38 / 41
3章 力を尽くして
第4話 矢田さんの沙汰は
しおりを挟む
約束の時間は11時、場所はなかもず駅から数分のいつものカフェである。
紗奈と畑中さんは15分前、10時45分ごろに着く様に事務所を出た。お陰でいちばん乗りできた様だ。矢田さんをお待たせするのはもちろん、競合相手より遅くなることも避けたかった。こんなことで主導権が握れるとは思っていないが、少しでもこちらの不利になる様なことは除いておきたかったのだ。
紗奈と畑中さんは下座に並んで腰掛けていた。テーブルにはカンプを挟んだクリアファイルと数本のペン、名刺入れを出している。
紗奈は俯いて、「ふぅー……」と細い息を吐き出した。
「天野さん、緊張してる?」
「はい……、コンペのお話を聞いてから心が休まらなくて」
どうにかこうにか心に喝を入れながら他の仕事にも取り掛かって来たが、いつでもコンペのことが頭の片隅に居座っていた。
選んでもらえなかったらどうしよう、競合相手のデザインが紗奈のものと比べ物にならないほどに素晴らしく、そちらが採用されてしまったらどうしよう、そんなことばかりが頭を巡るのだ。
本当に、社会人になってからすっかりと弱気になってしまったなと参ってしまう。学生のころは能天気でいられた。授業や課題で巧く行かないこともあったし、就職活動をしている時にはなかなか決まらず焦ったが、それでもこんなに思い悩む様なことは無かった。
これが責任を負うということなのだろうか。幸い胃薬などのお世話になる様なことは無かったが、それでもふとあれば憂鬱な気分に襲われていた。
「天野さんは、責任感が強いんかも知れんね」
「そう、なんでしょうか」
「多分な。でなかったら、出来レースや言うコンペにそんな気を揉まんやろ」
そうだったら良いなと思う。それはきっと紗奈の成長なのだと思うから。
手前に座っていた紗奈に影が射したのはその時だった。見上げると、淡いベージュのスーツをまとった痩身の男性が紗奈と畑中さんを見下ろしていた。
相手は立っていたのでそれは物理的な話だったが、その鋭利な目を見て、紗奈は(見下されとる……?)と感じ取った。しかしすぐさま、男性は顔に笑みを貼り付けた。
「宇垣デザイン事務所の方でしょうか」
物腰はあくまでも慇懃だった。だが紗奈はさっき見た男性の冷たい視線が忘れられなかった。
「はい、そうです」
畑中さんが応えて立ち上がる。紗奈も続いた。
「カギタニクリエイティブの鍵谷と申します。この度は胸をお借りします」
鍵谷と名乗った男性はあくまでも低姿勢だ。だが威圧感の様なものが滲み出ている感じがする。名刺を差し出して来たので、畑中さん、紗奈の順に交換した。
「畑中と申します。この度はよろしくお願いいたします」
「天野と申します。よろしくお願いいたします」
挨拶も終え、もう3人ですることは無くなった。だが鍵谷さんは席に着こうとはしなかった。
「お気になさらずご着席ください。私はこのまま矢田さまをお待ちしますので」
鍵谷さんはそう言って薄い笑みを浮かべた。紗奈と牧田さんは顔を合わせ、どちらとも無く腰を戻した。
鍵谷さんにとってはそうすることが矢田さんへの礼儀なのだろう。だがこうした場所でそうして待つことはお店にも迷惑が掛かるし、何よりあの矢田さんが望んでいるとは思えない。そう長い関わりでは無いが、矢田さんは恐縮してしまうと思うのだ。
その数分後、矢田さんが「お待たせしました」と現れた。紗奈と畑中さんは立ち上がり、頭を下げる。
「こんにちは。お世話になります」
「こんにちは」
「こんにちは。まぁまぁ、座ってください」
もう数回目になるので、矢田さんはすっかりと砕けたものだ。こちら側も少しばかり和やかな対応になっている。
鍵谷さんが矢田さんを上座の奥に促したので、矢田さんは「ありがとうございます」と言いながら奥に掛ける。その横に「失礼します」と鍵谷さんが腰を降ろした。
