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6.狩るものと狩られるもの
浸食
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1
試合開始を告げる銅鑼の音が鳴り止んでも、愛理とハルミはどちらも一歩も動かずにいた。
鋭い視線で牽制し合う両者を、フロアに詰めかけた観客らも固唾を飲んで見守る。
人気沸騰中の愛理の相手がハルミとなれば、この試合が「単なるEランク同士のレズバトルでは済まない」という共通認識として観客たちの中に生まれ、その空気がさらにフロアの緊張感を醸成していた。
〝伝説のウリ専VS伝説の女竿師〟──!!
乱痴気に興じていたオンナ達が、今はただこの一戦を片時も見逃すまいと、誰もが食い入るようにステージの2人を凝視している。
2
トン、トン、トン……
2歩、3歩、静寂の中に1人分の足音が響く。
先に動いたのは愛理だった。
ハルミの出方を窺うように、ゆっくりと、ゆっくりと歩を進め、とうとう目と鼻の先、ハルミの眼前に辿り着いた。
「……どうしたの?初めてだから怖いのかしら?大丈夫よ、いっぱいキモチよくしてあげるわ。大勢が見ている前で、恥ずかしいイキ顔晒すのよ❤︎」
愛理がハルミを挑発する。
ぷぅんと鼻腔をくすぐる、外国製の嗅ぎ慣れない強めの香水と、それに混じってほのかに感じとる、発汗の匂い。
態度には噯気にも出さずとも、ハルミも同様に緊張しているはずだ。
愛理がハルミの腰に手を回し抱き寄せると、ハルミは素直に受け入れて同じように背中へと手を回し抱き返す。
「愛理ちゃん……甘酸っぱくていい匂い……暖かい、吸い付くような肌……あぁン、気持ちいい……❤︎」
ハルミはうっとりとした目線で愛理を見つめながら、愛理の上半身を指先で撫でまわす。
「ハルミ、キスしてっ❤︎」
「んふっ、うんッ❤︎」
チュッ❤︎……ジュル……チュパ……❤︎
愛理の言葉に応じて、ハルミがキスを交わす。
身長の低い愛理を抱きかかえ、味と感触を楽しむように積極的に舌を絡めて唾液をすする。
その間にも、愛理はハルミの形の良い乳房を優しくほぐすように揉みながら、もう一方の手では尻をまさぐりその弾力を存分に味わう。
恋人同士のような柔らかく献身的な愛撫の裏には、相手の性欲をできるだけ昂めて一気に決着してやろうという、愛理の算段があった。
3
「はンッ❤︎おぉう……❤︎触り方ヤラし……❤︎」
絶え間ない愛理の愛撫を愉しむように、ハルミは艶っぽい反応を何度も見せる。
それに気を良くした愛理は、いよいよハルミの乳首に唇を寄せると、勢いよく吸い付いた。
「あはァッ!❤︎いいッ❤︎愛理ちゃんッ❤︎」
ハルミは悶えて天井を仰ぎ、明け透けに快感を叫ぶ。
一瞬、両者の抱き合いが解かれた隙間には、限界まで逞しく勃起したハルミのペニスが垣間見えた。
(そろそろいくわよっ!)
愛理はあらかじめ口内に溜めていた唾液を手のひらに掬い取り、ハルミのペニスに擦りつける。
「おンッ!?❤︎」
ハルミの目線はちょうど身長の低い愛理の頭に隠され、陰部が死角になっていた。
愛理はそれを読み、半ば強襲ぎみにペニスへの責めを試みたのだ。
クチュクチュクチュクチュクチュ……❤︎
硬く勃起するペニスをふんわりと優しく握りながら、手首のスナップで上下に素早く扱く。
クチュクチュと卑猥な唾液の音が鳴り響くステージ中央で、ハルミは苦悶の表情を浮かべながら愛理の責めに受けて立つ。
「おッ❤︎おッ❤︎おッ❤︎イイッ❤︎シゴいてッ❤︎もっとチンポシコシコしてッ❤︎」
ペニスを無防備に責められながらも、更なる責めを要求するハルミ。
そんなハルミを、愛理は嘲笑しながら責める手を休めない。
「んふぅ❤︎このまま手コキでイカせてほしいのかしら?もう1秒だって耐えられないんでしょ?ザーメン出したくて堪らないのね❤︎」
愛理は抜かりなくハルミの乳首を舌でチロチロと責めながら、ペニスを根元までしっかりと握り直すと、上下の扱きをますます加速させてゆく。
コスコスコスコスコスコスコス……❤︎
「あッ❤︎あァッ❤︎チンポッ❤︎イッ……イック……!❤︎」
ハルミは射精の兆候を感じとると、両脚を肩幅に開いて腰を低く落とし、両手を頭上へ置いて歯を食いしばった。
「はゥゥッ!❤︎イクぅンッ❤︎❤︎❤︎」
ドプッ❤︎ビュッ❤︎ビュルッ❤︎
力強く反り上がったペニスの先端から、多量の白濁液が太い放物線を描いて空中へと射出される。
その勢いは凄まじく、放たれた精液の一部は観客席の最前列近く、ステージの端まで飛び散った。
4
「キャッ!?おぉ……すっご……❤︎」
絶頂を促した愛理本人も、予想外の射精の飛距離に思わず目を見開いて驚きの声をあげた。
愛理が握ったままのハルミのペニスは射精後、何度かの痙攣を繰り返しながらその角度を失ってゆく。
「ふーッ❤︎ふーッ❤︎んんッ……あぁッ❤︎ふぅ……キモチい……❤︎」
肩で大きく呼吸するハルミは射精の余韻を愉しむように、目を瞑ったままニッコリと微笑む。
「5日ぶりの射精……愛理ちゃんの本気手コキでたっぷり出しちゃった❤︎」
チュッ❤︎
薄っすらと汗ばむ額を両手で拭いながら、ハルミは労うように愛理をハグし、キスを交わす。
だがハルミの熱い抱擁の中で、愛理は冷静さを失わない。
「随分と簡単にイッたわね?まさかこれがアンタの実力じゃないでしょ?」
そう、これはEl Doradoのステージ上であり、2人は今まさに〝戦いの渦中〟なのだ。
ハルミがこの先、どのような責めに転じるか。
今宵の愛理には、微塵も油断は見られない。
抱擁を交わす耳元で、ハルミが囁くように愛理に話しかける。
「5日もヌイてなかったんだもん、ムラムラしてたからとりあえず一発❤︎……ありがと、これでスッキリしたわ❤︎」
ハルミは喋りながら愛理の身体を撫でまわす。
「ふッ❤︎……うん……あッ❤︎」
乳房、背中、腰、尻と、指で輪郭をなぞるように優しく触れられるたびに、無意識にピクリと反応する。
その時、愛理は自らの肉体の変化に気付いた。
(何これ……すごく敏感……撫でられただけで……鳥肌が立つくらい気持ちいい……!)
肌の感触だけではない。
耳元で囁く声、髪や汗の匂い、口内に残るキスの味……。
ハルミから与えられる五感のすべてが、まるで肉体というフィルターをすり抜けて、直接脳の快楽中枢を刺激しているような鋭敏な感覚。
だが、ハルミが何か特別な性技を使っているような動きはない。
「あッ……あ、あ、あ……くゥ……❤︎」
(ウソ……これ……ヤバイ……❤︎)
愛理はいよいよ声を抑えることができない。
ハルミに触れられるたびに奔る電流のような甘く切ない快感に、愛理は全身をもがいて逃げようとする。
だが、やがて立っていることすら難しい程の下半身の脱力に襲われ、ハルミの身体に抱きつく事が精一杯になってしまった。
「はッ❤︎はッ❤︎なっ……なんで……?❤︎」
突然の肉体の異変に、愛理は動揺を隠せない。
いまや絶頂を迎えたハルミよりも、発汗の量は愛理の方が凄まじい。
(おかしい……絶対におかしい!)
