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2016年

熊本のトンカラリンの謎と、氷河戦士「ガイスラッガー」

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 氷河戦士「ガイスラッガー」というアニメがありまして、どこかに動画がないかなと思っても、OPとEDぐらいしか見つからない。
https://youtu.be/ubU00FXd6no

 コンプリートDVDもあるのだが1.4万ぐらいするし、OCN光のキャッシュバックがあるので大人買いできないことはないのだが貯金の方向である。

「このロボット……?アニメがすごい!」番外記事 亡国の戦士に課された存在意義~氷河戦士ガイスラッガー~
http://ch.nicovideo.jp/nanashi-a-ichirou/blomaga/ar519529

ソロン攻撃(動画)
https://www.trendsmap.com/twitter/tweet/755774752057282560




 5人のサイボーグ戦士が3万年の冷凍睡眠から覚めたら、祖国のソロン王国は滅びていて、宿敵のインベムという侵略者が地球に攻めてきて戦うというストーリーのアニメだった。

 このアニメ、お話の中に古代の遺跡の謎がちりばめられていて、祖国のソロン王国の痕跡がいたる所に残されていて、イースター島のモアイ像、飛鳥の遺跡、熊本のトンカラリンも出てくるのだ。

 僕は長崎の大学に行ってたので(偏差値の都合で)、卒業ひとり旅で熊本の山鹿温泉に一泊して、近くのトンカラリンだとか、船山古墳に行ったりしている。

トンカラリン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%B3

船山古墳
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%9F%E7%94%B0%E8%88%B9%E5%B1%B1%E5%8F%A4%E5%A2%B3

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江田船山古墳(えたふなやまこふん)は、熊本県玉名郡和水町(旧菊水町)に所在する前方後円墳。清原(せいばる)古墳群の中で最古・最大の古墳で、日本最古の本格的記録文書である75文字の銀象嵌(ぎんぞうがん)銘をもつ大刀が出土したことで著名である。国の史跡に指定されている。
(中略)
埼玉県行田市稲荷山古墳から出土した金錯銘鉄剣に、1978年に「獲加多支鹵大王」という文字が発見されたことから、この文言は「ワカタケル大王」と読むことが分かった。ワカタケル大王は、雄略天皇に比定されている。この東西日本の古墳から同じ王名を記した刀剣が出土したことは、ヤマト王権の支配が広域に及んでいたことを示す。被葬者のムリテは雄略の宮廷で役所に勤務する文官「典曹人(てんそうじん)」として仕えた。また、東国の稲荷山古墳の被葬者ヲワケは宮廷の親衛隊長「杖刀人首(じょうとうじんのかしら)」として仕えた。5世紀中葉以降のヤマト政権は、各地域社会から出身の大・中・小首長達を宮廷に出仕させ、王権が直接掌握し、倭社会を統治していたことが考えられる。
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 ワカタケル大王である雄略天皇は埼玉県から熊本まで支配していて、熊本に左腕の文官、埼玉に右腕の武官がいたことになる。
 おそらく、この大王、騎馬軍団を率いていたのではないかと思われる。

 実はヤマトタケルの別名とかかもしれないが、僕はこの説の方が納得行く感じがするが、雄略天皇としておこう。何気に凄い遺跡である。


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建造目的   

トンカラリンに関しては民間伝承もなく、排水路説、古代人の信仰遺跡説、道教由来説、古代朝鮮由来説などの諸説があるが、未だに定説はない。   
(中略)  
さらに第3、第4のトンカラリンが埋蔵されている可能性も指摘されている。  
(中略)   
1975年5月にトンカラリンを訪れた作家の松本清張は、魏志倭人伝の一節からトンカラリンが邪馬台国の卑弥呼の鬼道であるとの説を唱えた。この説の発表は、トンカラリンの存在が広く知られるきっかけとなった。    

