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第5章 宿敵討伐編

5-3 『見習い錬金術士ミミリの冒険の記録 7錬成目』

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【七色メガネ 魅力チャーム無効】
 瞑想の湖のアルヒ似のお姉さんと一緒に考えたよ。
 まず、メガネの素材としてガラスの粉。反射材として私の手鏡を砕いて加えてみたよ。
 材料同士が反発せず固定するためには少し心許なかったから、【ミール液】の他に【雷電石らいでんせきの粉末の(陽と陰)】の吸着力も利用したの。ここが工夫したポイントだよ!
 メガネが肌に触れる部分には、瞑想の湖の結晶が保護膜のような働きをしてくれてるから、雷属性に耐性がないバルディさんでも大丈夫。(なはず)!
 瞑想の湖には女神フロレンス様のご加護があるんだって。悪しき力を撃退するのに役に立つかもしれない。
 色々な力が干渉しあって、七色に見えるのは素敵だよね。
 ・ガラスの粉 ×2
 ・ミミリの手鏡の粉末 ×3
 ・【ミール液】 ×2
 ・【雷電石らいでんせきの粉末(陽)】 ×1
 ・【雷電石らいでんせきの粉末(陰)】 ×1
 ・瞑想の湖の結晶 ×5滴

【☆武器加工☆ 水魚すいぎょの短剣 水属性付与(中)】
 本当はゼラくんのお父さんの形見に加工したくなかったから、ガウルさんに作ってもらっておいた【スリウムの加工金属】の短剣に付与しようと思ったんだけど……。ゼラくんのたっての希望で形見の騎士の短剣に加工したよ。
 からくりパペットの斧と使い分けて闘うみたい。
 こちらにも、元来反発力のある瞑想の湖の結晶を吸着させるために、【ミール液】と【雷電石らいでんせきの粉末の(陽と陰)】を使用したよ。
 ゼラくんの想いが遂げられますように……。
 でもね、私も見てるだけじゃなくて、闘うの。
 ・騎士の短剣
 ・【ミール液】 ×2
 ・【雷電石らいでんせきの粉末(陽)】 ×1
 ・【雷電石らいでんせきの粉末(陰)】 ×1
 ・瞑想の湖の結晶 ×5滴

【☆武器加工☆ 水魚すいぎょの矢 水属性付与(中)】
 ガウルさんに作ってもらっておいた【スリウムの加工金属】の矢に付与してみたの。バルディさんは雷属性に耐性がないから。瞑想の湖の結晶の保護膜の力を活かせるように、少し分量を増やしてあるよ。これで感電しないと思う。(たぶん)!
 弟さんと妹さんに合わせてあげたいなぁ。
 ・【スリウムの加工金属】(矢尻付き)
 ・【ミール液】 ×2
 ・【雷電石らいでんせきの粉末(陽)】 ×1
 ・【雷電石らいでんせきの粉末(陰)】 ×1
 ・瞑想の湖の結晶 ×7滴

【☆武器加工☆ 水魚すいぎょのロッド 水属性付与(中)】
 ガウルさんに作ってもらっておいた【スリウムの加工金属】のロッドに付与したよ。これで私のロッドも3本目。基本的には【絶縁の軍手グローブ】なしでも扱える……はず! でも念のために軍手グローブをはめて使うけどね!
 ・【スリウムの加工金属】(ロット型)
 ・【ミール液】 ×2
 ・【雷電石らいでんせきの粉末(陽)】 ×1
 ・【雷電石らいでんせきの粉末(陰)】 ×1
 ・瞑想の湖の結晶 ×5滴

【瞑想の湖の結晶 雷電バージョン(ミニ)(試作品)水撃(???) 特殊効果:ぷる砲弾を模した戦闘用アイテム。小さな水球をモンスターの核に押し込めば感電させることができる】
 効果の程は試してみないとわからないけど、頭の中では実験済み。
 ママの魔法『水神の水杭すいくい』が核に半分刺さったままなら、かなり効果を期待できそう。それだけじゃなくて、常用アイテムとして今後戦闘で使っていく予定だよ。水×電撃はかなりダメージあたえられるはず。
 ……ちょっと【ぷるみずまんじゅう】に似てるんだよ。ゼラくんに食べないように注意しておかないとね。
 ・瞑想の湖の結晶 ×10滴
 ・ぷるゼラチン ×1
 ・【ミール液】 ×2
 ・【雷電石らいでんせきの粉末】 ×5


 ☆ここまでの「ゼラくんとバルディさんの過去」の感想☆

 今まで隠されてきたゼラくんの過去。
 どうして私たちに過去を隠してきたのか、わかった気がするよ。

 頑張ってきたのは充分に伝わったけれど、とても平坦な道ではなく、そして思い出したくないくらいに、悲しい出来事だったね。

 それでも、ゼラくんは前を向いて進んでる。

 まさかバルディさんの弟さんや妹さんと繋がっているとは思わなかったけれど。

 まるで、運命みたいだよね。
 奇跡、とも言うのかな。

 ゼラくんが討ちたいと思い続けてきた宿敵、
 バルディさんが追い求めてきた誘拐犯と思しき相手。

 蛇頭のメデューサ。
 私も、うさみだって。

 絶対に絶対に、討伐してみせるから。
 2人だけに、背負わせないから。

 パパやママの足元には到底及ばないかもしれないけれど、私たちも頑張るから。

 みんなで一緒に、頑張るんだ!

 そしてゼラくんの両親のお墓参りをして。
 教会へバルディさんの弟さんたちを迎えに行く。

 これは、2人だけじゃない。
 私たちの――決戦だ。
 

 私の冒険の記録が、貴方のお役に立てますように。

 著者:見習い錬金術士 ミミリ
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