気を動転させながらも、愛理にはひとつだけ心当たりがあった。
それはこの試合が始まる前に、唯一ハルミ以外に肉体的接触をしていた相手のこと……。
(まさか……侑菜……!?)
5
試合前にステージ裏に現れた侑菜が、口移しで愛理に飲ませたシャンパン──。
あのシャンパンに、何か混入っていた……?
(まさか……でもそれ以外……)
思い返せば、愛理は侑菜という女の素性をまるで知らない。
このパプニングバーの常連であり、一度プレイを愉しんだ仲というだけで、彼女が何者かなど本人の口からは何も聞いたことはないのだ。
ただ侑菜の人懐っこい性格と、性的に好みな容姿というだけで、愛理は完全に心を許してしまっていた。
そしてこのパプニングバー〝DEEP LOVER〟の支配人があの憎っくき女、史織であることを鑑みれば、侑菜が〝史織からの刺客〟である可能性は充分にあり得る。
(でも今は……この状況を何とかしなきゃ……!)
いまさら己の迂闊を悔やんでも仕方がない。今はハルミとの勝負の真っ最中だ。
「ふんっ!!」
「きゃ!?」
愛理は持てる限りの力を振り絞ってハルミの身体を抱きしめると、勢いまかせにマットに引き倒した。
「ちょっと乱暴じゃない?私は逃げないから安心してっ❤︎」
「くっ、うるさい……!」
ハルミの言葉に耳を貸さず、すぐさま上を取るべくハルミの身体に覆い被さる愛理。
だが、ハルミは右手で愛理の右腕をクロスするように対角線で掴むと、そのまま引き込んで愛理の身体を反転させた。
「うぁッ!?」
勢いを失ったコマのようにガクッと肩から崩れて倒れる愛理。
優位を得たつもりが、逆に背後を取られピンチに陥る。
この機を逃すまいと、ハルミは瞬く間に愛理を抱き止めてその肉体の自由を奪う。
「さぁ……じゃあ今度は私の番❤︎」
6
ジュル……❤︎
「んッ……!」
ハルミはスラリと長い四肢を愛理の身体に絡ませると、背後から愛理の首筋にねっとりと舌を這わせる。
まるで獲物を捕らえた蜘蛛のように、あとはこの〝美しい蝶〟をどう料理してやろうかと吟味するようだ。
「本当にキレイなおっぱい……大きいのにハリがあって、乳輪の色も淡い桃色、膨らみ方も上品で……まさに理想的なBeautiful Boobsね❤︎」
ハルミは背後から回した手で愛理の乳房を丁寧に捏ねながら、その完成度を評価する。
「このおっぱいに魅せられた娘が何人いるのかな?ヤラシくて魔性のエロ乳、いっぱい愉しんできたんでしょうね……❤︎」
ハルミは俄かに爪を立て、愛理のはち切れそうな乳房を掻き立てるように指先で愛撫する。
「あくッ❤︎……んぁぁ……やめてっ……そんな言い方ぁ……❤︎」
愛理は悶えながら、ハルミの言葉を否定する。
こんな状況下でも、「安いオンナには見られたくない」というプライドが顔を覗かせる。
「ん?私、褒めてるんだよ?きっと愛理ちゃんは、今まですごく良いセックスをたくさんしてきたんだろうなーって。肌に触れれば分かるの❤︎」
手のひらに持て余すほどの豊満な乳房を、ハルミは巧みに揉みしだいて指で転がす。
「油断してると……ほらッ❤︎」
「はゥンッ!?❤︎」
そして時折、思い出したように乳首を親指で爪弾いては、そのたびに愛理の身体は大きく跳ね上がった。
(くぅ……!この女、胸ばっかり……!❤︎)
執拗に乳房ばかりを責め立てられ、焦らされる愛理の肉体は否が応にも次なる刺激を期待してしまう。
防戦一方の現状を打開するため、愛理は〝賭け〟に出た。
7
とろ火に当てられグツグツと煮詰まるような肉体の欲望は、愛理を大胆な行動へと移らせた。
「あぅ……❤︎ハ、ハルミ……あんた、挿入ないの……?」
愛理は自ら〝本番行為の開始〟をハルミに提案した。
「え?どうしたの愛理ちゃん、待ちきれなくなっちゃったの?❤︎」
ハルミは少し戸惑ったように笑いながら、それでも乳房を責める手は休めない。
「はッ❤︎……そ……そうよ❤︎こんなに焦らされたんじゃ……オマンコ堪らないわ❤︎……あンッ!❤︎……早くッ……太いのッ……挿入てちょうだい……❤︎」
その言葉通り、愛理の無毛の陰裂からは愛液が溢れ出し、その卑猥な蜜は太ももまでをもじっとりと濡らしていた。
乱れる呼吸をなんとか整わせながら、ハルミをセックスへと誘おうと言葉を続ける。
「あゥンッ❤︎……それとも……怖いのかしら?……私のオマンコ……〝極上の名器〟らしいし……❤︎」
「ふぅん……フフッ、名器ね……」
愛理はハルミの反応を背中で窺いながら、僅かばかり自由の利く下半身をハルミの局部へぐりぐりと押し付けて誘惑する。
尻の頬に感じるペニスの感触は、脈打つ鼓動を感じるほどに硬く、熱い。
おそらくハルミも辛抱堪らない、といった具合であろうと愛理は推測した。
(さぁ、挿入なさい……!恭子ですら1分で根をあげる〝淫魔の肉壷〟の威力……その無節操なだらしないチンポで試してみなさい!)
愛理にとっては賭けであるが、それなりに勝算もあった。
8
先程の手コキによる射精からおよそ4分、ハルミのペニスはまだ絶頂の余韻が完全には治まっていないはずだ。
また、たとえ我慢くらべになったとしても、現状で愛理が1ポイント先取しているというアドバンテージは極めて精神的な余裕をもたらしている。
「もっとエロ乳いぢめたかったけど……愛理ちゃんがそこまで言うなら挿入てあげるね❤︎」
ハルミはストッキングの履き口に挟んでおいたコンドームの小袋を右手に取り、前歯に噛んで開封すると、片手のみで器用に勃起しきりのペニスへと装着した。
ハルミはやや体勢を下半身側に移すと、愛理の右脚を抱えて開脚させ、濡れそぼる陰裂へとペニスをあてがう。
「ふふふ……愛理ちゃんご自慢の極上名器……ドキドキしちゃう❤︎」
「うぅんッ❤︎私もよ❤︎はやくッ❤︎はやく来てッ❤︎」
愛理は待ちきれない様子で催促するが、それはすべて〝形勢逆転の罠〟にハルミを引きずり込む為の演技……。
(来なさい……一番奥まで……!)
いよいよ始まる本番行為に、観客も前のめりで歓声を送る。
だが、フロアの熱気が一段と高くなる中、そんな愛理の計画をモニタールームの史織が一笑に付す。
「なにも知らないのね、バカな愛理ちゃん……♪」
9
ツプ……❤︎
「おッ❤︎……ほォ……❤︎」
ハルミのペニスが愛理の膣内に挿入される。
完全なる勃起は陰唇の弾力をものともせず、ゆっくりと膣壁をこじ開けながら〝愛理の中〟を突き進んでゆく。
「あォォ……❤︎愛理ちゃんのオマンコ……挿入っちゃってるよォォ……❤︎」
「うッ❤︎うんッ❤︎わかるッ❤︎挿入ってるッ❤︎ハルミのチンポッ❤︎ズルズル奥まで挿入ってるゥッ❤︎」
やがて全長17cmのペニスの先端が子宮口に到達すると、ハルミは拘束するように再び愛理の身体を背後から強く抱きしめた。
「はァーッ❤︎スッゴぉ……❤︎愛理ちゃん……ホントにスケベボディなんだからァン❤︎」
窮屈な淫肉の圧迫に、ハルミのペニスが愛理の膣内でヒクヒクと脈打つ。
この反応を見て、愛理は自らの計画の成功を確信する。
あとはひたすら防御に徹するだけだ。
(さぁハルミ、存分に腰を振りなさい……!)
