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この世界で生きる為に

月明かりと海と

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夕食を堪能して、夜の海を堪能する。
満点の星空に、月が出て、水面を反射している。
波の音を聞きながら…

綺麗…そし落ち着く…
日中の海も好きだけど、夜の海も好きなのよね。
荒々しい波ではなく、穏やかな感じ。
日本で言うと、瀬戸内海みたいな…そんな穏やかさだ。
遠くで小さな島が見えていたが、いまは見えない。

「そんなに夜風に当たると風邪をひきますよ」
そう言って背後から抱きしめられた。
回された腕にそっと手を添える。

「アル。こんな綺麗なところに連れてきてくれてありがとう。」
「喜んでくれて、嬉しいです。でも、身体が少し冷えていますね」

ボーッとベランダで外を見ていたからかも……どのくらい見てたのかはわからない。
身体がフワッと浮いて、慌てる。

「風邪をひいたらどうするのですか?」

そう言ってアルに抱き上げられたのだ。慌てて首元に腕を回してしがみつく。
頬を、首筋を唇で這わされ、唇を奪われる。

「ここも、ここも、こんなに冷たくなって………」
「ん………だって……やぁ……」
「困ったもんですね……」

そう言って、寝室に運ばれた。
そっと下され、髪が広がる。
一房手に取られ、口付けられる。
魅惑的な微笑みで、ドキッとする。
耳を甘噛みし、クチュクチュと水音が……

「あん………それ……やぁ………」

胸元や腰に手が這わされ、首筋をや鎖骨を唇が這う。
身体が火照る。
何度も愛された身体が、まるで今後の行為を期待するように……
室内は月の光が差し込み、波の音とベットの軋む音、そして翻弄された声が響いていた……
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