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最後の恋
11. 日常
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ほんのり疲れが残る体が、大きな手でゆったりと揺すられる。まだ眠っていたい。昨日の夜も遅かったんだ。明るい室内が嫌だとシーツを顔まで引っ張り上げると、小さな笑い声が聞こえた。
「差山、早く起きないと遅刻するぞ?」
鼓膜を揺らす心地良い低音。慈愛が溢れ出ているような声音。俺の体をゆったりと撫でていた掌は、するりと額まで滑ってきて、前髪を戯れるように引っ張った。
柔らかくて暖かくてずっと微睡んでいたい。けれど声の主の顔も見たい。だってこの声の主は、誰よりも好きな人なのだから。
ふわふわした気持ちのまま、薄っすらと瞳を開いた。
「うー……、ゼン……?」
「おはよう」
「 ……おはよ」
寝ぼけた視界に飛び込んできたのは、褐色の肌の、見上げるほどの大男。それだけ見たら野性味のある外見だけど、穏やかな表情で俺の顔を覗き込んでいるせいか怖さなんて一切ない。というか……うん、俺の恋人は朝からいい男だ。
亜人であるゼンと恋人同士になったのは、もう一年とすこし前のことだ。子供の頃に亜人に助けられて以来、亜人以外は好きになれなくなってしまった俺が、少しばかり紆余曲折を経て手に入れた恋人だ。しかも彼は俺の初恋の相手そのものだったらしい。にわかには信じがかったけれど、お互いの両親に確認したら覚えていたらしく、言葉には出さなかったけれどもしかして運命なんじゃないかとかすら思った。その前から恋人同士ではあったけれど、それ以来ますます絆が深まったと思う。そう思ってくれたのはゼンも同じようで、付き合いだしてから半年ほど経った時に一緒に住まないかと言われた。
男同士で別種族で、ついでに言うと社内恋愛。
そのことが頭に浮かんでしまってすぐに「うん」とは言えなかった。土日はどちらかの家に入り浸っているから別にいいじゃないか、と小声で言った俺に、いつも優しくて俺の意見を優先してくれるゼンが珍しく眉を釣り上げて説得してきた。LINEが既読にならない時にゼンがどれだけ心配しているかだとか、平日だって本当はもっと一緒に過ごしたいとか。見たことのない迫力で圧をかけてくるゼンを見て、不安よりも嬉しさが込み上げてきて、関係が変わってしまうんじゃないかと怖かったけど頷いた。
お互いにとっくに成人しているから、こっそりそのまま同棲してしまおうかと思ったけれど、けじめだと言われてお互いの両親にも挨拶した。ゼンを連れて実家に帰って、亜人だけど恋人なんだと両親に告げた時は死ぬほど緊張したし、逆にゼンの家に行った時は頭が真っ白で何を話したかほとんど覚えていないくらいだ。
亜人と人との二人暮らしのせいで部屋探しも難航して、なかなか貸してくれる大家が見つからなかった。途中でいっそのこともうマンションを買おうかなんて話まででて、それでも根気よく探し回ってなんとか今の賃貸物件に落ち着くことができた。3LDKで角部屋、南向き、駅から歩いて10分で、俺の実家まで三駅と程よく近い。これ以上の場所はない、とようやく笑えるまで半年もかかってしまった。
そうして、付き合いだして一年目の記念日に、晴れて同棲を開始したのだ。
「目が覚めたか? 朝食にしよう」
ぼやけた視界の中で目を擦ると、ゼンが優しく微笑んでくれる。そっと指先で寝癖のついた髪に口づけられる。力強い腕に引っ張り起こされ、ふらついた俺をゼンは子供でも抱えるように持ち上げた。
「ゼン、俺も歩けるんだけど……」
「いいだろう。差山は低血圧だからな。転んで怪我でもしたらと思うと気が気じゃない」
明るくそう笑って俺を洗面所へと運び、ようやくそこで降ろして頭を撫でてくれる。甘すぎるその態度に、もう付き合って一年経つというのに顔に血が上った。
恥ずかしい。
……だけど幸せだ。とんでもなく幸せだ。
こんなにも幸せでいいのかっていうくらい、恐ろしいほどに満たされている。
ああ、本当にこんなに幸せでいいんだろうか。
顔に冷たい水を叩きつけながら、それでもニヤけるのを止められなかった。
◇◇◇◇◇
浮かれた頭のまま仕事へ向かう。首を絞めるネクタイと通勤ラッシュには嫌気がさすが、前よりも足取りは軽かった。なにしろ心身ともに満ち足りているのだから。今の俺には怖いものなどない、と言い切ってしまえるほどに。
コンビニで買ったアイスカフェラテを片手に社屋に入り、馴染みの警備員に会釈する。そういえば少し前まではそんな余裕もない日が続いていた気がする。重たい脚を引き摺る日が思い出されて……あれ、あれはなんでだっただろうか。