トンカラリン シンポジウム   

2001年10月29日に、菊水町 現和水町(なごみまち)における熊本県県民文化祭において、トンカラリン シンポジウムが開かれ、当時までの研究が総括された。井上辰夫筑波大学名誉教授、古閑三博熊本県文化財保護審議会委員、飯田精也、大田幸博、井上智重、出宮徳尚が出席した。井上辰夫は穴に潜って出ることは俗から正、死から正への転換で、トンカラリンはこの秘儀と結びついているだろうと述べた。古閑、飯田は地裂は地震でなく、雨でも起こることを述べ、排水路説を否定、大田も地裂を重要視、出土遺物を検討しその使用は江戸時代の初期を下限とすると述べた。上限は中世とした。
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 トンカラリンは高句麗の「隧穴信仰」だと思うので、井上辰夫筑波大学名誉教授の秘儀説は鋭い。

2014-08-02 高句麗伝にある「隧穴信仰」
http://d.hatena.ne.jp/Hyperion64+singularity/20140802

日本神話で「ほと」を突いて死ぬ女が何人かいましたが、古代には本当にそんな死に方があったんですか?どんな意味があるのでしょう
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1095321700

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「ホトを箸で突いて死んだ」という伝承はまったくの誤情報です。この謎を解くには、箸墓古墳の主が存命だった頃の、纏向遺跡の地域の信仰形態を正しく見極めることがまず必要でしょう。   

纏向型祭祀について研究なさっている方々は、高句麗国の東盟祭と共通性が高い、隧穴信仰だったことを明らかにしてきました。   
(中略)  
一つ、絶対に見落としてはならないのは、丸木橋も丸い木の棒だから、昔は箸と呼ばれていたことです。食事のときに使う箸でホトを突いたと、現代人の常識感覚で判断するのは、間違いのモトです。高句麗でも大和の地でも、隧穴を豊穣を司る大地母神(現在の豊受大神)のホトに見立てて、これを隧神の男性のシンボルを象徴する箸(丸い木の棒)で突く神事が行われていました。ところが時代が下ってくると、しだいに現代の新嘗祭に近い豊穣祭の姿に移り変わって行ったため、「ホトを箸で突く」のが、翌年の多産(五穀豊穣)を祈願して行う神事だったことが、分からなくなっていってしまったらしいのです。昔の皇室神道は、巫女が託宣することを中心とした、女性継承の巫女神道でした。ところが、中国の影響で男性上位の発想が生まれた結果、男性が神前で神を敬う所作を行う祭祀が中心の神道へと変化していき、かろうじて斎宮制度は残ったものの、他の巫女達は祭祀の中心から排除されていったのです。その過程で、ホトを突く神事の意味も見失われていったと思われます。      

当家の故老の話では、本来は「この墓の主は、ホトを箸で突く神事を担当していた日の巫女の王だった」と言い伝えられていました。ところが、神事の実態を見失った男性神官達は、「ホトを箸で突く」という話は、古墳の主の死因を伝えたものに違いないと、身勝手な男性特有の空想を巡らして、捩じれた解釈の作文をやってしまったらしいのです。アカルヒメ(後の神功皇后&天照大神)の母親が、池のほとりで仮眠を取っているときに、水面で太陽の光が反射してホトを突き、太陽神(天照大神・男神)の子を身籠った、といった神話とのニアミスもあったようです(この話もじつは不正確に伝わっています。本当はホトを露わにして寝たりなどしません)。アカルヒメ(皇祖神・天照大神・若魂の日女神)が誕生したことを祝う非公開神事も当家では伝承しています。日矛鏡を沈めた池(鏡池)の上を巫女がポンと飛んで、ホトに日矛の光(太陽神の男性のシンボル)を当てて懐妊する過程を再現します。男衆の神官達は、巫女神道の神事に参加できないものだから、こういう話を又聞きすると、すぐに男性特有の空想を好き勝手膨らませて、あれこれ作文してしまう悪癖を持っているようです。天岩戸開きでも、巫女が桶の上で裸踊りをした、なんて破廉恥な作文をしてますからね。どこまでも困ったものです。    

