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第11章 船出
第73話 眠れぬ夜
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第73話 眠れぬ夜。
僕達がいるのは甲板のすぐ下、上級船員の仮眠室だ。
上級船員だから清潔なベッドと年代物のテーブルと椅子の上にはチーズなどのつまみと共に上質のワインが置いてある。
テーブルと椅子は船の揺れで倒れないように鎖で固定されていて、波に揺れるたびにギシギシという音を立てる。
書棚には各国の言語で書かれた冒険譚や航海術に関する本などと共に暇つぶしのゲームが置かれていた。
僕達は男女一緒にこの部屋を借り、それぞれベッド一つをあてがわれていて優遇された扱いを受けていると言っていい。
だけど眠れない。
波の音に紛れて人々がまぐわう声が聞こえる。
甲板の上ではセシルさんを筆頭に10人の女性冒険者が、交代の船員を含めた多数の男性を相手に性行為を行っていた。
今夜は交代制で船員全員に性行為が許可される事になっている。
いくら避妊魔法があってこの世界の女性が性行為に寛容とはいえやりすぎな気がする。
セシルさんは長い航海で疲れて不安と不満を溜めた船員をなだめる為に必要だと言っていた。
実際女性冒険者とはいえ少人数なので逃げ場のない船内で襲い掛かられたらどうしようもない。
船員全員を切り殺すなどしたら船は漂流してしまう。
だからこういう行為は定期的に行われるらしい。
とはいえこんな乱痴気騒ぎは困る。
いくら波と風の音でかき消されるとはいえ、大人数の笑い声や酔った声と共に女性たちの喘ぎ声がすぐ上の甲板から聞こえる。
僕もだけどミレーヌやシグレさんも悶々としているだろう。
早々に寝たクヌートとフェリシアはハーフエルフだからなのか性行為に興味は無いらしく平静を保っている。
「ユキナ…ボク…はあ…はあ…ユキナ…ユキナ…ボクもう…んうんっ」
ミレーヌの切なげな声が聞こえてくる。
僕との性行為に積極的なミレーヌが僕を求めるような声を漏らしながらベッドをきしませる音が聞こえる。
ミレーヌが耐え切れず自慰行為を行っているのだろう。
僕自身も隣にクヌートが寝ていなければ自慰を行いたい気分だ。
要するに生殺し状態になっている。
健康で若い僕とミレーヌには耐えがたい状況だ。
「ああもうまったく!!うるさくて眠れん!!」
シグレさんが怒りながらベッドから身を起こして部屋にある椅子に座った。
そのまま度の強いワインを飲む。
僕達もそれぞれ起きだしてみんなで目を擦りあった。
僕の下半身は耐えきれないという状態でベッドに腰かける。
下半身は布団で隠す事にした。
ペニスが勃起してパンツを押し上げている。
あんな声を聞かされたらミレーヌが欲しくてたまらなくなる。
僕の向い側に座るミレーヌと目が合った。
ミレーヌが慌てて僕から目を逸らした。
「人間というのは不便なものだな。性欲を抑えられないなどケダモノと同じじゃないか」
クヌートがそう言って僕とミレーヌを見つめた。
僕とミレーヌを責めている訳では無いのはわかるけど、視線が厳しく見えるのは僕に引け目があるからだろう。
「ユキナ。ミレーヌ」
「はい」
「二人で船倉に行って来い。そんな辛そうな声を出されたらこっちが眠れない」
つまり船倉で二人で昂った気持ちを発散してこいと言われている。
僕がミレーヌを見つめるとミレーヌの瞳が潤い必死に我慢しているのがわかる。
僕もクヌートもフェリシアもシグレさんもミレーヌの苦しみがよくわかるし責める気持ちは一切ない。
あんな声を聞かされ続けたら若いミレーヌがそうなっても仕方がないじゃないか。
「うん、ごめんねみんな。ミレーヌ行こう」
ミレーヌが苦しそうなので僕からミレーヌに提案する。
ミレーヌは周りのみんなを見回して顔を真っ赤にした後。
「みんなごめんなさい。ボクもう」
そう言って立ち上がると僕とミレーヌは手を繋いだ。
「二人とも待ってください。清浄なる風の精霊よ、この二人を不浄から守り給え」
そう言ってフェリシアが僕とミレーヌの身体に不潔から守る呪文を唱えてくれる。
船倉はネズミなどの小動物の住処なので定期的に掃除はされているとはいえ不潔なのは変わりない。
そこで性行為を行うのだから当然全身が汚れる。
風呂なんて立派なものは船にはないので雨が降ったらみんなで裸になって身体の汗と垢を落とすくらいしか出来ない。
今の魔法は発汗や匂いを打ち消すから長距離航海には必須だ。
これから船底という最悪の場所に行くのだから、とてもありがたい。
