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プレゼント作戦

ごめんなさい

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しばらく風にあたっていた。
人酔いしたのと、アルの格好良さにあてられて火照った身体が治まってきた。

ベランダから会場を見ると、色んな人達がアルを囲んでいる。

ニコニコと対応するアル。
やっぱり皇太子様なんだ。

また外の景色に目を移す。
いつも一緒にいるから……少し隔たりを感じてしまう。

はぁ………ため息をついていると、背後から声をかけられる。

「ちょっとあなた、いいかしら?」

何だろう?
私を呼んだ?

背後を振り返る。

そこには綺麗に着飾った女性が3人立っていた。
まるで私を囲むように……

「何か御用でしょうか??」

和かに答えてみる。

「あなた、アルバート殿下とどういう関係なの!!」
「殿下に対して馴れ馴れしいわよ!!」
「そうそう、しかも殿下の侍従でもあるライトリーク様とも親しそうにして」

ものすごい気迫………これって、アルのファンクラブ??

「えっと~~~」

「どこの馬の骨ともわからない者が殿下の側にいるなんて、許せません!!」
「ここは、あなたのような者が来る場所じゃないのよ!さっさと帰ったらどう!!」
「何か返事しなさいよ!」
そう言って彼女達の持っていたカクテルをかけられた。

「ふふっいいざま。行きましょう。」

彼女達は揃ってホールに戻っていった。

「ん~これでは……部屋に戻っても仕方ないよね。」

アルコールの匂いとシミが付いたドレスを眺めて、肩を落とし部屋に戻ろうとする。
ベランダからホールの壁際を歩き、その場を離れた。

「彼女達の言い分もわかるのよね。私みたいな平凡な元女子高生が側にいるのも……変よね……」

ちょっと寂しい気持ちがした。
泣きはしないけど……

扉の側にいた衛兵に退出する事を伝える。
1人で大丈夫だとも伝えて。
お送りしますと言われたが、丁重に断った。

忙しそうだもの……だから…大丈夫。

中庭に面した通路を歩く。
誰にも会いたくてなかったのもあって、あえて通る。

落ち込んでいた為、気が付かなかった。
背後に人がいる事を。

いきなり液体を染み込ませた布で口元を押さえられた。

「んんんん~~~~~」

意識が朦朧として、その場に崩れ落ちた。

そのまま何かに包まれ、担がれ運ばれた。

アル…………ごめんなさい………
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