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2章 感動の再会から王都を死守するまで
52話 最後の話し合い
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一夜明け、何とか新必殺技が完成した。
まだ改善するところもあるが、実戦投入できるぐらいのクオリティにはなっているはず……
本当はもっと質を高めたかったが、俺にはやるべきことがあるため、ここで切り上げる。
「アナベル。そろそろ行こうか」
「うむ。そうだな」
俺たちは昨日、中途半端のまま終わってしまった話をしに行くのだ。
アルトリア騎士団・第一部隊の隊長であり、俺の姉でもあるアメリア。そして副隊長であるラインハルト。
二人がどのような判断を下すのかは分からないが、それでも話に行くしかない。
「しかし、ノエルと一緒に行かなくてもいいのか?
昨日と同じようにノエルと行った方がいいんじゃないのか?」
「いや、ノエルにはノエルのやるべきことがあるからな。それの邪魔はできない。
何だ? 怖気づいたのか?」
「ふんっ。誰が怖気づくものか。私は第一部隊以外の隊長に王都壊滅の話をして、頭がおかしくなったのかと心配された女だぞ? 今さら尻込みするはずないだろう」
「あっ、そ……」
それにしても、やっぱり協力してくれないものだな。
こうして話し合いをしてくれている第一部隊には感謝だ。
それ以外の部隊は次期国王の継承者による命令でしか行動しないらしい。
まあ、組織というのはそういうものなのかもしれないけど。
「じゃあ行こうか。いつ襲撃が始まってもおかしくないからな」
「そうだな。行こう、アルト」
こうして俺たちは話し合いの場所として決めた第一部隊のホームへと向かうのだった。
「――アメリア、ラインハルト。二人には申し訳ないが、話し合いの時間すら惜しい。
だから単刀直入に聞くぞ。第一部隊は俺たちに協力してくれるのか、どっちだ?」
第一部隊のホームに赴いた俺たちは話し合いの場所として設けられた一室に案内された。
そこでしばらく待っていると、アメリアとラインハルト。そしてなぜかアイリスも現れた。
まだこりていないのか。
そう思ったが、アイリスに構う時間すらもったいない。
俺たちにはもう余裕がない。
だから、アメリアとラインハルトに問うた。協力の是非を。協力してくれないのに、詳しい話をするのは時間の無駄だと思ったからだ。
「……ああ。そのことなんだが、すまない。第一部隊はお前たちに協力することはできない」
「そうか。分かった。ならこれで失礼する」
まあこうなるかもしれないと思っていたからな。
落ち込むことなどしない。落ち込んでいる暇があるなら、襲撃に備えた方がよっぽどいい。
「待て、アルト」
「何だラインハルト。話は終わったはずだが?」
「話をよく聞け。俺はさっき『第一部隊は』と言っただろう?」
「言ったな」
「だから、俺はお前たちに協力してやれる」
ん? どういうことだ? 話がまったく見えない。
だって、ラインハルトは第一部隊の副隊長……
もしかしてっ、いや、そんなまさか……
「お前、第一部隊を辞めたのか……?」
「ああ、辞めた。元々俺は第一部隊……というか、騎士団そのものに懐疑的だった。
だが、この一件でより騎士団を信じることはできなくなった。俺はお前たちを信じる」
「いいのか? 本当に」
「いいと言っている。それに、俺としては昨日の時点で協力すると決めていた。
俺はお前に負けた。そして、お前なアニスの恩人だ。断る理由を探す方が難しい」
「そう、か……ありがとう」
今まで世話になっていたはずの組織を抜けて、俺たちに協力してくれるなんて、思ってもみなかった。
これは予想していなかったから、少し驚いた。
俺は今まで誰かに感謝を述べることはあまりしてこなかったのだが、今回はすんなりと感謝の言葉が出た。
つまり、それだけ俺はありがたく思っているのだ。
ラインハルトがいてくれたら、百人力だからな。
「……ごめんね、アルトちゃん。こんな大事なことなのに、協力できなくて」
「姉貴が謝ることじゃないよ。組織に属するっていうのはこういうものだし」
「大きくなったね、アルトちゃんは……。それなのに、私は……」
