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2015年

結局、小説家になるとはどういうことなのか?

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 昨日、恒例の友人たちとの飲み会がありました。
 年に数回開かれる訳ですが、飲み会といっても、僕は車で行くのでジンジャエールとか、グランベリージュースばかり飲んで、二次会はスターバックスで語り合うというものです。
 友人もお酒はあまり飲まなくて、ジンジャエールとか飲みながら、フランスパンをアヒージョに浸してつまみにします。昨日はオイルサーディン(オイルに魚をひたしたもの)、チャーシュー入りシーザーサラダ、旬野菜バーニャカウダとかが美味しかったですね。


 それでメンバーいつもの五人で、飲むのが目的でなくて、お互いの人生の近況を話したり夢を語ったりが多いですね。

 具体的な話は割愛しますが、生きていくためにはお金が必要で、社会貢献や理想を求めつつも日銭を稼がないといけないという話になって、「やりたいこととやれること」がなかなか一致しないという共通点がありました。

 僕はパンの食べ過ぎでダイエット必至ですし、奥さんとの子づくり問題とか、老後に向けて資産をどうやって作るのか?を考えたりと、「やりたいし、やらないといけないこと」の課題が山積みだったりします。

 とはいえ、今、やりたいことは「小説を書いて作家になること」であって、なろうの話もするのですが、脱税の話からはじまって、テンプレ小説問題で書き手が悩んでる話とか、複垢ポイント水増し、盗作などの話もしました。

 アルファポリスのコンテンツ大賞に応募するも、前回のブログ・エッセイ対象は7位、今回のホラー大賞は11位で健闘してるが、一位になれないと出版は難しいという話などもしました。



 なろうの書き手がいつも悩む問題である「テンプレ小説問題」ですが、基本自分の書きたい内容を重視しつつも、なろうで作家になるためには「読者の夢を叶える」ということが必要で、読者の需要という面では異世界転生や人生一発逆転、ハーレム物の要素も入れていかないと難しねえという結論になっています。

 これは今の社会環境も影響してるのですが、例えば、階級社会であるタイ王国では「タンブン」という捕まえた魚をお金を払って(売店がある)河に逃がしたり、鳥を空に逃がすということで功徳を積んで来世で幸せになるという行為があったりします。仏教の輪廻転生的な思想からくるものですが、テンプレ小説ってそれと似た面があります。

 異世界転生って来世小説じゃん!という見方もできます。
 
 読者は現実の日本社会で閉塞感というかストレスを感じていて、小説の中ではその欲望を具現化するような夢を求めてします、もしくは単純にそういう楽しい、面白い小説を読むことを望んでいます。必ずしもハッピーエンドである必要もなくて、「進撃の巨人」の人気が示すようなデストピア的世界観も今の日本社会の閉塞感と一致して感情移入しやすいかもしれません。「シドニアの騎士」などがウケるのもそういう理由かなとちらっと思ったりします。

 つまりは設定に矛盾があまりなくて、読者が感情移入して夢見ることができる世界観を提供するのが大事なんでしょうね。

 会社経営者やコンサルタントなどの意見としては、顧客の欲求や需要を満たさないとキャシュフローは発生しない、つまり、お金は稼げないし、読者の支持を得るためには感情的な何らかの快楽、快感を提供する必要があるように思います。

 今の現実世界を忘れて没入できる夢の世界の実現というのが課題になります。

 VR(バーチャル・リアリティ)のゲーム世界と異世界小説というのがなろうのメインの世界観ですが、非常に象徴的な夢の世界観だなと思います。
 
 

 「テンプレ小説」など書けないよと思う書き手も多いですが、例えば、書籍化が決まっていたファーストさんとかサカモト666さんの小説が削除になった時の読者の反応、ログ・ホライズンの作者が脱税問題で叩かれて感想欄が荒れた時の反応を見ていたら、その作者の作品が読者が生きていくための「魂の糧」になってるんだなと思いました。

 サカモト666さんの小説が削除になった時の読者もコメントですが、真実かどうかわかりませんが、病院に入院している読者が唯一、生きていく楽しみがサカモト666さんの小説だったりして、何というか、感慨深いものがありました。ログ・ホライズンの作者が脱税問題しようがそんなことは関係なくて、とにかく、小説を更新してくれればいいという反応も実に多かったです。

 作者の都合とか、事情は読者には全く関係ないし、結局、そういうことなんだなと思いました。


 とはいえ、現実問題としては作者は自分の面白いと思うものを書いていくしかないし、感性に頼って書いていくしかないし、その中で読者の反応のいいもの、需要のあるものを書き続けていくしかない訳です。

 僕の場合は小説の人気化が課題ですが、それなりに評価されるこういうエッセイとかを書いていくことになるし、このエッセイを小説化できないかな?とも思っています。

 ネタはいっぱいある訳だし、エッセンスを抽出してストーリー仕立てにすればいい訳で、それが評価されるかどうかは定かではないですが(笑)


部活の先輩の、三つ編み眼鏡の美少女さんが、ネットスラングに興味を持ちすぎてツライ 作者:雲居 残月
http://ncode.syosetu.com/n9324by/

