に売りさばいているからだ。
 快幹は体調が優れないといって青地駿河守の葬儀にも参列しなかった。
(お爺様は子を失っても何も感じないのであろうか)
 祖父の狙いが分からない。
 黙っているとやりきれない思いが募ってくる。
(叔父上を失い、義兄上の生死もわからない)

 小木江城にいた織田彦七郎は討死したという知らせが届いていた。しかし一益をはじめとした滝川家の面々は、桑名落城以来、行方知れずだ。討ち取られたのか、どこかに逃れたのか。どちらにしても北勢が敵の手に落ちた以上、知る術がない。
 鍛冶村に立ち寄ると、鉄砲鍛冶が忠三郎に大鉄砲を見せた。
「滝川様から追加で作るようにと言われた大鉄砲。なかなか取りに来てもらえませぬが…」
 忠三郎はうなずき、町野左近に代金を支払うようにと命じ、大鉄砲を預かることにした。

 城に戻り、久しぶりに居間に入って外を見ると月が見えた。
(ここから見る綿向山が一番、風情がある)
 忠三郎は庭に下り立ち、月の光に照らされる綿向山を遠望する。
 かつては毎日、飽きることなく見上げていた綿向山。元服してからは合戦続きで、日野に腰を落ち着ける暇もなく、こうして静かに山を見上げることが減ってしまった。
(義兄上は長島の動きを知り、大鉄砲を用意しておられたのか)
 しかしその大鉄砲も間に合わなかった。

「何ゆえにかようなことに…」
 一益に初めて会った日からの出来事が思い起こされる。信楽院で会った時の雨に濡れた後姿。そして、再度、信楽院で会った日に、忠三郎の肩に置かれた大きな手の温もり。
(義兄上…)
 忠三郎は一人、庭石に手をかけ、その場にしゃがみ込む。池に映る月は、漆黒の中で孤独に震えるように揺れている。まるで今の自分を思わせるような月を見ていると、無性に一益に会いたくなった。

(もう一度、義兄上に会いたい。されどそれは叶わぬ願いなのか)
 また自分を知ってくれている人を失った。叔父・青地駿河守に次いで義兄上と慕った一益までがもうこの世にはいない。胸にぽっかりと空いた穴を抱えながら、ただ一人、立ち尽くす。
 月の光は変わらぬ輝きを放っているのに、以前とまるで違うものに見えるのは何故なのだろう。
 寂寥感で胸が押しつぶされそうになった、その時、
「如何した?また腹下しか?」

 聞きなれた声が後ろから聞こえてきた。忠三郎は驚いて振り向く。
「義太夫!」
 一瞬、亡霊かと思った。しかし月明かりの下で見る義太夫は、亡霊にしてはしっかりと地に足がついている。
「妙なものばかり食っておるのじゃろう。拾うたものを食うときは、よくよく吟味してから食え。殿が案じて、鶴に腹の薬を渡して来いと、そう仰せになったわい」
 と笑って、懐から薬袋を取り出した。

「義兄上が案じてとは、おぬし一体、義兄上に何を話して…。いや、それよりも…生きておったのか!」
「藪から棒になにを言うておる。我らは死んだことになっておるのか?」
「生きていると思うわけがない。桑名は十重・二十重に囲まれていたというではないか」
「おぬしは素破を侮りすぎておる。素破はそう容易くは敵の手にかからぬ。一揆勢が押し寄せてきたゆえ、櫓ごと吹き飛ばし、そのすきにさっさと逃げたのじゃ」

「では義兄上も?」
「無論、ご無事じゃ。皆、ぴんぴんしておる。鶴が大鉄砲を持ち帰ったというから取りに来たのじゃ。されど、それよりも酒をくれ。城を失うてからは主従連れ立って流浪の日々。殿は毎日、難しい顔をしておるし、殿が四六時中、傍にいるせいで、我らは殿の目を盗んで酒を飲むこともかなわぬ」

 人の心配をよそに、義太夫は常と変わらず、呆れたことばかり言い始める。忠三郎は俄かに可笑しくなり、義太夫の胸を拳で叩いた。
 義太夫がむせ返り、一・二歩後ずさりする。
「な、なにをするんじゃい」
「生きていた…生きていたとは…」
 歓喜と安堵、そして可笑しが沸き上がり、忠三郎は笑いながら、何度も何度も義太夫の胸を叩いた。
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