「隊長。その話はもうやめましょうと言ったはずです。隊長が思い悩むことはありません。アルトだって言っていたでしょう? すぐに死ぬことはないって。
だから、今は送ってやってください。そして、さらに大きくなって帰ってくる弟を出迎えてやってください。
それぐらいのことなら隊長でもできるでしょう?」
……やっぱり、姉貴は何か抱えているみたいだな。
だから、昨日気分を悪そうにしていたのか。
てっきり、俺が死ぬかもしれない勇者だからショックを受けているだけかと思ったが、そうには見えない。
今は姉貴に構ってあげられる暇はないけど。
「アルトちゃん。絶対に生きて帰ってきてね。
私、待ってるから。ずっと、待ってるから……
また、私の前に帰ってきて、アルトちゃん……」
「当たり前だ。俺は姉貴の弟だぞ? 姉貴の頼みなら聞かないわけにはいかないしな。
……で? お前からは何もないのか? アイリス?」
「別に。大嫌いなお兄ちゃんがいなくなるなら嬉しいし。
でも、いなくなったらいなくなったで張り合いないし、戻ってくるなら勝手に戻ってきたら?」
「可愛くないな、お前は。でもまあこうして再会できたわけだし、死ぬのはもったいないな。
せめてアイリスが結婚するぐらいは生きるかな」
「何それ。私、お兄ちゃん結婚式に呼んであげないし」
え……? 何それ冷たい。
アイリスだからそれが嘘なのかも分からない。というか、本当に呼ばれない気がするよ……
「でもまあ、こういうときに残してるんだよなぁ。俺は」
「ふんっ。あんなもの、無効よ無効!」
「いーや、有効だね。お前にされたお願いも、今もまだ……な」
「はぁ!? あんなのまに受けないでよね! ほらっ、もう行くんでしょう? 隣の人、変な顔してるし」
「ああ、そうだな。じゃあ、俺たちは行くよ。ラインハルトは自分のタイミングでよろしく」
こうして俺たちは最強の協力者を得ることができた。
これで、王都防衛に希望が見えた。
「――なぁ、アルト。キミはアメリア隊長の弟なのか……?」
「あれ? 言ってなかったっけ?」
「言っていない! そういう大事なことは前もって言っといてくれ!」
第一部隊のホームから出た俺は、アナベルからガミガミ文句を言われるのだった。
まだ改善するところもあるが、実戦投入できるぐらいのクオリティにはなっているはず……
本当はもっと質を高めたかったが、俺にはやるべきことがあるため、ここで切り上げる。
「アナベル。そろそろ行こうか」
「うむ。そうだな」
俺たちは昨日、中途半端のまま終わってしまった話をしに行くのだ。
アルトリア騎士団・第一部隊の隊長であり、俺の姉でもあるアメリア。そして副隊長であるラインハルト。
二人がどのような判断を下すのかは分からないが、それでも話に行くしかない。
「しかし、ノエルと一緒に行かなくてもいいのか?
昨日と同じようにノエルと行った方がいいんじゃないのか?」
「いや、ノエルにはノエルのやるべきことがあるからな。それの邪魔はできない。
何だ? 怖気づいたのか?」
「ふんっ。誰が怖気づくものか。私は第一部隊以外の隊長に王都壊滅の話をして、頭がおかしくなったのかと心配された女だぞ? 今さら尻込みするはずないだろう」
「あっ、そ……」
それにしても、やっぱり協力してくれないものだな。
こうして話し合いをしてくれている第一部隊には感謝だ。
それ以外の部隊は次期国王の継承者による命令でしか行動しないらしい。
まあ、組織というのはそういうものなのかもしれないけど。
「じゃあ行こうか。いつ襲撃が始まってもおかしくないからな」
「そうだな。行こう、アルト」
こうして俺たちは話し合いの場所として決めた第一部隊のホームへと向かうのだった。
「――アメリア、ラインハルト。二人には申し訳ないが、話し合いの時間すら惜しい。
だから単刀直入に聞くぞ。第一部隊は俺たちに協力してくれるのか、どっちだ?」
第一部隊のホームに赴いた俺たちは話し合いの場所として設けられた一室に案内された。
そこでしばらく待っていると、アメリアとラインハルト。そしてなぜかアイリスも現れた。
まだこりていないのか。
そう思ったが、アイリスに構う時間すらもったいない。
俺たちにはもう余裕がない。
