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受け視点2
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ウリョウは、私を疎んでいる。
寝台に横になっても一睡もできないまま夜が明けて、そのことが私の胸の中でどんどん黒く大きく育っていった。
苦しい。
胸が痛い。
……彼は、私が初めて好きになった相手なのに。
そのウリョウに嫌われているなんて。
誰かに嫌われているということがこんなに辛いなんて知らなかった。
今までは故郷さえ無事なら他は何でもいいと思っていた。
どれだけ前王が苛つこうが、他の男たちに体を暴かれようが、大したことじゃないと思えたのに。
何度目になるのか分からないため息を吐く。
助けられて、優しい言葉をかけられてそれだけで好きになってしまうなんて愚かだ。
頭ではそう分かっているのに未だに胸はじくじくと彼への思慕を痛みとともに訴えている。
だけど彼に嫌われていると分かった以上、今までのようにのんびりとこの贅沢な生活を享受するわけにはいかないだろう。
寝不足でふらふらする頭を寝台から持ち上げて、のそりと室内へと向かった。
「エイレン、ジシェン様の部屋へ案内してほしい」
既に使用人たちは起き出していて部屋の中でこまごまと働いている。
その中でも雀が跳ねるように動き回っているエイレンに声をかけた。
「カレル様……?ジシェン様のお部屋、でございますか?」
「彼にも執務室があるだろう。話がしたいんだ」
驚いたように目を見開くエイレンに頷き返す。
私の言葉にエイレンは戸惑ったように何度か口を開け閉めして、それからぎこちなく笑みを浮かべた。
「では、ウリョウ様に許可を、」
「ウリョウには宮廷の外へ出なければ好きにしていいと言われているよ。支度して、すぐに行きたい」
彼の言葉を遮るようにして言葉を重ねる。
今までウリョウがいない時にはせいぜい庭へ出るくらいしか外出してこなかった。
でもウリョウには、あまり遠くへ行かなければ、あと護衛をつければ大分自由に外出することが許されている。
それは本当だ。
今まで、私が自らあまり人に姿を見せないようにしていただけだ。
やや強い口調でエイレンに言うと、彼はますます困った顔になる。
「ですが……」
「それから、また髪を結って化粧をしてほしい。あと服もできるだけ派手なものを」
困惑に固まってしまっているエイレンを置いて、鏡台の前に座る。
私の言葉に、他の使用人がエイレンの方を伺いながら近寄ってきて、そっと私の髪に櫛を通し始めた。
「……かしこまりました。ご準備いたします」
頑なな私の態度にエイレンは悲し気な表情を見せると、それからようやく他の使用人に目配せをして。
それから服を準備すると言ってそっと部屋から出て行った。
そして数十分もしないうちに私は以前のように髪を結あげられ、きつく化粧を施された。
昨夜ウリョウに会うときよりもずっと濃い化粧だ。
やや目元は寝不足で腫れているけれどそれすら分からないほど。
エイレンが持ち帰ってきた派手な色合いをした服に袖を通し、扉の前まで足を進める。
するとその前にエイレンが立ち塞がるようにして扉を背に両手を広げた。
「カレル様、……今からでもお考え直しください。どうぞ、ジシェン様にお伝えすることがあるなら私が伝言に行きます。それか、せめてウリョウ様とご一緒にお訪ねください」
「直接話したいんだ。別になにか企んでいるわけじゃないよ。それに……ウリョウにとってもいいことなんだ」
なぜ彼はこんなに必死に止めようとするんだろう。
それほどにジシェンは位が高い御仁なんだろうか。
だとしたら、急に訪れたりしたら私も不興を買ってしまうかもしれないな。
そんなことが頭に浮かぶけれど、エイレンのその態度に気を回すほどの余裕が今の私にはなかった。
私がこの宮廷で顔を知っているのはウリョウと、昨日会ったばかりのジシェンしかいない。
他の誰も知らない。
もちろん私の身の回りの世話をしてくれる人たちのことは知っているけど、彼らには今から私がする『頼み事』は叶えられないことだ。
そう思いながらそっとエイレンの肩に手を掛ける。
彼は顔を伏せて、そしてようやく扉を開くと道を先導して歩き始めた。
「おや、いらっしゃい」
先触れもなく訪れた私を、ジシェンはにこやかに出迎えた。
無礼だと怒鳴られたり長い時間待たされたりするくらいは覚悟していたのに、あっさりと彼の部屋の扉は開かれた。