 実例としてはこういう作品があります。僕の場合は、それを実現したのが「複垢調査官 飛騨亜礼 ≪短編連作版≫」(http://ncode.syosetu.com/n4416co/)という作品だったのですが、若干、読者の反応が多かった程度で、なろうの複垢、盗作問題などを扱っています。


 それで、アルファポリスの第8回ホラー小説大賞の一位で、読者賞を受賞する予定の作品があります。

ひび割れて、埋まる 作者:ひかわ浅葱
http://ncode.syosetu.com/n6647cf/(作者退会)

 この作品見てても、全くテンプレのかけらもない訳で、ホラー(ここのテンプレはゾンビ)、ミステリー、歴史、SF、文学などを見ても、実力あればテンプレでなくてもかなり評価されています。


聖贄女のユニコーン 〈かくて聖獣は乙女と謳う〉 作者:陸 理明
http://ncode.syosetu.com/n2841bx/


 書籍化作家さんの陸 理明さんのこの作品も、ハーレムっぽいのがテンプレと言えばいえなくもないけど、そうじゃない作品であると思います。

 これは作家として実力がある人の場合で、実力がないと思えば、むしろ、「テンプレ書きねえ」と言っておきます。読者の需要もあるし、かなり有利です。

 テンプレ書いてもウケないんですけどという場合は、実力がないので、どこかで見切りをつけて、もっと評価される小説じゃない分野に行くのも手です。幼い頃、野球少年であっても、どこかでその夢をあきらめるざる負えなくなるし、それは仕方ないことです。よくある、ありふれた話です。

 
 ただ、評価されても、その中のほんの一握りの人が作家になっていくので、とりあえず、そのコンテストで一位か、編集者から声がかかる佳作レベルの作品を書くしかない訳です。

 結局、なろうで評価が低い作品では話にならない訳で、テンプレじゃないと評価されない、日間ランキングに入りさえすれば何とかなる(チャンスは格段に広がるが)という思考は視野が狭いとも言えますが、売れた作品を真似てテンプレができてるだけで、そこに2匹目どころか、300匹以上もどじょうがいた訳なので、もはや、なろうの「テンプレ」はその内部も細分化されたひとつのジャンルとして確立しています。

 ミステリーの密室殺人、トリックの類だと思った方がいいですし、「テンプレ」でも歴史ジャンルではゲーム、ファンタジーとは違ってくるし、結局、その人に才能があるかどうかというシンプルな世界なのではないかと思います。

 
 作家の世界というのは才能が見えにくいので、文字が書ければ誰でもなれそうな錯覚がありますが、まあ、評価されるか、されないかにおいて、厳然とした実力差が見えてきます。

 「目の前で起こってることがすべて正しい」という現実を受け止めることでしか、人は作家になったり、自分の才能を磨くことはできません。

 ネット炎上で、こんなブログがなんで評価されるのか?こんな小説が評価されるのか?と意見するコメントが散見されますが、それが時代の要求なんで、個人の思惑と集合的無意識はまた違ってくるものだと思います。

 結論としては小説家になるには、才能と運(タイミング)があるかどうかなので、頑張って二、三年、粘って五年ぐらい書き続ければ結論はでます。

 小説家になるのは受験と同じで、その頑張っている時期にそれなりの実力を発揮できないと、タイムリミットがきます。三浪して大学に入る人もいますが、さすがに十浪して大学に入っても、それなりに評価されるかもしれませんが、就職も結構、難しいでしょうし。

 何十年も頑張り続けるのもいいでしょう。
 それで結果が出なければ、趣味と割り切って自分の書きたいことを書くのもいいでしょう。
 
 いつもながら、この問題には結論が出ません。

 結局、結論は現実という形で見えてきますし、時が経てば分かってくるので、書き続けていくしかないですね。
 

 今、無理やり結論を出すとすれば、自分の書きたいことを書いていって、それが読者の欲求とクロスする地点を見つけるしかないんでしょうね。
 

 それと、自分の強み、エッセイが好評ならエッセイ的要素を小説に入れていこうかという試みもしています。

 これは小説に現実のニュース的要素やウンチクや歴史のお話とか、従来の小説でやられてる手法でもありますね。
 
 
 というか、このエッセイは18.8万PVでユニークは7.1万ぐらいあります。

 好評だったエッセイをパワーアップして、電子書籍プロジェクトとか考えた方がいいかもしれませんね。

 ただ、商品やサービスは他人を幸せにすることでしか対価を得られないので、電子書籍でもそれが例え100円でも、その人にとってプラスになる内容である必要があります。

 その辺りが考え所ですね。








(あとがき)


 この頃から、電子書籍プロジェクトとか言って全く実現してないではないか!と反省しきりです。

 しかし、マグネットは『安倍晴明と安東総理のやり直し転生譚』が歴史(連続更新で人気作枠に入ったり)に、『複垢調査官 飛騨亜礼』がミステリー(公式おススメにもなったり)にかなり露出できてますが、いまいちブックマーク伸び悩みです。
 申し訳ない。

 真面目に小説の続きを更新せねば。

 
 
 


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