だから、アメリアとラインハルトに問うた。協力の是非を。協力してくれないのに、詳しい話をするのは時間の無駄だと思ったからだ。
「……ああ。そのことなんだが、すまない。第一部隊はお前たちに協力することはできない」
「そうか。分かった。ならこれで失礼する」
まあこうなるかもしれないと思っていたからな。
落ち込むことなどしない。落ち込んでいる暇があるなら、襲撃に備えた方がよっぽどいい。
「待て、アルト」
「何だラインハルト。話は終わったはずだが?」
「話をよく聞け。俺はさっき『第一部隊は』と言っただろう?」
「言ったな」
「だから、俺はお前たちに協力してやれる」
ん? どういうことだ? 話がまったく見えない。
だって、ラインハルトは第一部隊の副隊長……
もしかしてっ、いや、そんなまさか……
「お前、第一部隊を辞めたのか……?」
「ああ、辞めた。元々俺は第一部隊……というか、騎士団そのものに懐疑的だった。
だが、この一件でより騎士団を信じることはできなくなった。俺はお前たちを信じる」
「いいのか? 本当に」
「いいと言っている。それに、俺としては昨日の時点で協力すると決めていた。
俺はお前に負けた。そして、お前なアニスの恩人だ。断る理由を探す方が難しい」
「そう、か……ありがとう」
今まで世話になっていたはずの組織を抜けて、俺たちに協力してくれるなんて、思ってもみなかった。
これは予想していなかったから、少し驚いた。
俺は今まで誰かに感謝を述べることはあまりしてこなかったのだが、今回はすんなりと感謝の言葉が出た。
つまり、それだけ俺はありがたく思っているのだ。
ラインハルトがいてくれたら、百人力だからな。
「……ごめんね、アルトちゃん。こんな大事なことなのに、協力できなくて」
「姉貴が謝ることじゃないよ。組織に属するっていうのはこういうものだし」
「大きくなったね、アルトちゃんは……。それなのに、私は……」
「隊長。その話はもうやめましょうと言ったはずです。隊長が思い悩むことはありません。アルトだって言っていたでしょう? すぐに死ぬことはないって。
だから、今は送ってやってください。そして、さらに大きくなって帰ってくる弟を出迎えてやってください。
それぐらいのことなら隊長でもできるでしょう?」
……やっぱり、姉貴は何か抱えているみたいだな。
だから、昨日気分を悪そうにしていたのか。
てっきり、俺が死ぬかもしれない勇者だからショックを受けているだけかと思ったが、そうには見えない。
今は姉貴に構ってあげられる暇はないけど。
「アルトちゃん。絶対に生きて帰ってきてね。
私、待ってるから。ずっと、待ってるから……
また、私の前に帰ってきて、アルトちゃん……」
「当たり前だ。俺は姉貴の弟だぞ? 姉貴の頼みなら聞かないわけにはいかないしな。
……で? お前からは何もないのか? アイリス?」
「別に。大嫌いなお兄ちゃんがいなくなるなら嬉しいし。
でも、いなくなったらいなくなったで張り合いないし、戻ってくるなら勝手に戻ってきたら?」
「可愛くないな、お前は。でもまあこうして再会できたわけだし、死ぬのはもったいないな。
せめてアイリスが結婚するぐらいは生きるかな」
「何それ。私、お兄ちゃん結婚式に呼んであげないし」
え……? 何それ冷たい。
アイリスだからそれが嘘なのかも分からない。というか、本当に呼ばれない気がするよ……
「でもまあ、こういうときに残してるんだよなぁ。俺は」
「ふんっ。あんなもの、無効よ無効!」
「いーや、有効だね。お前にされたお願いも、今もまだ……な」
「はぁ!? あんなのまに受けないでよね! ほらっ、もう行くんでしょう? 隣の人、変な顔してるし」
「ああ、そうだな。じゃあ、俺たちは行くよ。ラインハルトは自分のタイミングでよろしく」
こうして俺たちは最強の協力者を得ることができた。
これで、王都防衛に希望が見えた。
「――なぁ、アルト。キミはアメリア隊長の弟なのか……?」
「あれ? 言ってなかったっけ?」
「言っていない! そういう大事なことは前もって言っといてくれ!」
第一部隊のホームから出た俺は、アナベルからガミガミ文句を言われるのだった。
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