室内にいた何人かの、おそらく共に仕事をしていたんだと思う部下らしき人達がこちらを見てぎょっと目を開く。
思わず顔を俯けるとジシェンは彼らに外に出ているように声をかけた。
私もエイレンたちを外に出し、二人きりになった室内で唾を飲み込む。
両方の手を前でぎゅっと握ると口を開いた。
「ジシェン様……お話があってまいりました」
ジシェンにじっと見つめられて掌に、それどころか全身から汗が出る。
ウリョウの穏やかで優しい視線とは違う。
値踏みをするような、私の真意を見抜こうとするような冷たい視線。
思わずひるみそうになるけれど堪えて言葉を続ける。
「私は今、ウリョウ、いえウリョウ様のものになっています。私の生活の面倒を見ているのは彼です」
「うん? まぁそうだろうね」
何を当たり前のことを言っているのだと言いたげにジシェンが頷く。
それに私は再度唾を飲み込むと、大きく息を吸い込んだ。
「ですが、どうか、私の身を引き受けてくれませんか」
どうか、この汚い体を。
いや、汚い体でも貰ってもらえないか。
思わずその場に膝をつき、祈るように握り合わせた手に力が籠る。
ウリョウに私は嫌われている。
だけど彼は優しいから、一度助けてしまった私を捨てることはできないんだろう。
ウリョウが私を使ってくれるなら、彼のために役立てるなら別にそれでもいい。
彼が私に触れなくても、他の誰かに貸し出されてそれで役に立てるならそれでいい。
性接待だったらたくさんしてきた。
だけどウリョウは本当に優しくて、嫌っている私でさえも使おうとしないから。
だったら私なんてただ負担になっているだけじゃないか。
「あーーーー、ごめん、ちょっと待って」
私の言葉を聞いたジシェンは、なぜか大きな掌で彼の口元を覆う。
それからなにかぶつぶつ呟いて、それから私のもとへと近づいてきた。
彼もその場に膝をついて、そっと暖かい掌が肩に置かれる。
「どういう意味かな?」
「ジシェン様が要らないようでしたら、誰か別の方を紹介していただけませんか。誰でもいいです。誰でも」
ジシェンの服に縋りつく。
だけど明らかに困った様子の彼の顔に、ジシェンが引き受けてくれる可能性は薄そうだと少し落胆する。
それも仕方ないことだ。
もとから私に価値なんてないんだから。
でもだったら誰か別の人はいないだろうか。
私に喜んで手を出していた男たちの顔が朧気ながらに頭に浮かぶ。
ウリョウでなければ誰もでもいい。
今のような待遇をされなくてもいい。
冷たく狭い部屋でただ使われるだけでいい。
それも無理ならば使用人として働く。
「前王の時に、私を宛がわれた方たちがいたと思うんですが、彼らは、」
「そいつらは全員処刑されたよ」
一縷の望みを託して呟いた言葉はあっさりと斬って捨てられた。
処刑という言葉の重さに思わず体がおののく。
蒼褪めて固まる私の顔をジシェンは覗き込んで、ゆっくりと尋ねた。
「ウリョウのところに居るのが嫌になったってこと?」
「いえ、違うの、ですが」
本当はウリョウのところにずっと居たい。
彼が訪れることが喜びだった。
顔を見ることができるだけで幸せだった。
……でも嫌われているなら。
私の存在が彼にとって不快なら。
彼に嫌な思いをさせてまで、その優しさに縋りついているんだと知ってしまったなら、もうそばには居られない。
何も知らない気が付いていない顔をしてただのうのうと彼の負担になるなんてできない。
今まで知らずにただ喜んでいたことが辛い。
いつかは彼が手を出してくるだろうと愚かに考えていた自分を殴ってしまいたい。
優しくしてくれるかもしれないと夢想していた自分を斬り捨ててしまいたい。
ただただ彼にとっては邪魔な存在だったということに、それを知らずに彼に甘えていたということに、胸が苦しくて。
「……辛くて」
ぼろりと涙が溢れ出る。
せっかく化粧をした顔が醜く崩れてしまう。
これでは『誰か』を紹介してもらっても、要らないと断られてしまうかもしれない。
そう思って涙を止めようとするけど後から後から溢れて止まらない。
顔をこすったら服も汚れてしまう。
なんとかぐっと唇を噛みしめ声を出すと情けなく震えていた。
汚い顔でジシェンに取り縋ったまま、ただ辛いと繰り返す。
ジシェンが何か言おうとして口を開いた、その瞬間、部屋の扉が音を立てて開かれた。
貴人の部屋だというのに、入室の許可を取ることさえなく開かれた扉。