ギュウウウ……!
愛理が腹筋に力を込め、膣の圧迫をさらに高める。
「んぉッ!?❤︎愛理ちゃんッ❤︎それイイッ❤︎」
ハルミが声を裏返しながら叫ぶ。
「んふッ❤︎オマンコにチンポ握られてるみたいでしょ?……いつでもイッていいわよ❤︎」
膣内のペニスは淫肉の襞にガッチリと掴まれ、動かすことすら容易くはできない。
並のペニスならば、その悪魔的膣圧でたちまち射精してしまう。
この桁はずれな膣内の筋力を、愛理は特に修練なく、生まれながらに持っていた。
セックスの天才、まさに〝天賦の淫力〟──。
10
「……?」
だが、様子がおかしい。
ハルミは挿入後も次なる手を打とうとしない。
背面側位の体勢から愛理を抱いたまま、ただジッと腰を押し付けたまま静止している。
「ど……どうしたのよ……早く責めてみなさいッ!それとも、キモチよすぎて三擦り半でイッちゃいそうかしら?」
焦ったさにハルミを急かす愛理。
ハルミのペニスの感度ならば、愛理は絶頂の耐久勝負に勝つ自信があった。
カウンターパンチを狙うボクサーのように、ハルミが攻撃してくるその瞬間を待ち侘びていた。
「はやくッ❤︎はやくゥッ❤︎突いてッ❤︎ハルミの欲しいのッ❤︎」
身体を揺さぶって甘々に媚びる愛理。雌として、ペニスに最大限にアピールする。
侑菜による〝シャンパン疑惑〟もあり、自らの性感度の上昇がどこまで続くかも定かでない中、もはや形振りを構ってはいられない。
(ここでケリをつけなきゃ、いつまでもベタベタ触られてるのは危険だわ!)
「どうしたの?腰の振り方も知らないのかしら?アンタ童貞?ふふっ!私が上になって搾ってあげようかしら!」
幾度となく行なわれる愛理の誘いや挑発にも、ハルミは動じることなくただひたすらに密着を続ける。
『10分経過!残り時間10分!』
恭子のアナウンスがフロアに響くと、ようやくハルミは徐ろに腕を動かし、愛理の顎に手を回し無理矢理に顔を向かせる。
首を上向きに捻じられた愛理はやや苦しそうにしながらも、追撃とばかりに憎まれ口を叩く。
「ふっ……やっとやる気になった?虫みたいにへばりついてないで、少しは私を愉しませなさい!」
だが、ハルミは愛理の言葉を無視し、頬に頬を密着させ、呟いた。
「愛理ちゃん……ホントに気付いてないの?もうとっくに……セックスは始まってるの❤︎」
11
「な、何言って……?」
愛理が反論しようとしたその時、ハルミは右手で愛理の下腹部、臍の下あたりをゆっくりと手のひらで押し込んだ。
「おッ……」
刹那、愛理の目の前が白くなる。
「おッ……!?」
眩く温かい光が地上を覆い、天空からその中へ身を投じて真っ逆さまに墜落してゆくような、快感にも恐怖にも似た未経験の感覚。
「んぉぉ……❤︎ほッ❤︎」
膣から起因する大爆発のような性感が、脊髄や脳を貫いて頭頂部から噴出する、信じ難いほどの肉体の反応。
「おッ❤︎おォォッ❤︎やッ❤︎やだッ❤︎」
自分の肉体に何が起こったか分からない。ハルミが何をしたのかも分からない。
「おひィッ❤︎イヤッ❤︎イクッ❤︎これヤバッ❤︎ヤバいのクるッ❤︎❤︎」
ただ一つ確かなことは、「致命的すぎる性的絶頂」が、今まさに愛理に襲い掛かろうとしているという事だった。
「あォッ……んおォォォォォォォォォォォォッッ!?!?❤︎❤︎❤︎んィッッ!?……くッ❤︎……!?……ほォォォォォォォォォォォォォォォォッッッ!!!!❤︎❤︎❤︎」
愛理が白目を剥き、声を裏返して吠え狂う。
猿のような素っ頓狂な金切り声が、フロア全体を揺らすほどにビリビリと鳴り響く。
ジョボ……ジョロロロ……
感電したようにピクピクと全身の激しい痙攣を繰り返しながら、愛理は不覚にも失禁してしまった。
「あははははッ!ははははッ!!愛理ちゃんスゴイスゴイッ!!」
気が狂れてしまったかのような愛理の反応に、ハルミは口を開けて大笑いする。
予想だにしなかった衝撃的な光景に、それまで歓声とともに2人の戦いを見守っていたフロアの観客たちも、しばし唖然とするしかなかった。
「やば……ハルミ強すぎ…」
「愛理、漏らしちゃってるじゃん」
「イキ狂いってホントにあるんだ……」
「てか、ハルミは何をやったの?全然分からなかった……」
ハルミの仕掛けた〝必殺の一撃〟は、その場にいた大多数の観客には判別不可能な、実に不可解なものだった。
ステージ上の2人の戦い。観客らの戸惑い。
その瞬間、愛理の身に何が起こったのか。ハルミが何をしたのか。
それを理解していたのは、ごく少数の女たちだけだ。
フロア全体を一望できるVIPルーム。
スモークガラス越しに戦いを見ていた〝絶対女王〟ARISAは、ハルミの見せた技の正体をすぐさま見抜いた。
「子宮膣セックス……そんな芸当ができるなんて、どうやら〝伝説の女竿師〟の異名は伊達じゃなさそうね」
12
フロアの最後方では、ケイが試合の様子を見守っていた。
愛理の相手がハルミだと聞いて、直感的に脳裏をよぎった最悪の光景が今目の前にあった。
「テクニックだけじゃない、やはり相性が悪すぎる。愛理が〝情念のセックス〟なら、ハルミはその逆……〝理性のセックス〟。本能だけでは太刀打ちできない、計算に裏打ちされた〝オンナ殺し〟の責め方……」
壁にもたれるケイは、ステージ上で苦悶にのたうつ愛理の姿を呆然と見届けることしかできない。
「相手が悪い……は言い訳にならないわね。愛理、私の責任よ」
限られた時間の中で、愛理が魅せた〝最上級の輝き〟にすべてを懸けた。
たった一夜の愛弟子のため、自らへの戒めのため、ケイは最後までこの戦いを目に焼き付ける決意をした。
そして、モニタールームの仕掛け人──。
液晶画面の向こう側に映る、愛理のふしだらなアクメ・フェイス。
史織は頬杖をつきながら、まるで幼女がショーウィンドウのマネキン衣装を憧憬の眼差しで見つめるかのように、その淫らな女の戦いを眺めていた。
「素敵だわ……愛理ちゃん❤︎」
キレ長のキツネ目をさらに細めながら、溜め息まじりに呟く。
「ハルミのセックススタイルは、愛理ちゃんには効きまくるみたいね。それでも、あんな激しいイキ方するなんて……ハルミのテクニックと愛理ちゃんの〝超性感〟が織りなす、ある種の芸術のよう……」
自らの分析に納得するようにコクリと小さく頷いた史織は、チェアの背もたれにゆっくりと身を預けると、扉の前に立つ女の存在に顔を向ける。
「それに、餞別代わりのシャンパン……酔いもかなり廻ってるみたいね。侑菜」
史織に促され、侑菜は史織の側へと歩み寄る。
「私は言われた通りやっただけなんで~……でも愛理、大丈夫かな?なんか引くくらいのイキっぷりだけど」
「アレは性欲と感度を増進させるサプリメントを溶かしたモノよ。危ない薬ではないわ。ただ、元から敏感ボディな愛理ちゃんには効果テキメンだったみたいね❤︎」
「なんも知らない相手にここまでやるなんて、マジで史織さんってヤバい女ですよね」
引き攣った顔の侑菜を見て、史織はケラケラと無邪気に笑う。
「えー?そうかしら♪ハルミの実力を疑うワケじゃないけど、念には念を入れて……ね❤︎」
史織の策略、張り巡らせた罠が、何も知らない愛理を追い詰めてゆく。
「今日、このステージで……壊してあげるわ……愛理ちゃん❤︎」
13
試合残り時間が10分を切る頃、愛理は決定的ともいえる深い性的絶頂の一撃に倒れた。
「愛理ッ!?」
試合の進行を見届ける恭子は、愛理の壮絶なアクメに役目を忘れて叫んだ。
(どうする!?止めるべき……!?)
