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27. 異母兄弟の対決

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「エイダン様、やっぱり帰って来たんですね……」
「うん」
「……」
「……」

  互いにそれ以上の言葉が続かずに黙り込む。
  でも、この時の私たちの気持ちは一つだった。

  日数的にも私たちの婚約発表がされてからすぐに戻って来たと考えるとだいたい一致する。
  おそらく、エイダン様はこれまで興味を持たなかった異母兄、シオン様について慌てて調べてここにやって来る。
  そして当然、事前連絡などなくそのまま乗り込んでくるに違いない。

「───想像するだけでも迷惑な方ですね」
「ああ……僕も想像した……」

  顔を見合せた私たちは互いに大きなため息を吐いた。

「では、迎え撃つ準備をしませんと」
「フレイヤ」
「!」

  戦闘準備よ!  と気合いを入れようとした私の手をシオン様がそっと握る。
  恋愛というものに慣れていない私の胸は、それだけでドキッと跳ね上がる。

  (この間、額へのキスをされてからますます私の心臓はおかしいのよーー!)

「とりあえず、僕らが互いを想い愛し合っているのを見せつける……そう決めたけど本当に大丈夫?」
「だだだだ大丈夫ですわ!  シオン様だって前に私の演技を見たでしょう?  仮病演技のしすぎでかなり磨かれましたから!」
「単純なエイダンなら確かにコロッと騙されるとは思うけど…………何でそんなに挙動不審なの?」
「……っ!!」

  そう言われてギュッと手を握り込まれる。

  (シオン様、キスのこと忘れているのではなくて!?)

  キスあれは、絶対にお父様の言っていた、清く正しく節度ある関係を超えている……わ。
  でも……

  (もっとして欲しい……)

  そんな気持ちが私の中にあるのもまた事実だった。

「……シオン、さま」
「くっ!  フレイヤ……君はまた、そんな顔で僕を見る……!」
「え?  あ……」

  そんな事を言われて抱き込まれそうになった時、使用人が部屋に駆け込んで来た。

「───殿下!  フレイヤ様!  いつものイチャイチャの最中に申し訳ございません!  王宮の紋章のついた馬車がこちらに向かっているそうです!  乗っているのはおそらく───」
「!」

  何だか、イチャ……ケホッ……聞き捨てならない言葉が聞こえた気がしたけれど、私たちは顔を見合せ頷き合った。


────


「───これはこれは、エイダン様。お久しぶりでございます」
「……フレイヤ。貴様……本当に……ここに居た……のか」 

  出迎えた私の顔を見たエイダン様の顔が大きく歪んだ。
  口にした言葉から推測するに、私とシオン様の婚約の話は半信半疑で受け止めていたのだろう。

「ええ。連日、何かと騒がしかった公爵家を出てからは、ずっと婚約者の家であるこちらでお世話になっておりましたわ。それが何か?」
「……チッ」

  エイダン様は苛立ちを隠そうともせず大きな舌打ちをした。

「フレイヤ!  冗談はそれくらいにしろ!  私は貴様を側妃にしてやると言っていただろう!  なのに勝手に婚約だと?  それも相手が───」
「冗談などではありませんわ。私は側妃の件、しっかりお断りさせていただいておりましたから。お断りの手紙も送ったはずです」
「……貴様!」
「私はエイダン様に婚約破棄された身。次にどこの誰と婚約を結ぼうと、あなたに口出しされる言われはありません」
「───なんだと!  フレイヤのくせに生意気な!」

  (フレイヤの……私を蔑むその言葉があなたの私への思いを全て語っているわ!)

  カッとなった様子のエイダン様が私に向かって手を振り上げた。

「───そこまでにしてもらいましょう」
「……なっ?」
「僕の大事な大事な妻となる女性に触れないで頂きましょう、たとえ、王太子殿下でも、ね」

  エイダン様の振り上げた手を後ろからシオン殿下が掴んで止めさせる。

「……き、貴様……」
「何か?  我が国の王太子殿下は女性に手を上げる……そんな非道なお方だったのでしょうか?」
「……ぐっ!」

  振り返ったエイダン様がシオン様を睨みつけるけれど、シオン様はそれを余裕の笑みで返す。

「さて、玄関こんな所で立ち話もよくないので……中へどうぞ?  王太子殿下」
「……」
「ああ、ですが。何の連絡もなく大変、急なお越しでしたので大したおもてなしは出来ませんけども」
「……チッ」

  エイダン様は小さく舌打ちをしながら、渋々玄関から中へと入る。
  そんなエイダン様の後ろに控えている顔色の悪すぎる側近や付き人を見た私は心の底から同情したくなった。

  (それにしても……エイダン様って王子のはずなのに。こんな小者臭がするような人だったかしら……?)

