父は異世界で魔王してます。

何故かトラブル発生中

トラブル発生？

自宅に帰ったら、弟達はにゃんこと戯れていた。

「母さんは？」

いつも帰宅してるであろう、母の姿がない。
残業？？

仕事の関係で、遅くなることは時々あるから、そうかも…って思ったんだ。
それなら、家事を手伝わないと…

「「お帰りー！」」

にゃんこと戯れながら、声かけてきた。

「母さん、残業らしいよ。腹へった！」
「オムレツ食いたい！」

「ちょっと待ってて。着替えたら作るから。お風呂洗ってくれてる？準備は？」
「風呂洗って、沸いてる。」
「にゃんこ餌やった。水もやったよ。」

ついでにご飯もしてくれたらいいのに……とも思ったが、まぁ、そこまでしてくれたら良しとしよう。
父さんには負けるけどね。
こんな時は父さんに感謝するよ。

着替えて、エプロンを急いでつける。
キッチンに立ってご希望のオムレツを作った。
母のも作り、帰ってきたら温めて直ぐに食べれるようにしておく。

弟達は、先にお風呂を終え、自分達の部屋に戻った。
母はまだ帰ってこない。
ん？？にゃんこの様子が変だ。
外に出たがっている。
何だろう？？

猫が外に出るのは普通かも知れないけど、我が家のにゃんこはどちらかと言うと護衛みたいだから、家族から、家からはあまり離れたがらない。
よっぽどの時だけ。

昔、弟達が怪我した時とか……何かトラブルがある時は出て行ったりしてたけど……
何だろう……胸騒ぎがする。

弟達も2階から降りてきた。

「母さん…遅いね。何かあったのかも……」
「姉貴は家にいて。俺達がちょっと行ってくる。」
「私も行くよ。」
「ダメダメ、もしかしたらすれ違うかも知れないし、連絡あるかもしれないから、家にいて。」
「もう遅いから、ここは俺達に任せて。姉貴に何かあったら、親父に殺される。」
「殺されることはないと思うけど……」
「そんぐらい怒られるってこと。了解？」
「わかった。何かあったら連絡して。スマホ持った？」
「「行ってくる！！」」

2人共ににゃんこの後を追いかけて行った。

にゃんこは2人が出てくるのを少し待っていたようだ。
出てくると同時に駆け出した。

心配だ。何かあったら、父さんに連絡しないと。

｢あ～っ！！こんな時父さんがいたら！！｣

今すぐ連絡したいけど、事態がわかっていないから……
とりあえず、弟達の連絡を待つ。

何事もなければいいけど……