愛理は視点の定まらない虚ろな瞳を、フロアのあちこちに巡らせていた。
「ぉ……❤︎ぉぅ……ぉぉぅ……❤︎」
酸欠状態の魚のようにパクパクと唇を開け閉めしては、緩んだ口元から涎が糸を引いてマットに垂れ落ちる。
昏倒ともいえる愛理の状態。
本来ならば「続行不可能」とみなし、試合をストップさせるべきかもしれない。
だが、そうなれば愛理の敗北と同時に、このシーズンでのランクアップの可能性は潰える。
恭子の頭の中に様々な思考が渦巻く。
しかし、そうする間にもハルミは責めることを止めようとはしない。
「……愛理ちゃん?まだイケる?」
「ぁ……ぁ……まっ、まだ……❤︎」
「そう?なら安心したわ❤︎さ、続けましょ、私たち2人の世界❤︎」
ジュルッ❤︎チュプッ❤︎
ハルミは大きく口を開け、愛理の唇を覆うように吸い付く。
「んんッ!?❤︎ジュプッ❤︎チュパッ❤︎ふンッ……んィィッ!?❤︎んんーッ!!❤︎」
丹念に愛理の口内を犯すハルミのディープキス。
同時に、愛理の無防備な両乳首を指先で摘んで引っ張る。
ハルミの繰り出す性技の一つひとつが、的確に愛理の肉体を攻め落としてゆく。
計算し尽くされた、ハルミの女体攻略──。
そして、一度突き崩された性感の牙城は、肉体の防御力を遥かに脆くしていた。
「お"ォォォォォォォォォォォォォォォォォォイグイグイグイグイグイグイグイグイグゥゥゥゥゥ❤︎❤︎❤︎」
ビクッ❤︎ビクッ❤︎ビクンッ❤︎
再びの咆哮と、激しい痙攣。
誰の目からも明らかな性的絶頂。
愛理が2度目のアクメに達した。
14
「ふふ……これで逆転❤︎今度はお漏らししなかったね、エラいエラい❤︎」
ハルミは脂汗にまみれた愛理の頬にご褒美のキスをする。
だが愛理はそんなハルミの煽りにすら、もはや抗うこともできない。
(しっ……死ぬ……イキ死ぬ……❤︎)
心拍がはち切れんばかりに高鳴り、視界が霞む。思考がまるで働かない。
拳を強く握り込み、食い縛った奥歯をガチガチと鳴らし、意識を保つことで精一杯の有り様である。
「嫌ッ……嫌ァァァ……❤︎」
今の愛理がすがるものは、「勝ちたい」という執念だけだ。
必死に首を横に振る愛理を、ハルミは困ったような笑顔で見つめる。
「まだ降参しないんだ?愛理ちゃん、負けず嫌いもいいけど、ちゃんと現実を受け止めなきゃダメだよ?」
そう言うと、ハルミは愛理を背後から抱き抱えたまま仰向けになる。
互いに仰向けのまま繋がった姿は、四十八手の「撞木反り」のようだ。
脱力しきった愛理の両膝が大きく開かれ、結合部がはっきりと衆目に晒された。
「深イキが2回、浅イキになると……5回以上?こんなにイッてるのに、愛理ちゃんのマンコはギチギチに咥えて離さないんだから❤︎」
「ひィッ❤︎ひィィッ❤︎やめッ❤︎あッ❤︎あっ❤︎あァッ❤︎」
ハルミが下から愛理の身体を小刻みに揺らすと、その動きが強烈な刺激となって愛理の膣内に響き渡る。
揺らされる度、熟れ過ぎた果実のようにふやけてしまった陰裂から粘度の高い愛液がブリブリと溢れ出ると、それは愛理の股からハルミのペニスを伝い、陰嚢までをもベットリと濡らしてゆく。
「愛理ちゃん、分かるでしょ?〝本当に気持ちいいセックス〟は、激しいピストンなんていらないの。眠ったままの性欲を呼び起こしてあげれば、あとはカラダが自ら快感を求めるんだよ❤︎」
ハルミは愛理の腰回りを撫でつけながら、やがて下腹部へと手を置く。
それは、初めに愛理を絶頂に導いた〝オンナ殺しの超絶性技〟……。
「やッ!?やめッ──」
危機を察した愛理が制止を乞うが、ハルミは耳を貸さず、置いた手を目一杯に押し付けた。
「ぉッ……んごォッ!?!?❤︎❤︎❤︎」
ビクッ!!❤︎
その瞬間、愛理の身体が反射的に一直線に伸びる。
頭をのけ反らせ、つま先までピンッと張り詰めた愛理の肉体は、ハルミの腹の上でブルブルと震えていた。
「ん"お"ぉ"ぉ"~~~❤︎……イ"ッ❤︎……イ"グゥゥゥ~~❤︎❤︎」
遅いくる怒涛のような快感に、全身の筋肉を硬直させて必死に抗う愛理。
「うんっ❤︎最後にしっかりとイカせてあげる❤︎私も一緒にイクねっ❤︎」
ハルミが愛理の身体を抱えて小さく腰を引くと、2人の間に僅かに隙間を作った。
それは、ハルミが取った〝決着への助走〟だった。
「さよなら愛理ちゃん❤︎ふふっ、次に目が覚める時はもう朝になってるかな?❤︎」
パァァンッ!❤︎❤︎❤︎
肉同士がぶつかり合う、乾いた音が一度だけ響く。
ハルミのペニスは愛理の膣内に根元まで深々と突き刺さり、散々に揉み解した子宮口を寸分の狂いなく強烈に突き上げた。
愛理の小さな身体が一瞬だけ宙に浮いたように見えた、そんな激しい一撃。
「あ“イ"グッ!?!?❤︎❤︎❤︎ぶふッ……❤︎❤︎❤︎うンッッ……❤︎❤︎❤︎」
愛理が白目を剥く。固く結んだ口元が即座に弛み、溜め込んだ唾液が嗚咽とともに噴射される。
ガクガクと身体が震えて縮こまると、ついには糸を断ち切った操り人形のように四肢を放り出して完全に脱力した。
「イキそっ❤︎あゥッ❤︎イクんッ❤︎❤︎❤︎」
ビュッ❤︎ビューッ❤︎ビュクンッ❤︎
愛理の身体を抱き止めながら、ハルミもあとを追うように射精する。
「はぁッ❤︎はぁッ❤︎はぁッ❤︎ああん❤︎愛理ちゃん❤︎」
チュッ❤︎
ハルミは愛理の唇にキスをすると、上で脱力する愛理の身体を押し除けながらペニスを抜き取る。
ズリュッ……ヌポ……ン❤︎
「おぉ……❤︎2発目なのにすっごい出た❤︎愛理ちゃんのおかげ❤︎」
ハルミのペニスの先端に、ずっしりと重たげに揺れるコンドーム。
ハルミはそれを引き剥がすと、観客席に向かって放り投げた。
「ふぅ……こんなもんね❤︎楽しかった❤︎」
誇らしげにステージ中央に仁王立ちし、額に浮かんだ玉のような汗を拭うハルミ。
その背後で、白目を剥いて倒れ込んだまま動かない愛理。
あまりにも一方的な試合展開に、フロアはしんと静まりかえっていた。
試合開始を告げる銅鑼の音が鳴り止んでも、愛理とハルミはどちらも一歩も動かずにいた。
鋭い視線で牽制し合う両者を、フロアに詰めかけた観客らも固唾を飲んで見守る。
人気沸騰中の愛理の相手がハルミとなれば、この試合が「単なるEランク同士のレズバトルでは済まない」という共通認識として観客たちの中に生まれ、その空気がさらにフロアの緊張感を醸成していた。
〝伝説のウリ専VS伝説の女竿師〟──!!
