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新たな影
失敗した
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「殿下。是非ともお話を聞いていただきたい!!」
父上達に呼ばれ、執務室から出て、自室に向かう間にそう呼び止められた。
クロさんには用事を頼み、今は、護衛一人を連れて歩いていた所だ。
振り向くと、白いローブを羽織った男性と、騎士数人が周りを囲むように近づいてきた。
レダリア教の教皇と、聖騎士の者達だ。
「何のようですか?それも、このような場所で呼び止めるとは、貴方らしくもない。」
そう少し嫌味っぽく言ってしまった。
ここは王城だ。彼らの教会などでは無い。それを我が物顔で自分を取り囲むのはどうかと思うが…
用事があるなら、父上や兄上を返してか、約束を取ってからが普通だと思うが…
「申し訳ありません。殿下。何度か面会を求めましたが、許可が降りず、立っての願いでこの様なかたちになってしまいました。是非とも私達と御同行願いたく」
「すまないが、また後日にしてもらえますか?私にも都合がありますので、失礼…」
そう言ってその場を離れようとしたら、いきなり口元をおさえられ、手刀で意識を落とされた。
このような場で強行に出るとは思っていなかったから、油断した。
側の護衛も彼らに意識を奪われたのか、意識を失いながらも片隅に見えた彼は、床に倒れていた。
父上や兄上達に、クロさんにも言われてたのに…
彼からの求婚の件が片付いてホッとしていたから…
失敗した………
父上達に呼ばれ、執務室から出て、自室に向かう間にそう呼び止められた。
クロさんには用事を頼み、今は、護衛一人を連れて歩いていた所だ。
振り向くと、白いローブを羽織った男性と、騎士数人が周りを囲むように近づいてきた。
レダリア教の教皇と、聖騎士の者達だ。
「何のようですか?それも、このような場所で呼び止めるとは、貴方らしくもない。」
そう少し嫌味っぽく言ってしまった。
ここは王城だ。彼らの教会などでは無い。それを我が物顔で自分を取り囲むのはどうかと思うが…
用事があるなら、父上や兄上を返してか、約束を取ってからが普通だと思うが…
「申し訳ありません。殿下。何度か面会を求めましたが、許可が降りず、立っての願いでこの様なかたちになってしまいました。是非とも私達と御同行願いたく」
「すまないが、また後日にしてもらえますか?私にも都合がありますので、失礼…」
そう言ってその場を離れようとしたら、いきなり口元をおさえられ、手刀で意識を落とされた。
このような場で強行に出るとは思っていなかったから、油断した。
側の護衛も彼らに意識を奪われたのか、意識を失いながらも片隅に見えた彼は、床に倒れていた。
父上や兄上達に、クロさんにも言われてたのに…
彼からの求婚の件が片付いてホッとしていたから…
失敗した………
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