東盟祭の隧穴は、トンカラリン遺跡を見れば分かると思いますが、高句麗式の石組みで作られていて、人が入れるサイズの穴です。天岩戸開きの神事も行いますからね。隧穴がない地域では、井戸を代用するケースも多々あったらしく、井戸の底からも祭祀に用いた物が出てきます。したがって、大地母神のホトを突く箸のサイズも、それに合わせてかなりの大きさがあるのです。そんな大きなものが、人間のホトに刺さることは物理的にあり得ません。それが死因に繋がることは考えられないのです。したがって、ほぼ100%誤情報です。
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 この「ホト(女性器の古代語)を箸で突いて死んだ女性」というのは関西地方の最古の古墳である箸墓の主で、僕の小説に度々でてくる倭迹迹日百襲姫命(やまとととひももそひめのみこと)さまでございます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%80%AD%E8%BF%B9%E8%BF%B9%E6%97%A5%E7%99%BE%E8%A5%B2%E5%A7%AB%E5%91%BD


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第7代孝霊天皇と、妃の倭国香媛(やまとのくにかひめ、意富夜麻登玖邇阿礼比売命<おほやまとくにあれひめのみこと>/絚某姉<はえいろね>/蠅伊呂泥<はえいろね>)との間に生まれた皇女である。   

同母兄弟として、『日本書紀』によると彦五十狭芹彦命(比古伊佐勢理毘古命/吉備津彦命/大吉備津日子命)、倭迹迹稚屋姫命(倭飛羽矢若屋比売)があり、『古事記』では2人に加えて日子刺肩別命(日本書紀なし)の名を記載する。   

『日本書紀』では、百襲姫は大物主神(三輪山の神、大神神社祭神)の妻となったという。   
(中略)
同書では百襲姫による三輪山伝説・箸墓伝説が記される。これによると、百襲姫は大物主神の妻となったが、大物主神は夜にしかやって来ず昼に姿は見せなかった。百襲姫が明朝に姿を見たいと願うと、翌朝大物主神は櫛笥の中に小蛇の姿で現れたが、百襲姫が驚き叫んだため大物主神は恥じて御諸山(三輪山)に登ってしまった。百襲姫がこれを後悔して腰を落とした際、箸が陰部を突いたため百襲姫は死んでしまい、大市に葬られた。時の人はこの墓を「箸墓」と呼び、昼は人が墓を作り、夜は神が作ったと伝え、また墓には大坂山(現・奈良県香芝市西部の丘陵)の石が築造のため運ばれたという。  
(中略)
上記の通り彦五十狭芹彦命(吉備津彦命)の姉神として扱われるため、旧吉備国の周辺地域(主には備前国・備中国・備後国・讃岐国)に根強い吉備津彦信仰において女性の守護者ないしは水神として祀られる事が多い。特に讃岐国一宮である田村神社では地域の水神と習合し、主祭神として扱われている。
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 倭迹迹日百襲姫命は彦五十狭芹彦命(吉備津彦命)の姉神(異母姉)なんだけど、彼女の不名誉な嫌疑がこれで晴れたと思います。「ホトを箸で突いて死んだ」りしません。

 ホトを箸で突くとは「大地を神木の棒でついて、五穀豊穣を願う祭り」です。そういう神事を行う時は「トンカラリン」のような横穴式の洞窟に入るのです。松本清張氏、井上辰夫筑波大学名誉教授万歳!

 これって御柱信仰とか、御柱祭りの起源とも重なる。

御柱祭り
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%A1%E6%9F%B1%E7%A5%AD

 五穀豊穣と子孫繁栄もあるんでしょうね。穴山の大曲という記述もあるし。
 大地に御柱を建てれば神の住まう神社になり、神の使いの鳥が止まる鳥居になり、家族が住む家にもなる。五穀豊穣と子孫繁栄ということか。

 熊本といえば熊襲、薩摩は隼人だし、かなり古代史に絡んだ人々ではある。
早く地震が治まってくれるのを願ってます。
 山鹿市は灯篭でも有名で、山鹿灯篭民芸館の前で撮られた自分の写真がPCの前の壁に貼っていて、当時は今より体重が50キロぐらい痩せてたので(太りすぎだ)、その体型に戻りたい、ダイエットでここまで行きたいという姿だったりします。

 氷河戦士「ガイスラッガー」は僕のファンタジー小説の魔導天使シリーズの原作のひとつです。跡形もないが。  

 こういうのも書いてます。


非日常的な日常系エッセイ~古代日本の呪術的世界~ 作者:坂崎文明
http://ncode.syosetu.com/n8874cg/

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