乱痴気に興じていたオンナ達が、今はただこの一戦を片時も見逃すまいと、誰もが食い入るようにステージの2人を凝視している。
2
トン、トン、トン……
2歩、3歩、静寂の中に1人分の足音が響く。
先に動いたのは愛理だった。
ハルミの出方を窺うように、ゆっくりと、ゆっくりと歩を進め、とうとう目と鼻の先、ハルミの眼前に辿り着いた。
「……どうしたの?初めてだから怖いのかしら?大丈夫よ、いっぱいキモチよくしてあげるわ。大勢が見ている前で、恥ずかしいイキ顔晒すのよ❤︎」
愛理がハルミを挑発する。
ぷぅんと鼻腔をくすぐる、外国製の嗅ぎ慣れない強めの香水と、それに混じってほのかに感じとる、発汗の匂い。
態度には噯気にも出さずとも、ハルミも同様に緊張しているはずだ。
愛理がハルミの腰に手を回し抱き寄せると、ハルミは素直に受け入れて同じように背中へと手を回し抱き返す。
「愛理ちゃん……甘酸っぱくていい匂い……暖かい、吸い付くような肌……あぁン、気持ちいい……❤︎」
ハルミはうっとりとした目線で愛理を見つめながら、愛理の上半身を指先で撫でまわす。
「ハルミ、キスしてっ❤︎」
「んふっ、うんッ❤︎」
チュッ❤︎……ジュル……チュパ……❤︎
愛理の言葉に応じて、ハルミがキスを交わす。
身長の低い愛理を抱きかかえ、味と感触を楽しむように積極的に舌を絡めて唾液をすする。
その間にも、愛理はハルミの形の良い乳房を優しくほぐすように揉みながら、もう一方の手では尻をまさぐりその弾力を存分に味わう。
恋人同士のような柔らかく献身的な愛撫の裏には、相手の性欲をできるだけ昂めて一気に決着してやろうという、愛理の算段があった。
3
「はンッ❤︎おぉう……❤︎触り方ヤラし……❤︎」
絶え間ない愛理の愛撫を愉しむように、ハルミは艶っぽい反応を何度も見せる。
それに気を良くした愛理は、いよいよハルミの乳首に唇を寄せると、勢いよく吸い付いた。
「あはァッ!❤︎いいッ❤︎愛理ちゃんッ❤︎」
ハルミは悶えて天井を仰ぎ、明け透けに快感を叫ぶ。
一瞬、両者の抱き合いが解かれた隙間には、限界まで逞しく勃起したハルミのペニスが垣間見えた。
(そろそろいくわよっ!)
愛理はあらかじめ口内に溜めていた唾液を手のひらに掬い取り、ハルミのペニスに擦りつける。
「おンッ!?❤︎」
ハルミの目線はちょうど身長の低い愛理の頭に隠され、陰部が死角になっていた。
愛理はそれを読み、半ば強襲ぎみにペニスへの責めを試みたのだ。
クチュクチュクチュクチュクチュ……❤︎
硬く勃起するペニスをふんわりと優しく握りながら、手首のスナップで上下に素早く扱く。
クチュクチュと卑猥な唾液の音が鳴り響くステージ中央で、ハルミは苦悶の表情を浮かべながら愛理の責めに受けて立つ。
「おッ❤︎おッ❤︎おッ❤︎イイッ❤︎シゴいてッ❤︎もっとチンポシコシコしてッ❤︎」
ペニスを無防備に責められながらも、更なる責めを要求するハルミ。
そんなハルミを、愛理は嘲笑しながら責める手を休めない。
「んふぅ❤︎このまま手コキでイカせてほしいのかしら?もう1秒だって耐えられないんでしょ?ザーメン出したくて堪らないのね❤︎」
愛理は抜かりなくハルミの乳首を舌でチロチロと責めながら、ペニスを根元までしっかりと握り直すと、上下の扱きをますます加速させてゆく。
コスコスコスコスコスコスコス……❤︎
「あッ❤︎あァッ❤︎チンポッ❤︎イッ……イック……!❤︎」
ハルミは射精の兆候を感じとると、両脚を肩幅に開いて腰を低く落とし、両手を頭上へ置いて歯を食いしばった。
「はゥゥッ!❤︎イクぅンッ❤︎❤︎❤︎」
ドプッ❤︎ビュッ❤︎ビュルッ❤︎
力強く反り上がったペニスの先端から、多量の白濁液が太い放物線を描いて空中へと射出される。
その勢いは凄まじく、放たれた精液の一部は観客席の最前列近く、ステージの端まで飛び散った。
4
「キャッ!?おぉ……すっご……❤︎」
絶頂を促した愛理本人も、予想外の射精の飛距離に思わず目を見開いて驚きの声をあげた。
愛理が握ったままのハルミのペニスは射精後、何度かの痙攣を繰り返しながらその角度を失ってゆく。
「ふーッ❤︎ふーッ❤︎んんッ……あぁッ❤︎ふぅ……キモチい……❤︎」
肩で大きく呼吸するハルミは射精の余韻を愉しむように、目を瞑ったままニッコリと微笑む。
「5日ぶりの射精……愛理ちゃんの本気手コキでたっぷり出しちゃった❤︎」
チュッ❤︎
薄っすらと汗ばむ額を両手で拭いながら、ハルミは労うように愛理をハグし、キスを交わす。
だがハルミの熱い抱擁の中で、愛理は冷静さを失わない。
「随分と簡単にイッたわね?まさかこれがアンタの実力じゃないでしょ?」
そう、これはEl Doradoのステージ上であり、2人は今まさに〝戦いの渦中〟なのだ。
ハルミがこの先、どのような責めに転じるか。
今宵の愛理には、微塵も油断は見られない。
抱擁を交わす耳元で、ハルミが囁くように愛理に話しかける。
「5日もヌイてなかったんだもん、ムラムラしてたからとりあえず一発❤︎……ありがと、これでスッキリしたわ❤︎」
ハルミは喋りながら愛理の身体を撫でまわす。
「ふッ❤︎……うん……あッ❤︎」
乳房、背中、腰、尻と、指で輪郭をなぞるように優しく触れられるたびに、無意識にピクリと反応する。
その時、愛理は自らの肉体の変化に気付いた。
(何これ……すごく敏感……撫でられただけで……鳥肌が立つくらい気持ちいい……!)
肌の感触だけではない。
耳元で囁く声、髪や汗の匂い、口内に残るキスの味……。
ハルミから与えられる五感のすべてが、まるで肉体というフィルターをすり抜けて、直接脳の快楽中枢を刺激しているような鋭敏な感覚。
だが、ハルミが何か特別な性技を使っているような動きはない。
「あッ……あ、あ、あ……くゥ……❤︎」
(ウソ……これ……ヤバイ……❤︎)
愛理はいよいよ声を抑えることができない。
ハルミに触れられるたびに奔る電流のような甘く切ない快感に、愛理は全身をもがいて逃げようとする。
だが、やがて立っていることすら難しい程の下半身の脱力に襲われ、ハルミの身体に抱きつく事が精一杯になってしまった。
「はッ❤︎はッ❤︎なっ……なんで……?❤︎」
突然の肉体の異変に、愛理は動揺を隠せない。
いまや絶頂を迎えたハルミよりも、発汗の量は愛理の方が凄まじい。
(おかしい……絶対におかしい!)