店員さんを呼んで、それぞれドリンクを注文する。紗奈はアイスティ、畑中さんはホットティ、矢田さんと鍵谷さんはホットコーヒーを頼んだ。
「ほな、さっそく見せてもらいましょか。まずは鍵谷さんから」
「はい」
鍵谷さんは傍らのビジネスバッグから茶封筒を取り出し、中から紙片を出した。それを両手で「どうぞ」と矢田さんに差し出した。
仕上がりははがきなので小さいのだが、鍵谷さんが出したものはふた回りほど大きな白いケント紙だった。ケント紙にプリントしたのか、それともプリントアウトを貼り付けているのか、紗奈の位置からは見えなかった。
「はい。拝見します」
そうしてカンプを見る矢田さんを見つめる鍵谷さんの顔には、自信がみなぎっていた。自分が作るものが絶対だと言う様な。紗奈もこれぐらいで無ければいけないのだろうか。
だが尊大さが見え隠れする様で、どうにも良い印象を受けない。競合相手だからそう思ってしまうのだろうか。どちらにしても良い感情では無い。紗奈は人に悪感情を持ってしまう自分自身に嫌気が差してしまった。
その途中で店員さんがドリンクを運んで来る。鍵谷さんだけがホットコーヒーに口を付けた。
ややあって、「はい」と矢田さんがカンプをテーブルに置いた。その表情はにこやかで、お気に召したのだろうかと紗奈は不安になる。ちらりと見ると、鍵谷さんのカンプはケント紙に直接プリントをしたものの様だった。
「じゃあ次、天野さんお願いします」
「は、はい!」
応える紗奈の声は上擦っていた。緊張が表に出てしまっている。いけない。正面で鍵谷さんがいやらしく苦笑するのが目に入る。紗奈は落ち着け、と小さく深呼吸をした。
手元のクリアファイルからカンプを取り出す。プリントアウトしたものを裁ち切り線で切り落として完成品に近い形にし、黒いボードの中心に置き、上から透明のシートを被せて固定したものだ。
クライアントに仕上がりをイメージしてもらいやすい様に、初校はこうして見せている。特に今回はコンペなので、そうした手法が必要だった。
「よろしくお願いします……!」
頭を下げながらカンプボードを差し出すと、矢田さんは「はい」と受け取った。おずおずと顔を上げた紗奈はカンプを見る矢田さんを見つめる。
その時ふと横に座る鍵谷さんを見ると、蛇の様な目付きで紗奈を薄っすらと睨んでいた。紗奈はびくりと肩を震わす。まるで睨まれた蛙になったかの様な。
……いや、違う。自分はマングースだ。蛇と互角に戦うのだ。紗奈は心を持ち直す。だが睨み返したりはしない。そのまま視線を矢田さんに戻した。
矢田さんは穏やかな顔で紗奈のカンプを見ている。小さく頷き、次にテーブルに置いた鍵谷さんのカンプに目をやった。そして2枚のカンプをテーブルの上に並べる。
「天野さん」
「は、はい」
また声が跳ね上がってしまう。緊張はなかなか解けてくれなかった。紗奈は固くなったまま矢田さんの沙汰を待つ。
「このDMはもちろん、これからも天野さんと畑中さん、宇垣デザイン事務所さんにお願いしようと思います」
矢田さんがゆったりと言うと、張り詰めていた紗奈の身体から力が抜けた。心底安堵すると目を見開き、口がぽかんと開いてしまう。
「ほ、本当ですか?」
どうにか絞り出した声が震えている。思わず横の畑中さんを見ると、満足げな表情で小さく頷いてくれた。
紗奈と畑中さんは15分前、10時45分ごろに着く様に事務所を出た。お陰でいちばん乗りできた様だ。矢田さんをお待たせするのはもちろん、競合相手より遅くなることも避けたかった。こんなことで主導権が握れるとは思っていないが、少しでもこちらの不利になる様なことは除いておきたかったのだ。
紗奈と畑中さんは下座に並んで腰掛けていた。テーブルにはカンプを挟んだクリアファイルと数本のペン、名刺入れを出している。
紗奈は俯いて、「ふぅー……」と細い息を吐き出した。
「天野さん、緊張してる?」
「はい……、コンペのお話を聞いてから心が休まらなくて」
どうにかこうにか心に喝を入れながら他の仕事にも取り掛かって来たが、いつでもコンペのことが頭の片隅に居座っていた。
