番になんてなりたくない!

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国に

起きて…

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安堵と疲労とで、どれだけ寝たんだろう……
ゆっくりと起き上がる。
手首にはくっきりと紋様が浮かび上がっていた。

何でこんな紋様が出るのかは知らないけど……
ゲ-ムでは……特別な番い契約の場合に浮かぶとかあったなぁ…
番い契約も、胸元がに紋様が浮かぶのもあるとか……

番い以外の契約紋様もあるけど、全部は覚えてない。
そう言えば……
ふと気になることを思い出した。

あの時リリィの側に知らない男女がいた。
1人はリリィの側を離れないように。
もう1人は、リリィを護りながらも、シロさんの近くだったような……

女性は……ゲームで見たことあるような……
男性は、会ったことがあるような………
どこだった??

しばらく考えて…………
思い出した。
ギルドの皆んなと、飲んだりしていた時に、虚空を見つめて呟いていた男。
あの男と似ていたんだ……

リリィと、どういう関係なんだろう……

自分の事はそっちのけで、気になりだした。
気になって気になって仕方がない……

コンコンとノックの音がし、ドアの方に返事をする。
クロさんが水差しを持ってきてくれて、コップに注ぎ渡してくれる。
それを受け取り、飲み干した。

「そろそろ起きるか?起きれるか?」
「うん。大丈夫だよ。今は?」
「夕方の5時ごろだ」

この世界は、ゲームと類似している事が多く、日本のと言うか、前世の世界とよく似た感覚も時々と言うか、多々ある。
だから、時間のよみは同じだ。
まぁ、腕時計みたいなのは無いが……作ろうとは思ってるんだ。
あったら便利だからね。

それよりも、寝過ぎたかなぁ……

ゆっくりとクロさんに手伝ってもらって着替える。
番いになっても、主従関係みたいなのは、変かなぁ…
私がクロさんの世話を……させてくれないだろうなぁ…

「クロさん、爵位をもらったら、もう私の世話は…」
「お前の世話は私の仕事ですよ。」
「えっと…他の従者にしてもらうのは?」
「他とは?考えておきますが、基本あり得ません。」

喋り方が……この時は、何言っても無駄か……
お仕事モードと言ってもいいものね~~~

「そう言えば、リリィは?夕方来るって言ってたけど」
「先程来られましたが、ウィルがまだ休んでるからと、夕食後か明日に、じっくり話したいと言っていましたよ。」

来てくれたんだ。申し訳ないなぁ~~
夕食後、2人で話そうかなぁ~~昔みたいに。
兄妹だから良いよね…

取り敢えずの計画を立てて、みんなの待つ食卓へと向かった。
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