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落ちてきた君

情報収集です。

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セシルさんと城内にある神殿を訪れた。
勿論、アル様の許可をもらって……

図書室の許可ももらったし、特別な鍵も渡された。
部屋と同じ階にある図書室の鍵らしい。
皇太子などの皇族が使用する場所らしく、番に関しての著書が多く秘蔵されてるから………との事だった。

城外への外出は却下。
なぜ??
アル様と一緒なら良いけどね、他の者、特に男性は却下との事。
セシルさんのようなメイドや執事さん達はお城の中に沢山いる。

例え男性執事さんでも、メイドが控えているじゃら2人きりとかにはまずならない。
よって、安心して良いらしい。

でも、護衛と称して男性の騎士を連れて歩くのは許せない………らしい。
解せぬ……

私専用の護衛も今検討しているから、しばらくはアル様の護衛が兼任してるんだって。
自分ののお眼鏡にかかる者でないと……というのがアル様の弁。

「私の大切な番であるシオンを任せるんだから、当たり前でしょ……それを訊いてもらえないなら、私の側をひと時も離さないよ。君の護衛も私の仕事にするからね……私としては、嬉しいけどね。そうする??」

いつのまにか私を腕の中に抱きしめていた。
顔を覗き込み、諭すように話しかけて……

ピシッと固まったのは仕方がないと思う。
ご遠慮させて頂きます。
身がもたない……
ムリむりムリだから~!!!
しかも、いつのまにか間詰めて側によってきてたのよ……
だっ……抱きしめて話しかけられて………

ボン!!そんな効果音がしたような………
ジタバタとうでの中でもがきます。
うっ、動けない……アル様に羽交い締めされてる感じです…

くすくす笑つって見つめて来る。
頬が熱い。全身真っ赤に火照ってる感じがする……

何とか腕の中から脱出する。
そして、執務室を飛び出した私は悪くない……きっと…

「シオン…わたしの番は可愛いなぁ~」
そんな声が聞こえてくる。
聞こえない聞こえない……聞こえませんから~~~

「では、失礼します。」
セシルさんは、殿下………と挨拶して私の後を追う。

私はもう闇雲に廊下を進んだ。
恥ずかしい……免疫ないから許して……美丈夫の微笑みって、破壊力ありすぎる。

気がつけば、薔薇の咲き誇る庭園まで来ていた。
芝生も敷かれ、向こうには噴水が見える。

フラフラと近寄り、噴水の脇に腰掛ける。
殿下の執務室の窓からここが覗けるのは後日談。
そこから私の様子を微笑んで見守っていたらしい。


落ち着いた頃にセシルさんが冷たい飲み物を持ってきてくれた。
「落ち着きましたら、神殿に行きましよう。巫女様がお待ちですよ」
そう言って。

暫く噴水と薔薇を堪能して、セシルさんと神殿に向かう。
向かった先での巫女様からのお話は、殿下から聞いた話と、貰った著書とほぼ一緒だった。


この国の皇族男子は時に力の強い魔力持ちが生まれるらしい。
この世界は神も精霊も、魔物もいるとのこと。

滅多に姿を現わす訳ではないがらしいが……
その中でも、好戦的な神の末裔……私達シュナイゼル皇国の皇族族なのだと。

神は巫女の願いを叶え妻とした。

好戦的であった神は、巫女であった妻の願いを叶え荒れ狂う世界を鎮静化させ、我が国を建国したとされている。
よって、神の子孫である皇族男子にその力は大なり小なり受け継がれている。
神の力が受け継がれるのは男子だけなのだとか……
一部例外もあったらしいけど……
(これは、森   亜樹さんの事かもしれない)

強い力をもつ男子は年齢に応じて力が増す。
子孫と言っても、所詮は人の子。
強すぎる魔力を持つ者はその力に耐えきれず暴走のだとか。

そんな我が子に神は異世界から番を引寄せた。
この世界とは別の世界。全く似た魂を持つ者。
『番』を……

異世界との神との交渉でこちらの世界にやって来るらしいが、詳しくは神のみぞ知る事……

番には魔力が無い。

膨大なな魔力を受け止めるためとも言われるが……
現れる時期はわからない。 
現れる場所も…… 

それが神殿で教えてもらった事だった。

話を思い出しながら、部屋へもどる。
少し疲れた。これなら、学校の授業の方がましだなぁ……
部屋に戻り、寝室のベッドにダイブ。
そのまま寝てしまいました。

あとで、そっと着替えさせて布団を掛けてくれたセシルさんに感謝です。
魔力を使ったから簡単です……とは、流石です。



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