選んでもらえなかったらどうしよう、競合相手のデザインが紗奈のものと比べ物にならないほどに素晴らしく、そちらが採用されてしまったらどうしよう、そんなことばかりが頭を巡るのだ。
本当に、社会人になってからすっかりと弱気になってしまったなと参ってしまう。学生のころは能天気でいられた。授業や課題で巧く行かないこともあったし、就職活動をしている時にはなかなか決まらず焦ったが、それでもこんなに思い悩む様なことは無かった。
これが責任を負うということなのだろうか。幸い胃薬などのお世話になる様なことは無かったが、それでもふとあれば憂鬱な気分に襲われていた。
「天野さんは、責任感が強いんかも知れんね」
「そう、なんでしょうか」
「多分な。でなかったら、出来レースや言うコンペにそんな気を揉まんやろ」
そうだったら良いなと思う。それはきっと紗奈の成長なのだと思うから。
手前に座っていた紗奈に影が射したのはその時だった。見上げると、淡いベージュのスーツをまとった痩身の男性が紗奈と畑中さんを見下ろしていた。
相手は立っていたのでそれは物理的な話だったが、その鋭利な目を見て、紗奈は(見下されとる……?)と感じ取った。しかしすぐさま、男性は顔に笑みを貼り付けた。
「宇垣デザイン事務所の方でしょうか」
物腰はあくまでも慇懃だった。だが紗奈はさっき見た男性の冷たい視線が忘れられなかった。
「はい、そうです」
畑中さんが応えて立ち上がる。紗奈も続いた。
「カギタニクリエイティブの鍵谷と申します。この度は胸をお借りします」
鍵谷と名乗った男性はあくまでも低姿勢だ。だが威圧感の様なものが滲み出ている感じがする。名刺を差し出して来たので、畑中さん、紗奈の順に交換した。
「畑中と申します。この度はよろしくお願いいたします」
「天野と申します。よろしくお願いいたします」
挨拶も終え、もう3人ですることは無くなった。だが鍵谷さんは席に着こうとはしなかった。
「お気になさらずご着席ください。私はこのまま矢田さまをお待ちしますので」
鍵谷さんはそう言って薄い笑みを浮かべた。紗奈と牧田さんは顔を合わせ、どちらとも無く腰を戻した。
鍵谷さんにとってはそうすることが矢田さんへの礼儀なのだろう。だがこうした場所でそうして待つことはお店にも迷惑が掛かるし、何よりあの矢田さんが望んでいるとは思えない。そう長い関わりでは無いが、矢田さんは恐縮してしまうと思うのだ。
その数分後、矢田さんが「お待たせしました」と現れた。紗奈と畑中さんは立ち上がり、頭を下げる。
「こんにちは。お世話になります」
「こんにちは」
「こんにちは。まぁまぁ、座ってください」
もう数回目になるので、矢田さんはすっかりと砕けたものだ。こちら側も少しばかり和やかな対応になっている。
鍵谷さんが矢田さんを上座の奥に促したので、矢田さんは「ありがとうございます」と言いながら奥に掛ける。その横に「失礼します」と鍵谷さんが腰を降ろした。
店員さんを呼んで、それぞれドリンクを注文する。紗奈はアイスティ、畑中さんはホットティ、矢田さんと鍵谷さんはホットコーヒーを頼んだ。
「ほな、さっそく見せてもらいましょか。まずは鍵谷さんから」
「はい」
鍵谷さんは傍らのビジネスバッグから茶封筒を取り出し、中から紙片を出した。それを両手で「どうぞ」と矢田さんに差し出した。
仕上がりははがきなので小さいのだが、鍵谷さんが出したものはふた回りほど大きな白いケント紙だった。ケント紙にプリントしたのか、それともプリントアウトを貼り付けているのか、紗奈の位置からは見えなかった。
「はい。拝見します」
そうしてカンプを見る矢田さんを見つめる鍵谷さんの顔には、自信がみなぎっていた。自分が作るものが絶対だと言う様な。紗奈もこれぐらいで無ければいけないのだろうか。
だが尊大さが見え隠れする様で、どうにも良い印象を受けない。競合相手だからそう思ってしまうのだろうか。どちらにしても良い感情では無い。紗奈は人に悪感情を持ってしまう自分自身に嫌気が差してしまった。
