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第9章 勇者と恋人
第57話 雌雄一対の剣。
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第57話 雌雄一対の剣。
ルクス城の本城は喜びに溢れていた。
来る伝令は全て味方の優勢を伝える物ばかりだし、ルクス侯爵ティニー嬢の心に重くのしかかっていた陰鬱な感情が一時的にせよ解消されたのだ。
カチュアさんが敵の指揮官大魔導士ベスパルを僕達が打ち取った事を報告したのだ。
皆の前で僕達をねぎらう事は出来ないのでティニー嬢は再び応接の間で僕達を出迎えた。
「カチュア」
「ティニー」
ティニー嬢は他の家臣がいないのを確認してから、屈んだカチュアさんの胸に縋りついて嬉し涙を流しあった。
二人の絆は実の姉妹よりあついようで人目を憚ることなく抱きしめあう。
大切な人と公式では上下関係にあるというのは窮屈な事だと思う。
一通りお互いの無事を喜び合ったあと、ティニー嬢に僕達の経験した事を報告した。
「そうですか。ミレーヌ様が伝説の勇者様だったなんて」
そういってティニー嬢はひざまずいて胸に手を当ててミレーヌに頭を下げる。
伝説の勇者という存在は大貴族でさえ最上の礼を行う程の尊い存在だったのだ。
「やめてよルクス侯爵閣下」
ミレーヌは慌ててティニー嬢の手を取る。
いくら伝説の勇者だからって他人に礼をさせる気は無いのがミレーヌらしい。
そもそもミレーヌは元々他人に偉そうにするのが嫌いなので、いきなり偉くなった事に困惑していた。
「いえそんな畏れ多い。伝説の勇者様に拝謁できました事はルクス侯爵家末代までの誉れでございます」
「ああもうっ礼とかいらないから普段通り接してよ」
何度かの押し問答のあとティニー嬢はミレーヌと僕達を応接間のソファーへ座るように勧める。
ハーフエルフのクヌートとフェリシアにも差別なく勧めたあたり、勇者の一行というのは尊いのだろう。
「お話は伺いましたが勇者ミレーヌ様は当分身分をお隠しになられたほうが良いと思います」
そうティニー嬢がミレーヌに言うとカチュアさんも同意の頷きをする。
それは僕達も考えていた。
伝説の勇者と言ってもまだ勇者の力を自由に扱えないというのは危険だ。
魔王軍はミレーヌが完全に覚醒する前にミレーヌを殺そうとするだろうし、味方であるはずの人間も何をするのかわからない。
政略結婚を申し込む各国の王族にまつり上げられるのがオチだろうしミレーヌが断れば王族のメンツを潰す事になる。
どこで恨みを買うかわからない。
「ボクも偉そうに振舞うとか嫌だけど、みんなの活躍には報いてあげて欲しいんだ。ボクだけじゃなくてみんなで頑張ったから大魔導士ベスパルを倒せたんだよ」
「勿論です。公式に報いる事は出来ませんが非公式にはいかようにも」
そう言ってティニー嬢が頷くとカチュアさんが宝玉をあしらった鞘に収まった二振りの剣を恭しくミレーヌに掲げた。
「この剣は何?」
「ルクス侯爵家に伝わる雌雄一対の剣と申します。初代ルクス侯爵が国王陛下より賜った逸品で家宝です。当時のフレーベル王家お抱えの鍛冶師が鍛えた最高の剣で強力な魔法が付与されております」
赤と青の宝玉を鞘にあしらい金細工で戦乙女を装飾されたその剣は、一見装飾過多に見えるけど実用的に作られた剣だというのがわかる。
ミレーヌはその剣を受け取ると鞘から抜いてその刀身をあらためた。
その剣は両刃で、まるで水が流れるような流麗な曲線を描いており、剣自体が生きているかのように感じた。
ミレーヌが赤い宝玉の剣を手に取ると、僕に青い宝玉の剣が手渡される。
「え?」
ミレーヌは無意識に僕にその剣を渡してしまったらしい。
まるで本来の持ち主が僕であるような手触りと重み。
その剣は白銀色に輝いており柄の部分には青い宝石が埋め込まれている。
僕の手に渡ると剣自身が意志を持っているかのように震えだした。
慌てて手離すと剣はそのまま宙に浮き、やがて空中で静止する。
「この剣は二本で一つなのです。本来は勇者様が二刀流に使われると思っていたのですが」
