ジョンの歴史探求の旅

アズ

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2週目 影の亡霊と『死』を宣告する殺人者

13 始まりの廃墟

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 宇宙船、円卓。そこにオースティン以外の各大臣達が席に着いていた。
 そこには『食料庫の街』から帰ってきたガルトと三人の賢者を相手にしてきた船長も同席していた。
「二人ともご苦労だった。船長の方は三人の賢者を、ガルト大臣は政府側のローズと賢者一人を捕らえたわけだ。まさか『ツリー』が一人の賢者を逃したのは驚きだったが」と銭大臣は言った。
「それで、何故オースティンがこの場にいない?」何も知らないガルトはゴヤに尋ねた。
「あぁ……そのことだが、君達が出掛けている間に『快楽の園』に他の賢者達が現れたのだ」
「達?」
「そうだ。しかも、第三世代四人勢揃いでな。オースティンは単独でそれに向かった。我々は不死故に心配することもあるまいと思っていたが、相手が悪かった。愛の能力者に完全支配を受けてしまい、奴らの道具にされてしまった」
「面倒だな……仕方ない。それは私が対処しよう」
 そう言ったのは船長だった。
「では、その件はあなたに任せるとしよう」
「それで、ガルトが逃したそのジョンはどうする?」
「それは私がやろう。『ツリー』が2度もあれを助けるとは思えん。次は仕留めるさ」とガルトは言った。
 皆が会話している中、冬眠大臣のポイニクスは静かだった。それもその筈で彼女は会議中に熟睡をしていた。
「そう言えば『戦争大臣』は何も発言しない気か?」とゴヤは全く会議に入ってこない彼に話しを降った。だが、大臣は「特にない」と答えるのみだった。
 ガルトは「それより」と話しを変える。
「他の賢者達の出現にも警戒すべきだろう。 『予言姫』よ、それでどうなのだ?」
「後日、新たな賢者が出現すると出ています」
 そこでようやく『戦争大臣』は「それは私がやろう」と答えた。それに誰も異論はなかった。
 こうして、会議は終了する。



◇◆◇◆◇



 その頃ジョンは砂漠の地に飛ばされていた。その乾燥地帯の先に、かつての見覚えのある巨大な窓のないタワー、メガストラクチャーがあった。
(何故ここに?)
 記憶を失っていたあの頃の自分がまだ何も知らずに単なる好奇心だけの理由で訪れた廃墟であり、あの時もこの建造物について完全に理解は出来ず、ただ失われた文明の断片を覗けた気分を味わえた場所。しかし、記憶を取り戻したジョンにとってここはすっかり忘れていた場所だ。
 あの『ツリー』が無意味なこの場所へ自分を送ったとも考えにくい…… 。ならば、確かめるまで。
 ジョンは歩き始め、目の前の超巨大建造物へと向かった。そこに、巨人のパーツの一つがあると知らずに。
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