気を動転させながらも、愛理にはひとつだけ心当たりがあった。
それはこの試合が始まる前に、唯一ハルミ以外に肉体的接触をしていた相手のこと……。
(まさか……侑菜……!?)
5
試合前にステージ裏に現れた侑菜が、口移しで愛理に飲ませたシャンパン──。
あのシャンパンに、何か混入っていた……?
(まさか……でもそれ以外……)
思い返せば、愛理は侑菜という女の素性をまるで知らない。
このパプニングバーの常連であり、一度プレイを愉しんだ仲というだけで、彼女が何者かなど本人の口からは何も聞いたことはないのだ。
ただ侑菜の人懐っこい性格と、性的に好みな容姿というだけで、愛理は完全に心を許してしまっていた。
そしてこのパプニングバー〝DEEP LOVER〟の支配人があの憎っくき女、史織であることを鑑みれば、侑菜が〝史織からの刺客〟である可能性は充分にあり得る。
(でも今は……この状況を何とかしなきゃ……!)
いまさら己の迂闊を悔やんでも仕方がない。今はハルミとの勝負の真っ最中だ。
「ふんっ!!」
「きゃ!?」
愛理は持てる限りの力を振り絞ってハルミの身体を抱きしめると、勢いまかせにマットに引き倒した。
「ちょっと乱暴じゃない?私は逃げないから安心してっ❤︎」
「くっ、うるさい……!」
ハルミの言葉に耳を貸さず、すぐさま上を取るべくハルミの身体に覆い被さる愛理。
だが、ハルミは右手で愛理の右腕をクロスするように対角線で掴むと、そのまま引き込んで愛理の身体を反転させた。
「うぁッ!?」
勢いを失ったコマのようにガクッと肩から崩れて倒れる愛理。
優位を得たつもりが、逆に背後を取られピンチに陥る。
この機を逃すまいと、ハルミは瞬く間に愛理を抱き止めてその肉体の自由を奪う。
「さぁ……じゃあ今度は私の番❤︎」
6
ジュル……❤︎
「んッ……!」
ハルミはスラリと長い四肢を愛理の身体に絡ませると、背後から愛理の首筋にねっとりと舌を這わせる。
まるで獲物を捕らえた蜘蛛のように、あとはこの〝美しい蝶〟をどう料理してやろうかと吟味するようだ。
「本当にキレイなおっぱい……大きいのにハリがあって、乳輪の色も淡い桃色、膨らみ方も上品で……まさに理想的なBeautiful Boobsね❤︎」
ハルミは背後から回した手で愛理の乳房を丁寧に捏ねながら、その完成度を評価する。
「このおっぱいに魅せられた娘が何人いるのかな?ヤラシくて魔性のエロ乳、いっぱい愉しんできたんでしょうね……❤︎」
ハルミは俄かに爪を立て、愛理のはち切れそうな乳房を掻き立てるように指先で愛撫する。
「あくッ❤︎……んぁぁ……やめてっ……そんな言い方ぁ……❤︎」
愛理は悶えながら、ハルミの言葉を否定する。
こんな状況下でも、「安いオンナには見られたくない」というプライドが顔を覗かせる。
「ん?私、褒めてるんだよ?きっと愛理ちゃんは、今まですごく良いセックスをたくさんしてきたんだろうなーって。肌に触れれば分かるの❤︎」
手のひらに持て余すほどの豊満な乳房を、ハルミは巧みに揉みしだいて指で転がす。
「油断してると……ほらッ❤︎」
「はゥンッ!?❤︎」
そして時折、思い出したように乳首を親指で爪弾いては、そのたびに愛理の身体は大きく跳ね上がった。
(くぅ……!この女、胸ばっかり……!❤︎)
執拗に乳房ばかりを責め立てられ、焦らされる愛理の肉体は否が応にも次なる刺激を期待してしまう。
防戦一方の現状を打開するため、愛理は〝賭け〟に出た。
7
とろ火に当てられグツグツと煮詰まるような肉体の欲望は、愛理を大胆な行動へと移らせた。
「あぅ……❤︎ハ、ハルミ……あんた、挿入ないの……?」
愛理は自ら〝本番行為の開始〟をハルミに提案した。
「え?どうしたの愛理ちゃん、待ちきれなくなっちゃったの?❤︎」
ハルミは少し戸惑ったように笑いながら、それでも乳房を責める手は休めない。
「はッ❤︎……そ……そうよ❤︎こんなに焦らされたんじゃ……オマンコ堪らないわ❤︎……あンッ!❤︎……早くッ……太いのッ……挿入てちょうだい……❤︎」
その言葉通り、愛理の無毛の陰裂からは愛液が溢れ出し、その卑猥な蜜は太ももまでをもじっとりと濡らしていた。
乱れる呼吸をなんとか整わせながら、ハルミをセックスへと誘おうと言葉を続ける。
「あゥンッ❤︎……それとも……怖いのかしら?……私のオマンコ……〝極上の名器〟らしいし……❤︎」
「ふぅん……フフッ、名器ね……」
愛理はハルミの反応を背中で窺いながら、僅かばかり自由の利く下半身をハルミの局部へぐりぐりと押し付けて誘惑する。
尻の頬に感じるペニスの感触は、脈打つ鼓動を感じるほどに硬く、熱い。
おそらくハルミも辛抱堪らない、といった具合であろうと愛理は推測した。
(さぁ、挿入なさい……!恭子ですら1分で根をあげる〝淫魔の肉壷〟の威力……その無節操なだらしないチンポで試してみなさい!)
愛理にとっては賭けであるが、それなりに勝算もあった。
8
先程の手コキによる射精からおよそ4分、ハルミのペニスはまだ絶頂の余韻が完全には治まっていないはずだ。
また、たとえ我慢くらべになったとしても、現状で愛理が1ポイント先取しているというアドバンテージは極めて精神的な余裕をもたらしている。
「もっとエロ乳いぢめたかったけど……愛理ちゃんがそこまで言うなら挿入てあげるね❤︎」
ハルミはストッキングの履き口に挟んでおいたコンドームの小袋を右手に取り、前歯に噛んで開封すると、片手のみで器用に勃起しきりのペニスへと装着した。
ハルミはやや体勢を下半身側に移すと、愛理の右脚を抱えて開脚させ、濡れそぼる陰裂へとペニスをあてがう。
「ふふふ……愛理ちゃんご自慢の極上名器……ドキドキしちゃう❤︎」
「うぅんッ❤︎私もよ❤︎はやくッ❤︎はやく来てッ❤︎」
愛理は待ちきれない様子で催促するが、それはすべて〝形勢逆転の罠〟にハルミを引きずり込む為の演技……。
(来なさい……一番奥まで……!)
いよいよ始まる本番行為に、観客も前のめりで歓声を送る。
だが、フロアの熱気が一段と高くなる中、そんな愛理の計画をモニタールームの史織が一笑に付す。
「なにも知らないのね、バカな愛理ちゃん……♪」
9
ツプ……❤︎
「おッ❤︎……ほォ……❤︎」
ハルミのペニスが愛理の膣内に挿入される。
完全なる勃起は陰唇の弾力をものともせず、ゆっくりと膣壁をこじ開けながら〝愛理の中〟を突き進んでゆく。
「あォォ……❤︎愛理ちゃんのオマンコ……挿入っちゃってるよォォ……❤︎」
「うッ❤︎うんッ❤︎わかるッ❤︎挿入ってるッ❤︎ハルミのチンポッ❤︎ズルズル奥まで挿入ってるゥッ❤︎」
やがて全長17cmのペニスの先端が子宮口に到達すると、ハルミは拘束するように再び愛理の身体を背後から強く抱きしめた。
「はァーッ❤︎スッゴぉ……❤︎愛理ちゃん……ホントにスケベボディなんだからァン❤︎」
窮屈な淫肉の圧迫に、ハルミのペニスが愛理の膣内でヒクヒクと脈打つ。
この反応を見て、愛理は自らの計画の成功を確信する。
あとはひたすら防御に徹するだけだ。
(さぁハルミ、存分に腰を振りなさい……!)