ティニー嬢も青い剣が僕の手に馴染んでいるのが信じられないようだ。
しかし僕はこれの扱い方がわかる気がした。
試しに宙に浮かんでいる白銀色の剣の柄を握ると、まるで長年連れ添ってきた相棒のように馴染む。
鞘ごと軽く振るうとその軌道に合わせて青い光の軌跡を描く。
僕が振る度に光の残滓が残る事からも威力の高さが感じられた。
「雌雄一対の剣は元々婚礼の時に披露する剣なのです。勇者様が分かちがたい殿方と巡り合うようにと選ばせていただきましたが既に出会われていたのですね」
ティニー嬢はそう言って僕とミレーヌを交互に見る。
僕とミレーヌは何も言えずに顔を真っ赤にして俯いてしまう。
他の仲間もにやにやと笑いながら僕達を見ている。
「この剣の持ち主が愛し合えば愛し合う程切れ味が増すと言い伝えられております。お二人の気持ちが通じ合えば剣は必ず答えてくれるでしょう」
気持ちが通じ合えば威力が増すなんて僕とミレーヌにぴったりな剣じゃないか。
そう思ったけど流石に口に出す勇気は僕にはない。
剣の柄を持ってミレーヌに渡そうとした時、脳裏に青い海と氷の山のイメージが浮かんだ。
「え、ボクいま変なイメージが見えたよ?」
ミレーヌにも何か見えたみたいだ。
「僕は青い海と氷の山のイメージが浮かんだけど、ミレーヌは何が見えたの?」
「ボクが見たのは炎の柱と稲妻が合わさったみたいなイメージだったよ」
「青い海と氷の山は海のように広い心と氷のような厳しさを、炎の柱と稲妻は激しい激情と豊かな恵みをもたらすと言い伝えられております」
確か稲妻は稲が実るときに激しい雷が発生すると前世では聞いていたけど、この世界でもそうなのだろうか。
僕はこの剣に恥じないくらい大きな心と自分を律する厳しさを持ち合わせる事ができるのだろうか。
「ユキナ。青い剣はユキナが持つのが相応しい気がするよ」
ミレーヌがそう言ってくれると青い剣が共鳴するように手の中で震える。
この剣も僕を持ち主と認めてくれたようだ。
「うん。この剣も僕を持ち主だと認めたみたい」
ミレーヌは嬉しそうに微笑み、僕も笑顔になる。
赤い剣と青い剣が共鳴しあって宝玉が光り輝く。
その光は僕とミレーヌの絆を表しているようだった。
ルクス城の本城は喜びに溢れていた。
来る伝令は全て味方の優勢を伝える物ばかりだし、ルクス侯爵ティニー嬢の心に重くのしかかっていた陰鬱な感情が一時的にせよ解消されたのだ。
カチュアさんが敵の指揮官大魔導士ベスパルを僕達が打ち取った事を報告したのだ。
皆の前で僕達をねぎらう事は出来ないのでティニー嬢は再び応接の間で僕達を出迎えた。
「カチュア」
「ティニー」
ティニー嬢は他の家臣がいないのを確認してから、屈んだカチュアさんの胸に縋りついて嬉し涙を流しあった。
二人の絆は実の姉妹よりあついようで人目を憚ることなく抱きしめあう。
大切な人と公式では上下関係にあるというのは窮屈な事だと思う。
一通りお互いの無事を喜び合ったあと、ティニー嬢に僕達の経験した事を報告した。
「そうですか。ミレーヌ様が伝説の勇者様だったなんて」
そういってティニー嬢はひざまずいて胸に手を当ててミレーヌに頭を下げる。
伝説の勇者という存在は大貴族でさえ最上の礼を行う程の尊い存在だったのだ。
「やめてよルクス侯爵閣下」
ミレーヌは慌ててティニー嬢の手を取る。
いくら伝説の勇者だからって他人に礼をさせる気は無いのがミレーヌらしい。
そもそもミレーヌは元々他人に偉そうにするのが嫌いなので、いきなり偉くなった事に困惑していた。
「いえそんな畏れ多い。伝説の勇者様に拝謁できました事はルクス侯爵家末代までの誉れでございます」
「ああもうっ礼とかいらないから普段通り接してよ」
何度かの押し問答のあとティニー嬢はミレーヌと僕達を応接間のソファーへ座るように勧める。
ハーフエルフのクヌートとフェリシアにも差別なく勧めたあたり、勇者の一行というのは尊いのだろう。
「お話は伺いましたが勇者ミレーヌ様は当分身分をお隠しになられたほうが良いと思います」
そうティニー嬢がミレーヌに言うとカチュアさんも同意の頷きをする。
それは僕達も考えていた。
伝説の勇者と言ってもまだ勇者の力を自由に扱えないというのは危険だ。