そちらに視線を向けると……大きな体が、立ち塞がるようにして立っていた。
「ここで何をしている」
寝台に横になっても一睡もできないまま夜が明けて、そのことが私の胸の中でどんどん黒く大きく育っていった。
苦しい。
胸が痛い。
……彼は、私が初めて好きになった相手なのに。
そのウリョウに嫌われているなんて。
誰かに嫌われているということがこんなに辛いなんて知らなかった。
今までは故郷さえ無事なら他は何でもいいと思っていた。
どれだけ前王が苛つこうが、他の男たちに体を暴かれようが、大したことじゃないと思えたのに。
何度目になるのか分からないため息を吐く。
助けられて、優しい言葉をかけられてそれだけで好きになってしまうなんて愚かだ。
頭ではそう分かっているのに未だに胸はじくじくと彼への思慕を痛みとともに訴えている。
だけど彼に嫌われていると分かった以上、今までのようにのんびりとこの贅沢な生活を享受するわけにはいかないだろう。
寝不足でふらふらする頭を寝台から持ち上げて、のそりと室内へと向かった。
「エイレン、ジシェン様の部屋へ案内してほしい」
既に使用人たちは起き出していて部屋の中でこまごまと働いている。
その中でも雀が跳ねるように動き回っているエイレンに声をかけた。
「カレル様……?ジシェン様のお部屋、でございますか?」
「彼にも執務室があるだろう。話がしたいんだ」
驚いたように目を見開くエイレンに頷き返す。
私の言葉にエイレンは戸惑ったように何度か口を開け閉めして、それからぎこちなく笑みを浮かべた。
「では、ウリョウ様に許可を、」
「ウリョウには宮廷の外へ出なければ好きにしていいと言われているよ。支度して、すぐに行きたい」
彼の言葉を遮るようにして言葉を重ねる。
今までウリョウがいない時にはせいぜい庭へ出るくらいしか外出してこなかった。
でもウリョウには、あまり遠くへ行かなければ、あと護衛をつければ大分自由に外出することが許されている。
それは本当だ。
今まで、私が自らあまり人に姿を見せないようにしていただけだ。
やや強い口調でエイレンに言うと、彼はますます困った顔になる。
「ですが……」
「それから、また髪を結って化粧をしてほしい。あと服もできるだけ派手なものを」
困惑に固まってしまっているエイレンを置いて、鏡台の前に座る。
私の言葉に、他の使用人がエイレンの方を伺いながら近寄ってきて、そっと私の髪に櫛を通し始めた。
「……かしこまりました。ご準備いたします」
頑なな私の態度にエイレンは悲し気な表情を見せると、それからようやく他の使用人に目配せをして。
それから服を準備すると言ってそっと部屋から出て行った。
そして数十分もしないうちに私は以前のように髪を結あげられ、きつく化粧を施された。
昨夜ウリョウに会うときよりもずっと濃い化粧だ。
やや目元は寝不足で腫れているけれどそれすら分からないほど。
エイレンが持ち帰ってきた派手な色合いをした服に袖を通し、扉の前まで足を進める。
するとその前にエイレンが立ち塞がるようにして扉を背に両手を広げた。
「カレル様、……今からでもお考え直しください。どうぞ、ジシェン様にお伝えすることがあるなら私が伝言に行きます。それか、せめてウリョウ様とご一緒にお訪ねください」
「直接話したいんだ。別になにか企んでいるわけじゃないよ。それに……ウリョウにとってもいいことなんだ」
なぜ彼はこんなに必死に止めようとするんだろう。
それほどにジシェンは位が高い御仁なんだろうか。
だとしたら、急に訪れたりしたら私も不興を買ってしまうかもしれないな。
そんなことが頭に浮かぶけれど、エイレンのその態度に気を回すほどの余裕が今の私にはなかった。
私がこの宮廷で顔を知っているのはウリョウと、昨日会ったばかりのジシェンしかいない。
他の誰も知らない。
もちろん私の身の回りの世話をしてくれる人たちのことは知っているけど、彼らには今から私がする『頼み事』は叶えられないことだ。
そう思いながらそっとエイレンの肩に手を掛ける。
彼は顔を伏せて、そしてようやく扉を開くと道を先導して歩き始めた。
「おや、いらっしゃい」
先触れもなく訪れた私を、ジシェンはにこやかに出迎えた。
無礼だと怒鳴られたり長い時間待たされたりするくらいは覚悟していたのに、あっさりと彼の部屋の扉は開かれた。
室内にいた何人かの、おそらく共に仕事をしていたんだと思う部下らしき人達がこちらを見てぎょっと目を開く。