ギュウウウ……!
愛理が腹筋に力を込め、膣の圧迫をさらに高める。
「んぉッ!?❤︎愛理ちゃんッ❤︎それイイッ❤︎」
ハルミが声を裏返しながら叫ぶ。
「んふッ❤︎オマンコにチンポ握られてるみたいでしょ?……いつでもイッていいわよ❤︎」
膣内のペニスは淫肉の襞にガッチリと掴まれ、動かすことすら容易くはできない。
並のペニスならば、その悪魔的膣圧でたちまち射精してしまう。
この桁はずれな膣内の筋力を、愛理は特に修練なく、生まれながらに持っていた。
セックスの天才、まさに〝天賦の淫力〟──。
10
「……?」
だが、様子がおかしい。
ハルミは挿入後も次なる手を打とうとしない。
背面側位の体勢から愛理を抱いたまま、ただジッと腰を押し付けたまま静止している。
「ど……どうしたのよ……早く責めてみなさいッ!それとも、キモチよすぎて三擦り半でイッちゃいそうかしら?」
焦ったさにハルミを急かす愛理。
ハルミのペニスの感度ならば、愛理は絶頂の耐久勝負に勝つ自信があった。
カウンターパンチを狙うボクサーのように、ハルミが攻撃してくるその瞬間を待ち侘びていた。
「はやくッ❤︎はやくゥッ❤︎突いてッ❤︎ハルミの欲しいのッ❤︎」
身体を揺さぶって甘々に媚びる愛理。雌として、ペニスに最大限にアピールする。
侑菜による〝シャンパン疑惑〟もあり、自らの性感度の上昇がどこまで続くかも定かでない中、もはや形振りを構ってはいられない。
(ここでケリをつけなきゃ、いつまでもベタベタ触られてるのは危険だわ!)
「どうしたの?腰の振り方も知らないのかしら?アンタ童貞?ふふっ!私が上になって搾ってあげようかしら!」
幾度となく行なわれる愛理の誘いや挑発にも、ハルミは動じることなくただひたすらに密着を続ける。
『10分経過!残り時間10分!』
恭子のアナウンスがフロアに響くと、ようやくハルミは徐ろに腕を動かし、愛理の顎に手を回し無理矢理に顔を向かせる。
首を上向きに捻じられた愛理はやや苦しそうにしながらも、追撃とばかりに憎まれ口を叩く。
「ふっ……やっとやる気になった?虫みたいにへばりついてないで、少しは私を愉しませなさい!」
だが、ハルミは愛理の言葉を無視し、頬に頬を密着させ、呟いた。
「愛理ちゃん……ホントに気付いてないの?もうとっくに……セックスは始まってるの❤︎」
11
「な、何言って……?」
愛理が反論しようとしたその時、ハルミは右手で愛理の下腹部、臍の下あたりをゆっくりと手のひらで押し込んだ。
「おッ……」
刹那、愛理の目の前が白くなる。
「おッ……!?」
眩く温かい光が地上を覆い、天空からその中へ身を投じて真っ逆さまに墜落してゆくような、快感にも恐怖にも似た未経験の感覚。
「んぉぉ……❤︎ほッ❤︎」
膣から起因する大爆発のような性感が、脊髄や脳を貫いて頭頂部から噴出する、信じ難いほどの肉体の反応。
「おッ❤︎おォォッ❤︎やッ❤︎やだッ❤︎」
自分の肉体に何が起こったか分からない。ハルミが何をしたのかも分からない。
「おひィッ❤︎イヤッ❤︎イクッ❤︎これヤバッ❤︎ヤバいのクるッ❤︎❤︎」
ただ一つ確かなことは、「致命的すぎる性的絶頂」が、今まさに愛理に襲い掛かろうとしているという事だった。
「あォッ……んおォォォォォォォォォォォォッッ!?!?❤︎❤︎❤︎んィッッ!?……くッ❤︎……!?……ほォォォォォォォォォォォォォォォォッッッ!!!!❤︎❤︎❤︎」
愛理が白目を剥き、声を裏返して吠え狂う。
猿のような素っ頓狂な金切り声が、フロア全体を揺らすほどにビリビリと鳴り響く。
ジョボ……ジョロロロ……
感電したようにピクピクと全身の激しい痙攣を繰り返しながら、愛理は不覚にも失禁してしまった。
「あははははッ!ははははッ!!愛理ちゃんスゴイスゴイッ!!」
気が狂れてしまったかのような愛理の反応に、ハルミは口を開けて大笑いする。
予想だにしなかった衝撃的な光景に、それまで歓声とともに2人の戦いを見守っていたフロアの観客たちも、しばし唖然とするしかなかった。
「やば……ハルミ強すぎ…」
「愛理、漏らしちゃってるじゃん」
「イキ狂いってホントにあるんだ……」
「てか、ハルミは何をやったの?全然分からなかった……」
ハルミの仕掛けた〝必殺の一撃〟は、その場にいた大多数の観客には判別不可能な、実に不可解なものだった。
ステージ上の2人の戦い。観客らの戸惑い。
その瞬間、愛理の身に何が起こったのか。ハルミが何をしたのか。
それを理解していたのは、ごく少数の女たちだけだ。
フロア全体を一望できるVIPルーム。
スモークガラス越しに戦いを見ていた〝絶対女王〟ARISAは、ハルミの見せた技の正体をすぐさま見抜いた。
「子宮膣セックス……そんな芸当ができるなんて、どうやら〝伝説の女竿師〟の異名は伊達じゃなさそうね」
12
フロアの最後方では、ケイが試合の様子を見守っていた。
愛理の相手がハルミだと聞いて、直感的に脳裏をよぎった最悪の光景が今目の前にあった。
「テクニックだけじゃない、やはり相性が悪すぎる。愛理が〝情念のセックス〟なら、ハルミはその逆……〝理性のセックス〟。本能だけでは太刀打ちできない、計算に裏打ちされた〝オンナ殺し〟の責め方……」
壁にもたれるケイは、ステージ上で苦悶にのたうつ愛理の姿を呆然と見届けることしかできない。
「相手が悪い……は言い訳にならないわね。愛理、私の責任よ」
限られた時間の中で、愛理が魅せた〝最上級の輝き〟にすべてを懸けた。
たった一夜の愛弟子のため、自らへの戒めのため、ケイは最後までこの戦いを目に焼き付ける決意をした。
そして、モニタールームの仕掛け人──。
液晶画面の向こう側に映る、愛理のふしだらなアクメ・フェイス。
史織は頬杖をつきながら、まるで幼女がショーウィンドウのマネキン衣装を憧憬の眼差しで見つめるかのように、その淫らな女の戦いを眺めていた。
「素敵だわ……愛理ちゃん❤︎」
キレ長のキツネ目をさらに細めながら、溜め息まじりに呟く。
「ハルミのセックススタイルは、愛理ちゃんには効きまくるみたいね。それでも、あんな激しいイキ方するなんて……ハルミのテクニックと愛理ちゃんの〝超性感〟が織りなす、ある種の芸術のよう……」
自らの分析に納得するようにコクリと小さく頷いた史織は、チェアの背もたれにゆっくりと身を預けると、扉の前に立つ女の存在に顔を向ける。
「それに、餞別代わりのシャンパン……酔いもかなり廻ってるみたいね。侑菜」
史織に促され、侑菜は史織の側へと歩み寄る。
「私は言われた通りやっただけなんで~……でも愛理、大丈夫かな?なんか引くくらいのイキっぷりだけど」
「アレは性欲と感度を増進させるサプリメントを溶かしたモノよ。危ない薬ではないわ。ただ、元から敏感ボディな愛理ちゃんには効果テキメンだったみたいね❤︎」
「なんも知らない相手にここまでやるなんて、マジで史織さんってヤバい女ですよね」
引き攣った顔の侑菜を見て、史織はケラケラと無邪気に笑う。
「えー?そうかしら♪ハルミの実力を疑うワケじゃないけど、念には念を入れて……ね❤︎」
史織の策略、張り巡らせた罠が、何も知らない愛理を追い詰めてゆく。
「今日、このステージで……壊してあげるわ……愛理ちゃん❤︎」
13
試合残り時間が10分を切る頃、愛理は決定的ともいえる深い性的絶頂の一撃に倒れた。
「愛理ッ!?」
試合の進行を見届ける恭子は、愛理の壮絶なアクメに役目を忘れて叫んだ。
(どうする!?止めるべき……!?)
