番になんてなりたくない!

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波乱の影

クロさんのお迎え

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しばらくして、クロさんが飛んできた。
執務机の上にメモを残してたからだろうけど…それだけじゃないのかなぁ…

「ウィル、大丈夫か?」

クロさんが心配そうに覗き込んできた。
ほんと、情けないなぁ……
これでも皇子なんだけど…

「どうした?」
「もういい歳なのに、情けない…」
「幼少時からついて来たんだ。今更気にする必要ないと思うが?」
「でも…」
「ウィルの兄達やリリィが過保護なのは今日に始まった事ではないだろう?今まで無茶ばかりして来たんだから…私やシロさん、犬達の苦労もお分かりでしょう?」

「グッ……文句言えません。そのとうりです……」
「まぁ、主人の望みを叶えるのが私たちの仕事ですから。それに、ウィルは無理は言わないしな。愚行を行う時は全力で皆んながとめるだろう。」

まぁ、なんとなく想像できる……クロさんは一緒に行動しそうだけど…もしくは先を行く?

「それよりも、部屋に戻ろう。」

そう言って、クロさんに抱き上げられた。
もしかして、このまま部屋に連れて行くきか?

「城中で噂になるから、やめてくれ。お願いします。意地でも歩くから…」

しりつぼみになりながらも、クロさんに訴えたが、ものの見事に却下された。

仕方がないので、クロさんの胸元に顔を隠す。
そして、祈るしかない……

クックと笑いながらも、颯爽と歩くクロさん。
生暖かい視線が痛いよ~~~~~
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