思わず顔を俯けるとジシェンは彼らに外に出ているように声をかけた。
私もエイレンたちを外に出し、二人きりになった室内で唾を飲み込む。
両方の手を前でぎゅっと握ると口を開いた。
「ジシェン様……お話があってまいりました」
ジシェンにじっと見つめられて掌に、それどころか全身から汗が出る。
ウリョウの穏やかで優しい視線とは違う。
値踏みをするような、私の真意を見抜こうとするような冷たい視線。
思わずひるみそうになるけれど堪えて言葉を続ける。
「私は今、ウリョウ、いえウリョウ様のものになっています。私の生活の面倒を見ているのは彼です」
「うん? まぁそうだろうね」
何を当たり前のことを言っているのだと言いたげにジシェンが頷く。
それに私は再度唾を飲み込むと、大きく息を吸い込んだ。
「ですが、どうか、私の身を引き受けてくれませんか」
どうか、この汚い体を。
いや、汚い体でも貰ってもらえないか。
思わずその場に膝をつき、祈るように握り合わせた手に力が籠る。
ウリョウに私は嫌われている。
だけど彼は優しいから、一度助けてしまった私を捨てることはできないんだろう。
ウリョウが私を使ってくれるなら、彼のために役立てるなら別にそれでもいい。
彼が私に触れなくても、他の誰かに貸し出されてそれで役に立てるならそれでいい。
性接待だったらたくさんしてきた。
だけどウリョウは本当に優しくて、嫌っている私でさえも使おうとしないから。
だったら私なんてただ負担になっているだけじゃないか。
「あーーーー、ごめん、ちょっと待って」
私の言葉を聞いたジシェンは、なぜか大きな掌で彼の口元を覆う。
それからなにかぶつぶつ呟いて、それから私のもとへと近づいてきた。
彼もその場に膝をついて、そっと暖かい掌が肩に置かれる。
「どういう意味かな?」
「ジシェン様が要らないようでしたら、誰か別の方を紹介していただけませんか。誰でもいいです。誰でも」
ジシェンの服に縋りつく。
だけど明らかに困った様子の彼の顔に、ジシェンが引き受けてくれる可能性は薄そうだと少し落胆する。
それも仕方ないことだ。
もとから私に価値なんてないんだから。
でもだったら誰か別の人はいないだろうか。
私に喜んで手を出していた男たちの顔が朧気ながらに頭に浮かぶ。
ウリョウでなければ誰もでもいい。
今のような待遇をされなくてもいい。
冷たく狭い部屋でただ使われるだけでいい。
それも無理ならば使用人として働く。
「前王の時に、私を宛がわれた方たちがいたと思うんですが、彼らは、」
「そいつらは全員処刑されたよ」
一縷の望みを託して呟いた言葉はあっさりと斬って捨てられた。
処刑という言葉の重さに思わず体がおののく。
蒼褪めて固まる私の顔をジシェンは覗き込んで、ゆっくりと尋ねた。
「ウリョウのところに居るのが嫌になったってこと?」
「いえ、違うの、ですが」
本当はウリョウのところにずっと居たい。
彼が訪れることが喜びだった。
顔を見ることができるだけで幸せだった。
……でも嫌われているなら。
私の存在が彼にとって不快なら。
彼に嫌な思いをさせてまで、その優しさに縋りついているんだと知ってしまったなら、もうそばには居られない。
何も知らない気が付いていない顔をしてただのうのうと彼の負担になるなんてできない。
今まで知らずにただ喜んでいたことが辛い。
いつかは彼が手を出してくるだろうと愚かに考えていた自分を殴ってしまいたい。
優しくしてくれるかもしれないと夢想していた自分を斬り捨ててしまいたい。
ただただ彼にとっては邪魔な存在だったということに、それを知らずに彼に甘えていたということに、胸が苦しくて。
「……辛くて」
ぼろりと涙が溢れ出る。
せっかく化粧をした顔が醜く崩れてしまう。
これでは『誰か』を紹介してもらっても、要らないと断られてしまうかもしれない。
そう思って涙を止めようとするけど後から後から溢れて止まらない。
顔をこすったら服も汚れてしまう。
なんとかぐっと唇を噛みしめ声を出すと情けなく震えていた。
汚い顔でジシェンに取り縋ったまま、ただ辛いと繰り返す。
ジシェンが何か言おうとして口を開いた、その瞬間、部屋の扉が音を立てて開かれた。
貴人の部屋だというのに、入室の許可を取ることさえなく開かれた扉。
そちらに視線を向けると……大きな体が、立ち塞がるようにして立っていた。
「ここで何をしている」
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