愛理は視点の定まらない虚ろな瞳を、フロアのあちこちに巡らせていた。
「ぉ……❤︎ぉぅ……ぉぉぅ……❤︎」
酸欠状態の魚のようにパクパクと唇を開け閉めしては、緩んだ口元から涎が糸を引いてマットに垂れ落ちる。
昏倒ともいえる愛理の状態。
本来ならば「続行不可能」とみなし、試合をストップさせるべきかもしれない。
だが、そうなれば愛理の敗北と同時に、このシーズンでのランクアップの可能性は潰える。
恭子の頭の中に様々な思考が渦巻く。
しかし、そうする間にもハルミは責めることを止めようとはしない。
「……愛理ちゃん?まだイケる?」
「ぁ……ぁ……まっ、まだ……❤︎」
「そう?なら安心したわ❤︎さ、続けましょ、私たち2人の世界❤︎」
ジュルッ❤︎チュプッ❤︎
ハルミは大きく口を開け、愛理の唇を覆うように吸い付く。
「んんッ!?❤︎ジュプッ❤︎チュパッ❤︎ふンッ……んィィッ!?❤︎んんーッ!!❤︎」
丹念に愛理の口内を犯すハルミのディープキス。
同時に、愛理の無防備な両乳首を指先で摘んで引っ張る。
ハルミの繰り出す性技の一つひとつが、的確に愛理の肉体を攻め落としてゆく。
計算し尽くされた、ハルミの女体攻略──。
そして、一度突き崩された性感の牙城は、肉体の防御力を遥かに脆くしていた。
「お"ォォォォォォォォォォォォォォォォォォイグイグイグイグイグイグイグイグイグゥゥゥゥゥ❤︎❤︎❤︎」
ビクッ❤︎ビクッ❤︎ビクンッ❤︎
再びの咆哮と、激しい痙攣。
誰の目からも明らかな性的絶頂。
愛理が2度目のアクメに達した。
14
「ふふ……これで逆転❤︎今度はお漏らししなかったね、エラいエラい❤︎」
ハルミは脂汗にまみれた愛理の頬にご褒美のキスをする。
だが愛理はそんなハルミの煽りにすら、もはや抗うこともできない。
(しっ……死ぬ……イキ死ぬ……❤︎)
心拍がはち切れんばかりに高鳴り、視界が霞む。思考がまるで働かない。
拳を強く握り込み、食い縛った奥歯をガチガチと鳴らし、意識を保つことで精一杯の有り様である。
「嫌ッ……嫌ァァァ……❤︎」
今の愛理がすがるものは、「勝ちたい」という執念だけだ。
必死に首を横に振る愛理を、ハルミは困ったような笑顔で見つめる。
「まだ降参しないんだ?愛理ちゃん、負けず嫌いもいいけど、ちゃんと現実を受け止めなきゃダメだよ?」
そう言うと、ハルミは愛理を背後から抱き抱えたまま仰向けになる。
互いに仰向けのまま繋がった姿は、四十八手の「撞木反り」のようだ。
脱力しきった愛理の両膝が大きく開かれ、結合部がはっきりと衆目に晒された。
「深イキが2回、浅イキになると……5回以上?こんなにイッてるのに、愛理ちゃんのマンコはギチギチに咥えて離さないんだから❤︎」
「ひィッ❤︎ひィィッ❤︎やめッ❤︎あッ❤︎あっ❤︎あァッ❤︎」
ハルミが下から愛理の身体を小刻みに揺らすと、その動きが強烈な刺激となって愛理の膣内に響き渡る。
揺らされる度、熟れ過ぎた果実のようにふやけてしまった陰裂から粘度の高い愛液がブリブリと溢れ出ると、それは愛理の股からハルミのペニスを伝い、陰嚢までをもベットリと濡らしてゆく。
「愛理ちゃん、分かるでしょ?〝本当に気持ちいいセックス〟は、激しいピストンなんていらないの。眠ったままの性欲を呼び起こしてあげれば、あとはカラダが自ら快感を求めるんだよ❤︎」
ハルミは愛理の腰回りを撫でつけながら、やがて下腹部へと手を置く。
それは、初めに愛理を絶頂に導いた〝オンナ殺しの超絶性技〟……。
「やッ!?やめッ──」
危機を察した愛理が制止を乞うが、ハルミは耳を貸さず、置いた手を目一杯に押し付けた。
「ぉッ……んごォッ!?!?❤︎❤︎❤︎」
ビクッ!!❤︎
その瞬間、愛理の身体が反射的に一直線に伸びる。
頭をのけ反らせ、つま先までピンッと張り詰めた愛理の肉体は、ハルミの腹の上でブルブルと震えていた。
「ん"お"ぉ"ぉ"~~~❤︎……イ"ッ❤︎……イ"グゥゥゥ~~❤︎❤︎」
遅いくる怒涛のような快感に、全身の筋肉を硬直させて必死に抗う愛理。
「うんっ❤︎最後にしっかりとイカせてあげる❤︎私も一緒にイクねっ❤︎」
ハルミが愛理の身体を抱えて小さく腰を引くと、2人の間に僅かに隙間を作った。
それは、ハルミが取った〝決着への助走〟だった。
「さよなら愛理ちゃん❤︎ふふっ、次に目が覚める時はもう朝になってるかな?❤︎」
パァァンッ!❤︎❤︎❤︎
肉同士がぶつかり合う、乾いた音が一度だけ響く。
ハルミのペニスは愛理の膣内に根元まで深々と突き刺さり、散々に揉み解した子宮口を寸分の狂いなく強烈に突き上げた。
愛理の小さな身体が一瞬だけ宙に浮いたように見えた、そんな激しい一撃。
「あ“イ"グッ!?!?❤︎❤︎❤︎ぶふッ……❤︎❤︎❤︎うンッッ……❤︎❤︎❤︎」
愛理が白目を剥く。固く結んだ口元が即座に弛み、溜め込んだ唾液が嗚咽とともに噴射される。
ガクガクと身体が震えて縮こまると、ついには糸を断ち切った操り人形のように四肢を放り出して完全に脱力した。
「イキそっ❤︎あゥッ❤︎イクんッ❤︎❤︎❤︎」
ビュッ❤︎ビューッ❤︎ビュクンッ❤︎
愛理の身体を抱き止めながら、ハルミもあとを追うように射精する。
「はぁッ❤︎はぁッ❤︎はぁッ❤︎ああん❤︎愛理ちゃん❤︎」
チュッ❤︎
ハルミは愛理の唇にキスをすると、上で脱力する愛理の身体を押し除けながらペニスを抜き取る。
ズリュッ……ヌポ……ン❤︎
「おぉ……❤︎2発目なのにすっごい出た❤︎愛理ちゃんのおかげ❤︎」
ハルミのペニスの先端に、ずっしりと重たげに揺れるコンドーム。
ハルミはそれを引き剥がすと、観客席に向かって放り投げた。
「ふぅ……こんなもんね❤︎楽しかった❤︎」
誇らしげにステージ中央に仁王立ちし、額に浮かんだ玉のような汗を拭うハルミ。
その背後で、白目を剥いて倒れ込んだまま動かない愛理。
あまりにも一方的な試合展開に、フロアはしんと静まりかえっていた。
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