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ルナリア、蜂蜜漬けにされる

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 レーヴェ様は私をテーブルの上に座らせた。
 重厚感のある木製のテーブルには、白いクロスがかかっている。
 私が乗っても、びくともしなかった。

「ルーナ、可愛い……ルーナの作ってくれたパンケーキと同じぐらいに、美味しそう」

「レーヴェ様、私、食べ物じゃなくて……お願い、お部屋が良い、です……」

「恥ずかしい?」

「っ、はい……ここ、じゃ」

「心配ないよ。誰も、見ていない。ここには、私とルーナ、二人きり。誰も入ってこれない……のだけれど、それだと、見られるかもしれないっていう、はらはら感がなくて、つまらないのかな……」

「そ、そんなことはなくて……」

 テーブルに座った私とレーヴェ様の身長は、ちょうど同じぐらいか、私の方が少し低いぐらい。
 レーヴェ様は背が高い。
 そのうえ、立派な尻尾が九本もあるので、すごく大きく見える。
 レーヴェ様は私の剥き出しの胸を何かを考えるようにして揉みながら、軽く首を傾げた。

「ルーナは、ヴェルニアに見られているときに、興奮していたようだから……もしかして見られるのが好きなのかな。……でも、見せるわけにはいかないし……ルーナにとっては、紙人形も人間に見えるようだから、侍女の数を増やす?」

「っ、私、そんなこと、なくて……っ、見られるのは、いやです……」

「そう?」

「レーヴェ様だけが、良いです……だから、レーヴェ様、お部屋に戻りたい、です……」

 私がお願いすると、レーヴェ様は私に軽く口付けをして微笑んだ。

「だめ。まだ、私はルーナを食べていないし……ルーナは何も食べていないよね。私が食べさせてあげる」

「っ、あの、私……お腹、すいてなくて……だから、私は、よくて」

「そう……じゃあ、先に私が食べるね」

 レーヴェ様はそう言うと、何のためらいもなく蜂蜜のはいった壺を手にして、私の胸に蜂蜜を垂らした。
 白い胸にとろりと蜂蜜が滴り落ちて、胸の曲線に沿って流れ落ちていく。
 滴り落ちた蜂蜜が、胸の下でたわんでいるドレスを汚した。

「っ、レーヴェ、さま、何を……」

「ルーナ、すごく甘くて美味しそう」

 レーヴェ様はそう言うと、私の胸に滴る蜂蜜を、長い舌で舐めとった。
 ぬるぬるして、べとべとして、変な感じ。
 体がざわざわとさざめいて、舐られる度にまだ触れられていない秘所や、お腹の奥の方が、きゅん、と切なく疼いた。

「っ、ぁ、あ……っ、レーヴェ様、胸ばっかり、やだぁ……っ」

 蜂蜜にまみれた乳首を、レーヴェ様は口に含むと、じゅ、と吸った。
 まるで、ミルクでも飲んでいるみたいに吸われて、それなのに気持ち良くなってしまうなんて――しかも、テーブルの上で。
 はしたなくて、いけないのに、そう思えば思う程にお腹の奥が収縮して、触られても居ないのに、とろとろと蜜壺から蜜があふれてくる。
 私の目の前で、レーヴェ様のとんがった獣耳が揺れている。

「っ、あ、は……っ、ぁう、うう……っ、も、むね、やだ、れう、さま……っ」

「胸は嫌? でも、まだ吸うと甘いし、美味しいのに」

「も、やぁ……っ、いじわる、やだぁ……っ」

 ぽろぽろ涙がこぼれる。
 散々嬲られた乳首は肥大して濃く色づいている。
 触れられると切なくて、軽く達してしまうけれど、でも、足りない。
 もっと欲しくて、逃げ出したくなるほど、気持ち良くて、でも、苦しくて。
 レーヴェ様の長い髪を軽く掴んで、私は何度か首を振った。
 私の胸をぱっくり口に含んで、舌先でちろちろと胸の先端を舐っていたレーヴェ様は、唇をそっと離すと口を開いた。

「じゃあ、どこを舐めて欲しいの?」

「……っ、わから、ない、です……」

「わかるよね、ルーナ。だって、ここ、こんなにとろとろになってる」

 ドレスのスカートの下に隠れた太股に、レーヴェ様の大きな手のひらが触れる。
 内股をぐにぐにと揉んだあと、下着の上から私の秘所を、爪でかりかりとつま弾いた。

「あっ、あぁ、……っん、ぁ……っ」

「ほら、ぐちょぐちょ。……ここ、舐めて欲しい? ねぇ、ルーナ。教えて」

「やだ……っ、やだぁ……、そんなこと、私……」

「言えるよね、ルーナ。それとも、私の気のせいかな。ルーナはここを舐めて、それから、中を……いっぱい、私のここで、ぐちゃぐちゃにかき回されたいって、思ってる気がしたのだけれど」

 私の足を割り開いて、レーヴェ様の法衣の下の昂ぶりが下着ごしに押しつけられる。
 それは硬くて、熱を持っていて。
 擦り付けられるそれの感触に、待ち望んでいた何かに手が届きそうで、勝手に腰が揺れて、自らも秘所を擦り付けるようにしてしまう。
 さわさわと、風に髪が揺れていて、明るい日差しが降り注いでいるのに。
 私は、こんなに淫らで――。
 でも、レーヴェ様しか、私を見ていないと思うと、もうなんだか、何だって良い気がして。
 体に滴る蜂蜜ぐらいに、理性が蕩けていく。

「ねぇ、ルーナ。腰、揺れてる。可愛い。数日前まで何も知らなかったのに……まぁ、私も童貞だったのだけれど、……こんなに私を欲しがって。はしたなくて、可愛いよ、私のルーナ」

「レーヴェ様……っ、私、して、欲しい……です」

「良いよ。教えて? どこを、どうして欲しい?」

「……私の、みだらなところ、を、なめて……なか、たくさん、ぐちゃぐちゃに、して、くださ……っ」

 小さな声で懇願すると、レーヴェ様は私の足をぐいっと持ち上げて、私をテーブルの上に寝かせた。
 空が、視界いっぱいにひろがる。
 けれどすぐに、空はレーヴェ様の銀の髪でうめつくされて、見えなくなる。
 唇が深く重なって、蜂蜜の甘い味が口いっぱいにひろがった。

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