「フェリシアありがとう」
僕がそう言うとフェリシアは優しく微笑んでくれた。
僕達がいるのは甲板のすぐ下、上級船員の仮眠室だ。
上級船員だから清潔なベッドと年代物のテーブルと椅子の上にはチーズなどのつまみと共に上質のワインが置いてある。
テーブルと椅子は船の揺れで倒れないように鎖で固定されていて、波に揺れるたびにギシギシという音を立てる。
書棚には各国の言語で書かれた冒険譚や航海術に関する本などと共に暇つぶしのゲームが置かれていた。
僕達は男女一緒にこの部屋を借り、それぞれベッド一つをあてがわれていて優遇された扱いを受けていると言っていい。
だけど眠れない。
波の音に紛れて人々がまぐわう声が聞こえる。
甲板の上ではセシルさんを筆頭に10人の女性冒険者が、交代の船員を含めた多数の男性を相手に性行為を行っていた。
今夜は交代制で船員全員に性行為が許可される事になっている。
いくら避妊魔法があってこの世界の女性が性行為に寛容とはいえやりすぎな気がする。
セシルさんは長い航海で疲れて不安と不満を溜めた船員をなだめる為に必要だと言っていた。
実際女性冒険者とはいえ少人数なので逃げ場のない船内で襲い掛かられたらどうしようもない。
船員全員を切り殺すなどしたら船は漂流してしまう。
だからこういう行為は定期的に行われるらしい。
とはいえこんな乱痴気騒ぎは困る。
いくら波と風の音でかき消されるとはいえ、大人数の笑い声や酔った声と共に女性たちの喘ぎ声がすぐ上の甲板から聞こえる。
僕もだけどミレーヌやシグレさんも悶々としているだろう。
早々に寝たクヌートとフェリシアはハーフエルフだからなのか性行為に興味は無いらしく平静を保っている。
「ユキナ…ボク…はあ…はあ…ユキナ…ユキナ…ボクもう…んうんっ」
ミレーヌの切なげな声が聞こえてくる。
僕との性行為に積極的なミレーヌが僕を求めるような声を漏らしながらベッドをきしませる音が聞こえる。
ミレーヌが耐え切れず自慰行為を行っているのだろう。
僕自身も隣にクヌートが寝ていなければ自慰を行いたい気分だ。
要するに生殺し状態になっている。
健康で若い僕とミレーヌには耐えがたい状況だ。
「ああもうまったく!!うるさくて眠れん!!」
シグレさんが怒りながらベッドから身を起こして部屋にある椅子に座った。
そのまま度の強いワインを飲む。
僕達もそれぞれ起きだしてみんなで目を擦りあった。
僕の下半身は耐えきれないという状態でベッドに腰かける。
下半身は布団で隠す事にした。
ペニスが勃起してパンツを押し上げている。
あんな声を聞かされたらミレーヌが欲しくてたまらなくなる。
僕の向い側に座るミレーヌと目が合った。
ミレーヌが慌てて僕から目を逸らした。
「人間というのは不便なものだな。性欲を抑えられないなどケダモノと同じじゃないか」
クヌートがそう言って僕とミレーヌを見つめた。
僕とミレーヌを責めている訳では無いのはわかるけど、視線が厳しく見えるのは僕に引け目があるからだろう。
「ユキナ。ミレーヌ」
「はい」
「二人で船倉に行って来い。そんな辛そうな声を出されたらこっちが眠れない」
つまり船倉で二人で昂った気持ちを発散してこいと言われている。
僕がミレーヌを見つめるとミレーヌの瞳が潤い必死に我慢しているのがわかる。
僕もクヌートもフェリシアもシグレさんもミレーヌの苦しみがよくわかるし責める気持ちは一切ない。
あんな声を聞かされ続けたら若いミレーヌがそうなっても仕方がないじゃないか。
「うん、ごめんねみんな。ミレーヌ行こう」
ミレーヌが苦しそうなので僕からミレーヌに提案する。
ミレーヌは周りのみんなを見回して顔を真っ赤にした後。
「みんなごめんなさい。ボクもう」
そう言って立ち上がると僕とミレーヌは手を繋いだ。
「二人とも待ってください。清浄なる風の精霊よ、この二人を不浄から守り給え」
そう言ってフェリシアが僕とミレーヌの身体に不潔から守る呪文を唱えてくれる。
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そこで性行為を行うのだから当然全身が汚れる。
風呂なんて立派なものは船にはないので雨が降ったらみんなで裸になって身体の汗と垢を落とすくらいしか出来ない。
今の魔法は発汗や匂いを打ち消すから長距離航海には必須だ。
これから船底という最悪の場所に行くのだから、とてもありがたい。
「フェリシアありがとう」
僕がそう言うとフェリシアは優しく微笑んでくれた。
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