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第1章 アルストロメリア編
第3話 王城に連行されます
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(今は王子様ことアル様と二人で馬車の中にいます)
アルは、なぜかアリスの隣に座っている。
(なぜでしょう、この猛獣と一緒に檻に入っているみたいな緊張感は)
アリスは身の危険を感じ、緊張をして喉が渇いていく。
「悪いが二つの意味でお前を逃がすことはできない。一つめは俺がお前を気に入ったからだ。二つ目はお前の銀髪と碧眼だ。」
目の色と髪の色で好きな相手を決めるとはなかなかのフェチである。
(最低ですね。見た目ではなく性格で選ぶのならば、まだいいが見た目で選ぶとは結局は男か……)
そう心の中で幻滅し、ゴミを見るような目でアルを見る。
「なんだ、そのごみを見るような眼は?」
アルはアリスの頬を優しく摘まむ。
(その俺様なのに優しい一面に少し胸がキュンとしてしまいました。うぅ、不覚)
なんだか、このイケメンの奥さんになってもいい気がするアリス。
彼女は胸がモヤモヤとして不思議な気分になる。
彼女は彼のギャップにときめいてしまったのだ。
(はっ!いけない、私としたことが一瞬とはいえ、こんな見た目で選ぶような男に恋慕の情を抱くなど……)
なぜか、負けた気がするので後でやり返そうと誓うアリス。
アリスは気づいていない、やり返してしまえば、
カップルがじゃれあっているだけになってしまうことを。
「お前が何を考えているか知らんが、お前の銀髪と碧眼はアルストロメリア王家の女性にしかでない特徴だ」
アルはアリスに、とてつもなく重要なことをサラリと言う。
(んっ?もしかして、あの神様、このこと知っていて仕組んだってことかぁああ!!!)
アリスは心の中で叫ぶ。
しかし、アルに気が付かれないように表面上は冷静を繕う。
(ふざけないでください神様。こっちは人生がかかっているんですよ。えぇ、本当に)
アリスが神様への恨み辛みを考えていると、気づけばアルは寝てしまっていた。
これは、さきほどの報復をするチャンスだ。
アリスはそう独り言ちる。
(さて、ここは膝枕をして驚かせてやりましょうか。ついでに、アル様自ら膝に頭を乗せたことにしてみましょう。俺様系の気が強いタイプならばさぞかし恥ずかしがるでしょう。クククッ、これは面白いことになりそうですね)
アリスは知らない。
この世界の男女の価値観は前世とは違うことに。
膝枕は結婚をした男女が行うものであり、婚約をしていない男女が決して行ってはいけないものであることを。
そして、それを破った男女は一生を添い遂げるか、修道院で一生を終えることしか選択肢がないことに。
そこは真っ白な空間。
一人の神が水かがみを見ながら楽しそうに笑っている。
「あ~あアリス、やっちゃった。これで、結婚ルートからは逃げられないね。でも、彼女は何人の男と添い遂げるのかな。」
彼女を不老不死にしたのは、
彼女に何度も大切な人を看取らせるためである。
「でも、なにがあろうと許さないよアリス。君の罪は、そんなものじゃ消えない。」
神は水かがみに写った彼女を恨みを込めた目で睨みつける。
絶対に許さない。
私の大切なものを奪ったのだから。
「あぁ、あとこの称号をプレゼントしておきましょう」
名前:アリス
性別:女性
年齢:不老不死
称号:“王家の血を引くもの”
能力:出会い、ラブコメ、強くなる、早く治る
「ふふ、どうか。誰かを愛し失って苦しんでくださいアリス」
その声は真っ白な空間に消えていった。
アルは、なぜかアリスの隣に座っている。
(なぜでしょう、この猛獣と一緒に檻に入っているみたいな緊張感は)
アリスは身の危険を感じ、緊張をして喉が渇いていく。
「悪いが二つの意味でお前を逃がすことはできない。一つめは俺がお前を気に入ったからだ。二つ目はお前の銀髪と碧眼だ。」
目の色と髪の色で好きな相手を決めるとはなかなかのフェチである。
(最低ですね。見た目ではなく性格で選ぶのならば、まだいいが見た目で選ぶとは結局は男か……)
そう心の中で幻滅し、ゴミを見るような目でアルを見る。
「なんだ、そのごみを見るような眼は?」
アルはアリスの頬を優しく摘まむ。
(その俺様なのに優しい一面に少し胸がキュンとしてしまいました。うぅ、不覚)
なんだか、このイケメンの奥さんになってもいい気がするアリス。
彼女は胸がモヤモヤとして不思議な気分になる。
彼女は彼のギャップにときめいてしまったのだ。
(はっ!いけない、私としたことが一瞬とはいえ、こんな見た目で選ぶような男に恋慕の情を抱くなど……)
なぜか、負けた気がするので後でやり返そうと誓うアリス。
アリスは気づいていない、やり返してしまえば、
カップルがじゃれあっているだけになってしまうことを。
「お前が何を考えているか知らんが、お前の銀髪と碧眼はアルストロメリア王家の女性にしかでない特徴だ」
アルはアリスに、とてつもなく重要なことをサラリと言う。
(んっ?もしかして、あの神様、このこと知っていて仕組んだってことかぁああ!!!)
アリスは心の中で叫ぶ。
しかし、アルに気が付かれないように表面上は冷静を繕う。
(ふざけないでください神様。こっちは人生がかかっているんですよ。えぇ、本当に)
アリスが神様への恨み辛みを考えていると、気づけばアルは寝てしまっていた。
これは、さきほどの報復をするチャンスだ。
アリスはそう独り言ちる。
(さて、ここは膝枕をして驚かせてやりましょうか。ついでに、アル様自ら膝に頭を乗せたことにしてみましょう。俺様系の気が強いタイプならばさぞかし恥ずかしがるでしょう。クククッ、これは面白いことになりそうですね)
アリスは知らない。
この世界の男女の価値観は前世とは違うことに。
膝枕は結婚をした男女が行うものであり、婚約をしていない男女が決して行ってはいけないものであることを。
そして、それを破った男女は一生を添い遂げるか、修道院で一生を終えることしか選択肢がないことに。
そこは真っ白な空間。
一人の神が水かがみを見ながら楽しそうに笑っている。
「あ~あアリス、やっちゃった。これで、結婚ルートからは逃げられないね。でも、彼女は何人の男と添い遂げるのかな。」
彼女を不老不死にしたのは、
彼女に何度も大切な人を看取らせるためである。
「でも、なにがあろうと許さないよアリス。君の罪は、そんなものじゃ消えない。」
神は水かがみに写った彼女を恨みを込めた目で睨みつける。
絶対に許さない。
私の大切なものを奪ったのだから。
「あぁ、あとこの称号をプレゼントしておきましょう」
名前:アリス
性別:女性
年齢:不老不死
称号:“王家の血を引くもの”
能力:出会い、ラブコメ、強くなる、早く治る
「ふふ、どうか。誰かを愛し失って苦しんでくださいアリス」
その声は真っ白な空間に消えていった。
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