ふとそのことに思い当たって、浮かれ切っていた頭で考える。ゼンとは同棲しだしてもすこぶる順調で喧嘩もしてないし、深酒もやめたから健康状態もいいはずなのにな。
なんだか釈然としなくて、頭を捻りながら混み合うエレベーターへと乗り込んだ。降りる階のボタンを押そうと手を伸ばしたら、同じところに指が重なる。顔をあげると見知った顔と視線があった。
「お、早いな、差山」
黒髪短髪に眼鏡。俺より少し背が高くて歳も上の先輩。遊佐だ。俺の指ごと行き先階のボタンを押すと、にやりと食えない顔で笑った。
「遊佐さん、おはようございます」
俺が呟くのと同時にわずかな浮遊感が体を襲う。勢いよく上昇するエレベーターの中で、俺の後ろに立った遊佐が、小声で囁いた。
「なぁなぁ。明日の昼飯、一緒に行けるか?」
「もちろんですよ」
そういえば最近はずっとゼンばかりと飯に行っていた気がする。付き合いだしたばかりの頃は怪しまれないようにとあえて別々にしていたのに、気が緩んでいたのかもしれない。断る理由もなく遊佐の誘いに頷く。話はそれでおしまいかと思ったら、遊佐はどこか安心したように小さく息をついた。
「狭山は飯はちゃんと食えるんだな」
「……どういうことですか?」
飯はちゃんと食える。当たり前だろう。何を言っているんだと首だけ捻って振り返る。すると眼鏡越しの瞳が、思ったよりもしっかりとこちらを覗き込んでいた。
「俺、なんかしましたっけ……?」
真剣な視線に思わず不安になって尋ねる。身に覚えはない、はず。いや何かあったか。
さっきも感じた小さな違和感を辿ろうとすると、その前にエレベーターが軽やかな音を立てて目的地へと到着した。途切れた思考を追いきれないまま、人波に押されて足を進める。
「いや、ちょっと前まで差山、死にそうな隈つくってただろ。体調かメンタルか…って心配してたんだよ。一応先輩として」
「死にそうですか?」
死にそう?
遊佐の口から出てきた物騒な言葉に驚いて目を見開く。だが彼は勝手に納得したかのように何度か頷くと、ひらりと手を振った。
「元気になったならいいわ。じゃあ、また後でな」
そう言いながら彼は自分のデスクへとさっさと歩いていってしまう。ぼけっと口を開いた俺を後に置いたまま。
「え……? なに、俺、死にそうだったの?」
死にそう。
死にそうって、そんな顔していたんだろうか。
遊佐の言葉に首を捻るが、答えてくれる相手はすでにはるか彼方だ。一人で考えても答えが出るはずもなく、俺は首を捻りながら自分のデスクへとのそのそと足を進めた。
「差山、早く起きないと遅刻するぞ?」
鼓膜を揺らす心地良い低音。慈愛が溢れ出ているような声音。俺の体をゆったりと撫でていた掌は、するりと額まで滑ってきて、前髪を戯れるように引っ張った。
柔らかくて暖かくてずっと微睡んでいたい。けれど声の主の顔も見たい。だってこの声の主は、誰よりも好きな人なのだから。
ふわふわした気持ちのまま、薄っすらと瞳を開いた。
「うー……、ゼン……?」
「おはよう」
「 ……おはよ」
寝ぼけた視界に飛び込んできたのは、褐色の肌の、見上げるほどの大男。それだけ見たら野性味のある外見だけど、穏やかな表情で俺の顔を覗き込んでいるせいか怖さなんて一切ない。というか……うん、俺の恋人は朝からいい男だ。
亜人であるゼンと恋人同士になったのは、もう一年とすこし前のことだ。子供の頃に亜人に助けられて以来、亜人以外は好きになれなくなってしまった俺が、少しばかり紆余曲折を経て手に入れた恋人だ。しかも彼は俺の初恋の相手そのものだったらしい。にわかには信じがかったけれど、お互いの両親に確認したら覚えていたらしく、言葉には出さなかったけれどもしかして運命なんじゃないかとかすら思った。その前から恋人同士ではあったけれど、それ以来ますます絆が深まったと思う。そう思ってくれたのはゼンも同じようで、付き合いだしてから半年ほど経った時に一緒に住まないかと言われた。
男同士で別種族で、ついでに言うと社内恋愛。
そのことが頭に浮かんでしまってすぐに「うん」とは言えなかった。土日はどちらかの家に入り浸っているから別にいいじゃないか、と小声で言った俺に、いつも優しくて俺の意見を優先してくれるゼンが珍しく眉を釣り上げて説得してきた。LINEが既読にならない時にゼンがどれだけ心配しているかだとか、平日だって本当はもっと一緒に過ごしたいとか。見たことのない迫力で圧をかけてくるゼンを見て、不安よりも嬉しさが込み上げてきて、関係が変わってしまうんじゃないかと怖かったけど頷いた。
お互いにとっくに成人しているから、こっそりそのまま同棲してしまおうかと思ったけれど、けじめだと言われてお互いの両親にも挨拶した。ゼンを連れて実家に帰って、亜人だけど恋人なんだと両親に告げた時は死ぬほど緊張したし、逆にゼンの家に行った時は頭が真っ白で何を話したかほとんど覚えていないくらいだ。
亜人と人との二人暮らしのせいで部屋探しも難航して、なかなか貸してくれる大家が見つからなかった。途中でいっそのこともうマンションを買おうかなんて話まででて、それでも根気よく探し回ってなんとか今の賃貸物件に落ち着くことができた。3LDKで角部屋、南向き、駅から歩いて10分で、俺の実家まで三駅と程よく近い。これ以上の場所はない、とようやく笑えるまで半年もかかってしまった。
そうして、付き合いだして一年目の記念日に、晴れて同棲を開始したのだ。
「目が覚めたか? 朝食にしよう」
ぼやけた視界の中で目を擦ると、ゼンが優しく微笑んでくれる。そっと指先で寝癖のついた髪に口づけられる。力強い腕に引っ張り起こされ、ふらついた俺をゼンは子供でも抱えるように持ち上げた。
「ゼン、俺も歩けるんだけど……」
「いいだろう。差山は低血圧だからな。転んで怪我でもしたらと思うと気が気じゃない」
明るくそう笑って俺を洗面所へと運び、ようやくそこで降ろして頭を撫でてくれる。甘すぎるその態度に、もう付き合って一年経つというのに顔に血が上った。
恥ずかしい。
……だけど幸せだ。とんでもなく幸せだ。
こんなにも幸せでいいのかっていうくらい、恐ろしいほどに満たされている。
ああ、本当にこんなに幸せでいいんだろうか。
顔に冷たい水を叩きつけながら、それでもニヤけるのを止められなかった。
◇◇◇◇◇
浮かれた頭のまま仕事へ向かう。首を絞めるネクタイと通勤ラッシュには嫌気がさすが、前よりも足取りは軽かった。なにしろ心身ともに満ち足りているのだから。今の俺には怖いものなどない、と言い切ってしまえるほどに。
コンビニで買ったアイスカフェラテを片手に社屋に入り、馴染みの警備員に会釈する。そういえば少し前まではそんな余裕もない日が続いていた気がする。重たい脚を引き摺る日が思い出されて……あれ、あれはなんでだっただろうか。
ふとそのことに思い当たって、浮かれ切っていた頭で考える。ゼンとは同棲しだしてもすこぶる順調で喧嘩もしてないし、深酒もやめたから健康状態もいいはずなのにな。
なんだか釈然としなくて、頭を捻りながら混み合うエレベーターへと乗り込んだ。降りる階のボタンを押そうと手を伸ばしたら、同じところに指が重なる。顔をあげると見知った顔と視線があった。
「お、早いな、差山」
黒髪短髪に眼鏡。俺より少し背が高くて歳も上の先輩。遊佐だ。俺の指ごと行き先階のボタンを押すと、にやりと食えない顔で笑った。
「遊佐さん、おはようございます」
俺が呟くのと同時にわずかな浮遊感が体を襲う。勢いよく上昇するエレベーターの中で、俺の後ろに立った遊佐が、小声で囁いた。
「なぁなぁ。明日の昼飯、一緒に行けるか?」
「もちろんですよ」
そういえば最近はずっとゼンばかりと飯に行っていた気がする。付き合いだしたばかりの頃は怪しまれないようにとあえて別々にしていたのに、気が緩んでいたのかもしれない。断る理由もなく遊佐の誘いに頷く。話はそれでおしまいかと思ったら、遊佐はどこか安心したように小さく息をついた。
「狭山は飯はちゃんと食えるんだな」
「……どういうことですか?」
飯はちゃんと食える。当たり前だろう。何を言っているんだと首だけ捻って振り返る。すると眼鏡越しの瞳が、思ったよりもしっかりとこちらを覗き込んでいた。
「俺、なんかしましたっけ……?」
真剣な視線に思わず不安になって尋ねる。身に覚えはない、はず。いや何かあったか。
さっきも感じた小さな違和感を辿ろうとすると、その前にエレベーターが軽やかな音を立てて目的地へと到着した。途切れた思考を追いきれないまま、人波に押されて足を進める。
「いや、ちょっと前まで差山、死にそうな隈つくってただろ。体調かメンタルか…って心配してたんだよ。一応先輩として」
「死にそうですか?」
死にそう?
遊佐の口から出てきた物騒な言葉に驚いて目を見開く。だが彼は勝手に納得したかのように何度か頷くと、ひらりと手を振った。
「元気になったならいいわ。じゃあ、また後でな」
そう言いながら彼は自分のデスクへとさっさと歩いていってしまう。ぼけっと口を開いた俺を後に置いたまま。
「え……? なに、俺、死にそうだったの?」
死にそう。
死にそうって、そんな顔していたんだろうか。
遊佐の言葉に首を捻るが、答えてくれる相手はすでにはるか彼方だ。一人で考えても答えが出るはずもなく、俺は首を捻りながら自分のデスクへとのそのそと足を進めた。
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