魔王軍はミレーヌが完全に覚醒する前にミレーヌを殺そうとするだろうし、味方であるはずの人間も何をするのかわからない。
政略結婚を申し込む各国の王族にまつり上げられるのがオチだろうしミレーヌが断れば王族のメンツを潰す事になる。
どこで恨みを買うかわからない。
「ボクも偉そうに振舞うとか嫌だけど、みんなの活躍には報いてあげて欲しいんだ。ボクだけじゃなくてみんなで頑張ったから大魔導士ベスパルを倒せたんだよ」
「勿論です。公式に報いる事は出来ませんが非公式にはいかようにも」
そう言ってティニー嬢が頷くとカチュアさんが宝玉をあしらった鞘に収まった二振りの剣を恭しくミレーヌに掲げた。
「この剣は何?」
「ルクス侯爵家に伝わる雌雄一対の剣と申します。初代ルクス侯爵が国王陛下より賜った逸品で家宝です。当時のフレーベル王家お抱えの鍛冶師が鍛えた最高の剣で強力な魔法が付与されております」
赤と青の宝玉を鞘にあしらい金細工で戦乙女を装飾されたその剣は、一見装飾過多に見えるけど実用的に作られた剣だというのがわかる。
ミレーヌはその剣を受け取ると鞘から抜いてその刀身をあらためた。
その剣は両刃で、まるで水が流れるような流麗な曲線を描いており、剣自体が生きているかのように感じた。
ミレーヌが赤い宝玉の剣を手に取ると、僕に青い宝玉の剣が手渡される。
「え?」
ミレーヌは無意識に僕にその剣を渡してしまったらしい。
まるで本来の持ち主が僕であるような手触りと重み。
その剣は白銀色に輝いており柄の部分には青い宝石が埋め込まれている。
僕の手に渡ると剣自身が意志を持っているかのように震えだした。
慌てて手離すと剣はそのまま宙に浮き、やがて空中で静止する。
「この剣は二本で一つなのです。本来は勇者様が二刀流に使われると思っていたのですが」
ティニー嬢も青い剣が僕の手に馴染んでいるのが信じられないようだ。
しかし僕はこれの扱い方がわかる気がした。
試しに宙に浮かんでいる白銀色の剣の柄を握ると、まるで長年連れ添ってきた相棒のように馴染む。
鞘ごと軽く振るうとその軌道に合わせて青い光の軌跡を描く。
僕が振る度に光の残滓が残る事からも威力の高さが感じられた。
「雌雄一対の剣は元々婚礼の時に披露する剣なのです。勇者様が分かちがたい殿方と巡り合うようにと選ばせていただきましたが既に出会われていたのですね」
ティニー嬢はそう言って僕とミレーヌを交互に見る。
僕とミレーヌは何も言えずに顔を真っ赤にして俯いてしまう。
他の仲間もにやにやと笑いながら僕達を見ている。
「この剣の持ち主が愛し合えば愛し合う程切れ味が増すと言い伝えられております。お二人の気持ちが通じ合えば剣は必ず答えてくれるでしょう」
気持ちが通じ合えば威力が増すなんて僕とミレーヌにぴったりな剣じゃないか。
そう思ったけど流石に口に出す勇気は僕にはない。
剣の柄を持ってミレーヌに渡そうとした時、脳裏に青い海と氷の山のイメージが浮かんだ。
「え、ボクいま変なイメージが見えたよ?」
ミレーヌにも何か見えたみたいだ。
「僕は青い海と氷の山のイメージが浮かんだけど、ミレーヌは何が見えたの?」
「ボクが見たのは炎の柱と稲妻が合わさったみたいなイメージだったよ」
「青い海と氷の山は海のように広い心と氷のような厳しさを、炎の柱と稲妻は激しい激情と豊かな恵みをもたらすと言い伝えられております」
確か稲妻は稲が実るときに激しい雷が発生すると前世では聞いていたけど、この世界でもそうなのだろうか。
僕はこの剣に恥じないくらい大きな心と自分を律する厳しさを持ち合わせる事ができるのだろうか。
「ユキナ。青い剣はユキナが持つのが相応しい気がするよ」
ミレーヌがそう言ってくれると青い剣が共鳴するように手の中で震える。
この剣も僕を持ち主と認めてくれたようだ。
「うん。この剣も僕を持ち主だと認めたみたい」
ミレーヌは嬉しそうに微笑み、僕も笑顔になる。
赤い剣と青い剣が共鳴しあって宝玉が光り輝く。
その光は僕とミレーヌの絆を表しているようだった。
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