その途中で店員さんがドリンクを運んで来る。鍵谷さんだけがホットコーヒーに口を付けた。
ややあって、「はい」と矢田さんがカンプをテーブルに置いた。その表情はにこやかで、お気に召したのだろうかと紗奈は不安になる。ちらりと見ると、鍵谷さんのカンプはケント紙に直接プリントをしたものの様だった。
「じゃあ次、天野さんお願いします」
「は、はい!」
応える紗奈の声は上擦っていた。緊張が表に出てしまっている。いけない。正面で鍵谷さんがいやらしく苦笑するのが目に入る。紗奈は落ち着け、と小さく深呼吸をした。
手元のクリアファイルからカンプを取り出す。プリントアウトしたものを裁ち切り線で切り落として完成品に近い形にし、黒いボードの中心に置き、上から透明のシートを被せて固定したものだ。
クライアントに仕上がりをイメージしてもらいやすい様に、初校はこうして見せている。特に今回はコンペなので、そうした手法が必要だった。
「よろしくお願いします……!」
頭を下げながらカンプボードを差し出すと、矢田さんは「はい」と受け取った。おずおずと顔を上げた紗奈はカンプを見る矢田さんを見つめる。
その時ふと横に座る鍵谷さんを見ると、蛇の様な目付きで紗奈を薄っすらと睨んでいた。紗奈はびくりと肩を震わす。まるで睨まれた蛙になったかの様な。
……いや、違う。自分はマングースだ。蛇と互角に戦うのだ。紗奈は心を持ち直す。だが睨み返したりはしない。そのまま視線を矢田さんに戻した。
矢田さんは穏やかな顔で紗奈のカンプを見ている。小さく頷き、次にテーブルに置いた鍵谷さんのカンプに目をやった。そして2枚のカンプをテーブルの上に並べる。
「天野さん」
「は、はい」
また声が跳ね上がってしまう。緊張はなかなか解けてくれなかった。紗奈は固くなったまま矢田さんの沙汰を待つ。
「このDMはもちろん、これからも天野さんと畑中さん、宇垣デザイン事務所さんにお願いしようと思います」
矢田さんがゆったりと言うと、張り詰めていた紗奈の身体から力が抜けた。心底安堵すると目を見開き、口がぽかんと開いてしまう。
「ほ、本当ですか?」
どうにか絞り出した声が震えている。思わず横の畑中さんを見ると、満足げな表情で小さく頷いてくれた。
10
お気に入りに追加
30
あなたにおすすめの小説

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

わたしは婚約者の不倫の隠れ蓑
岡暁舟
恋愛
第一王子スミスと婚約した公爵令嬢のマリア。ところが、スミスが魅力された女は他にいた。同じく公爵令嬢のエリーゼ。マリアはスミスとエリーゼの密会に気が付いて……。
もう終わりにするしかない。そう確信したマリアだった。
本編終了しました。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
古屋さんバイト辞めるって
四宮 あか
ライト文芸
ライト文芸大賞で奨励賞いただきました~。
読んでくださりありがとうございました。
「古屋さんバイト辞めるって」
おしゃれで、明るくて、話しも面白くて、仕事もすぐに覚えた。これからバイトの中心人物にだんだんなっていくのかな? と思った古屋さんはバイトをやめるらしい。
学部は違うけれど同じ大学に通っているからって理由で、石井ミクは古屋さんにバイトを辞めないように説得してと店長に頼まれてしまった。
バイト先でちょろっとしか話したことがないのに、辞めないように説得を頼まれたことで困ってしまった私は……
こういう嫌なタイプが貴方の職場にもいることがあるのではないでしょうか?
表紙の画像はフリー素材サイトの
https://activephotostyle.biz/さまからお借りしました。
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる