上 下
9 / 21

7 サミュエル

しおりを挟む


 サミュエルとの初めての夜は、ひたすら長かった。
 微妙にポーズを変えながら、イかされまくって頭がおかしくなったのは確か。
 
『いい生徒だな。覚えが早くていいね』
 
 記憶がぶっ飛んでその言葉以外はほとんど覚えていないけどね。
 







 今夜は月がきれいだから、散歩に出ようと誘われた。
 朝までコースにならないとわかって、私は笑顔で頷いて彼の腕にそっと手をのせ庭に出る。

「夜の庭も趣きがあってきれいですよ。池に月が映ってね。もう少し歩きますから、足元に気をつけて」

 伯爵家の庭園は果樹園が隣接していたり、森に続いていたりしてものすごく広い。
 池に続く小道をサミュエルがランタンで照らしながらゆっくりと歩く。

「サミュエル、突然動物とか出てこないですよね?」

 私が腕をギュッと掴むと、彼が小さく笑った。

「大丈夫ですよ。りすとかうさぎくらいのものです。そうでなければ、こんな夜にあなたを連れて行きませんから」

 私の手に手を重ねる。
 きゅん。
 一番年上で包容力があって頼りになる旦那様。
 ベッドの上ではなんだかちょっとアレだけど。
 経験値半端ない。
 イケメン伯爵だし。
 欲望に忠実だしね……。
 
 スペンサーとはキスまでだし、18歳ソロとも、最後まで致す日もそう遠くないのかもしれない……。

「リオナ」

 私は余計なことを考えていたせいで、サミュエルの顔を見ていなかった。
 見ていたら、引き返したかもしれないのに。

「何を考えているんですか?」

 他の旦那のこと、とは答えづらい。

「……まだこっちへ来て7日だな、と」
「そう、ですね。……いきなり5人も夫ができたから慣れないでしょう?」
「……えぇ、まぁ……」
「私とシーヴァーは女神様に選ばれましたが、他の男たちはリオナが自ら選んだんだと思うと嫉妬してしまう自分がいます」

 おもいがけない告白に私は言葉が詰まる。

「私は一目であなたに恋しましたから、女神様の目に狂いはないと思っていますが、リオナは、どうですか? ちょうど、着きましたよ」

 目の前の小さな池の前で、丸い月とそれが池に映り込むのを眺めながら、私は答えた。

「きれいですね。……あの……サミュエルのこと、私も一目でいいなと思いました」

 ベッドでは驚いたけど。

「話してみて好ましく思ったし、胸がどきどきしました」

 あんな耐久Hをする人だとは思わなかったけど。

「これからもっとお互い知り合っていけたらいいなと、思います……お分かりだと思いますけど、私恋愛経験がほぼないので……これからよろしくお願いします」

 恋愛経験ゼロだけど、これくらい見栄張ってもいいと思う!

「そう、ですね……もっとお互いの関係を深めましょう」

 サミュエルがゆっくりと口角を上げてきれいに笑んだ。
 それはぞっとするくらい美しくて。
 ぞっと?

「リオナ」

 名前を呼ばれて顔を上げると、唇が重なって優しく啄まれた。

「あなたは月の女神のようですね」
「さすがにそれは……んんっ!」

 いきなり深く舌を突っ込まれて、私はサミュエルにしがみついた。
 執拗に嬲られて、息が上がり足ががくがくと震える。

「こっちに……」

 私の背中を大きな木の幹に押しつけてサミュエルの身体が私を逃さないように挟み込む。

「思う存分声出していいですからね」

 ランタンはさっきまで立っていた場所に置かれていてゆらゆらと炎が揺れている。

「立ってしたこと、ありますか?」

 私が首を横に振ると嬉しそうに笑ってスカートを持ち上げた。

「スカートを持っていて。汚したくないでしょう?」

 サミュエルは私の下着の中へと指を忍ばせ、とろりと蜜を絡めた。
 キスだけで恥ずかしいくらい濡れているから、私は一気に体温が上がる。

「リオナのおまんこはぐっしょり濡れていますね。私のちんこが欲しいですか?」

 きれいな顔からそんな言葉が飛び出して私の思考が停止する。
 あぁ、そうだった。
 
「いらないの? じゃあ、たくさん舐めて私を欲しがってもらわないとね」

 私の脚の間に膝をつき、下着を避けるといきなり突起に吸いついた。

「ぁっ!」

 思わず腰を前に出してしまった私にじゅるじゅると音を立てながら蜜を吸う。
 私はスカートで顔を覆うように持ち上げた。

「おや? そんなに私にみてほしいの? もっと足を広げて……ほら、ここ、皮をむいてあげよう。かわいいおまんこが丸見えですね……」

 私がスカートを下げる前に強く舌で舐めあげられ、複数の指が押し込められた。
 ぐちょぐちょとかき混ぜられてあっという間に絶頂に追い上げられる。

「~~~~っ!」
「声、出していいのに。……あと何回達したらあなたのかわいい口からちんこが欲しいって言ってくれるのでしょうね」

 立ち上がったサミュエルが私の目をのぞき込みながら、指を曲げて突起の裏側を刺激する。

 なんで忘れてたんだろう。
 多分思い出したくなかったんだ。
 だってたくさん卑猥なこと言わされた気がするから。
 
「ほら、言わないとリオナが好きな奥を突いてあげられませんよ?」

 中で指を動かしながら親指で突起をぐりっと強く押した。

「ん、ぅ!」
「こんなに滴って、欲しがっているのに困った子だ」

 快楽で目の前が霞む。 
 気持ちいい、けど理性の残った頭は当然そんなことは言いたくないわけで。

「さ、繰り返して。……リオナのおまんこにサミュエルのおちんこ挿れてって」

 ぐちゅぐちゅと水音が響く。 
 言いたくない、言いたくない。

「しかたないですね。……リオナのおまんこにサミュエルのおちんこ挿れて、奥ぐりぐりしてって言わないと挿れませんからね」

 さらに言葉が追加される。
 サミュエルの指が私をあとちょっとでイけそうなところまで追い上げるのに、それ以上を与えてくれない。

「一度言ったら楽になりますよ。そうしないと、ずっと……このままですからね」

 このままはつらい。
 だんだんと思考が鈍っていく。

「さみゅ、える……」
「そんな物欲しそうな声出してもだめ、ですよ。言わないと」

 ちらりとサミュエルの下半身を見ると、むき出しのアレが上を向き、先端から汁がにじんで光って見える。
 思わず、お腹の中がきゅんとした。

「……私のおまんこに、サミュエルのおちんこ挿れて……」
「挿れて、どうしたらいいの?」
「……ぐりぐり、奥突いてほしい、いっぱい」

 ふっ、と笑ったサミュエルが私の片足を抱えると蜜口にアレをこすりつけた。
 ぬちゃりと音がして期待に震える。

「よくできましたね」

 ずんっと、ひと息に突かれて声もなく私は果てる。
 痙攣する中をためらいなく何度も抽挿するから片足だけで立っているのがつらい。

「っ! ぁ……!」
「つかまって」

 サミュエルに両手両足を絡めるとぐりぐりと奥を擦られる。
 この人相手に攻めることなんてできないと思うけど、いつかもっとたくさん経験を積んだら一度くらいは驚かせたい、かも。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました

東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。 攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる! そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。

私は何人とヤれば解放されるんですか?

ヘロディア
恋愛
初恋の人を探して貴族に仕えることを選んだ主人公。しかし、彼女に与えられた仕事とは、貴族たちの夜中の相手だった…

【R-18】悪役令嬢ですが、罠に嵌まって張型つき木馬に跨がる事になりました!

臣桜
恋愛
悪役令嬢エトラは、王女と聖女とお茶会をしたあと、真っ白な空間にいた。 そこには張型のついた木馬があり『ご自由に跨がってください。絶頂すれば元の世界に戻れます』の文字が……。 ※ムーンライトノベルズ様にも重複投稿しています ※表紙はニジジャーニーで生成しました

悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~

一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、 快楽漬けの日々を過ごすことになる! そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!? ※この物語はフィクションです。 R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

中でトントンってして、ビューってしても、赤ちゃんはできません!

いちのにか
恋愛
はいもちろん嘘です。「ってことは、チューしちゃったら赤ちゃんできちゃうよねっ?」っていう、……つまりとても頭悪いお話です。 含み有りの嘘つき従者に溺愛される、騙され貴族令嬢モノになります。 ♡多用、言葉責め有り、効果音付きの濃いめです。従者君、軽薄です。 ★ハッピーエイプリルフール★ 他サイトのエイプリルフール企画に投稿した作品です。期間終了したため、こちらに掲載します。 以下のキーワードをご確認の上、ご自愛ください。 ◆近況ボードの同作品の投稿報告記事に蛇補足を追加しました。作品設定の記載(短め)のみですが、もしよろしければ٩( ᐛ )و

処理中です...