  シオン様と共にいる事がすっかり慣れてしまったせいか、私には何だかエイダン様が品のないその辺のごろつきのようにしか見えなくなってしまっていた。



「───婚約とはどういう事だ?」
「もちろん、そのままの意味ですよ?」
「もちろん、そのままの意味ですわ!」

  応接間で偉そうにふんぞり返ったエイダン様が真っ先にそう問いただして来たので、私たちはにっこり笑顔で応える。
  私たちが息ピッタリに同じセリフを返したからかエイダン様の眉がピクリと動いた。

「───どういう事だ!  お前たちに接点など無かったはず!  それとも私に隠れてコソコソと……」
「おかしな事を仰いますね、王太子殿下。僕がこの国にあまりいなかった事はすでにあなたもご存知のはずですが?」
「……」

  エイダン様はぐっと押し黙った。分かっている事だからこそ反論出来ない。

「帰国してみれば、殿下はなんと長年の婚約者であるフレイヤ嬢と婚約破棄し、どこかの男爵令嬢にご執心と聞きましてね。僕の方からフレイヤ嬢の事が気になって会いに行きました」
「……それがなんだ!  ベリンダはそこのフレイヤと違って心優しい天使のような女性なんだぞ!  王妃になるのはそういう女性の方がいいに決まっている!」

  (心優しい天使がなんで毎回、階段から転がり落ちてくるのか聞きたいわー……)

  思わず遠い目になった。

「……そうですか。僕はその女性が王妃に相応しいとは思いませんが、殿下がそんなにもその男爵令嬢が愛しくて伴侶にと望むならどうぞ、妃として迎えてさしあげれば良いかと思います」
「なに?」

  眉を顰めるエイダン様。
  一方、シオン様は余裕の態度を崩さずにそっとお茶のカップを手に取り一口飲む。
  そして、一息ついてカップをソーサーに戻すとにっこり微笑んだ。

「結果として父上も同じ事をしたわけですからね。まぁ……その後、身分の低い男爵令嬢がどうなったかは殿下もご存知だとは思いますが」

  シオン様は敢えて自分のお母様が幸せになれなかった事を引き合いに出した。
  私は今すぐそんなシオン様に抱きつきたい気持ちで一杯になる。

  (──あなたは今、どんな気持ちでそれを口にしているの……?)

「……っ!  ベリンダはフレイヤを迎えることもきちんと了承してくれている!  むしろ勧めてさえいるくらい出来た女性なんだぞ!  き、貴様の母親のように心は弱くない!」
「…………そうですか」

  エイダン様の酷い言葉にもシオン様は取り乱すことなく静かに目を伏せるだけ。

  (本っっ当にイライラするわ、エイダン様……)

  殴りつけたい気持ちでいっぱいだけれど、まだ今じゃないわね、と心を落ち着かせる。

「その女性の心が強かろうと弱かろうと、僕としてはどちらでも構いませんが……そこにフレイヤを巻き込むのは止めて頂きたいですね」
「なに?」

  そう言ってシオン様は隣に座っていた私の肩に腕を回してそっと自分の方に抱き寄せる。
  そして、私の髪をそっと慈しむように手に取るとそこにキスを落とした。

  (っっっ!  こ、これがシオン様の婚約者を愛する演技!?)

  演技だと分かっていても心臓が飛び出すかと思った。
  そんな今にも破裂しそうな私の心を知らないシオン様は、エイダン様に鋭い視線を向ける。

「貴様!  フレイヤに、な、何をしている!」
「?  愛しい婚約者を愛でているだけですが?」
「いっ……!」

  エイダン様の顔色が真っ赤になった。

「──殿下、愚かにもあなたが捨てた彼女……フレイヤは、僕の大事な大事な婚約者となりました。あなたの側妃にするだなんて……冗談でも口にされては困ります」
「なっ……だが、フレイヤは!  どうしても、ひ、必要なんだ!」
「おや?  あなたの選んだ男爵令嬢は“王妃に相応しい”のでしょう?  だというのに何故、今更、フレイヤを必要とするのです?  おかしくないですか?」
「そ、れは……」

  エイダン様の目が泳ぐ。

  (あら……?)

  シオン様は暗に“その令嬢は本当に王妃に相応しいのか?”と問いかけているわけだけど、
  これまでのエイダン様だったなら、
「私とベリンダの役に立てるのだから本望だろう!」とか「私ではなく父上達が強く望んだんだ!」
  などと上から目線の物言いで誤魔化しそうなのに、シオン様の雰囲気に呑まれたのかうまく反論出来ずにいた。
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