番になんてなりたくない！

学園生活

夢の後

散々な夢を見た。
クロさんが起こしてくれたから、良かったけど……

どれだけ最悪な未来が多いのだろうか……
悲しくなるよ……

「起きれたか？」
「おはよう。クロさん。」

毎度、悪夢のたびにクロさんに起こしてもらって、あやされている。
もうそろそろ、あのあやし方は卒業しないとな……

転生前が未婚女性でも、今は男の子。
いくらこの世界が同性、異性OKでもなぁ……

同性同士の場合でも、婚姻できるし、特殊な方法で子供もできる事は、図書室で調べてわかった。
ゲームとほぼ一緒だ。
基本は異性婚なんだけどなぁ……

国によっては男性が多い国、女性が多い国とあるため、神がそうしたとあった。
私の場合はどうなるんだろうなぁ……

最悪の未来は、同性同士なんだけど……
学園で学んでいけば、違う未来があるだろうか……
あって欲しい。

でも、学園生活でのイベントが結構あったような……
未来はいろいろある。
間違わないように、最悪を潰していけば………


「何を難しい顔しているんだ？」

クロさんが心配して、顔を覗き込んできた。
着替えていた時に、ふと考え事をして、それにのめり込み、着替えが止まっていたから、クロさんが心配したんだ……

「大丈夫だよ。少し考え事してただけ。学園生活。どうなるんだろうなぁ…」
「ウィルはいつも通りでいい。困った事があれば、私が動くから。心配するな。」
「そうだね。クロさんがいれば大丈夫か……」
「そうそう、学園内でも、外でもだが、知らない者について行くな。一人で行動するのもダメだ。あと、人気のない所に近づかない事。」
「学園だよ？そこまでしなくても……」
「いや、ウィルは可愛らしい顔をしているから、気をつけた方がいい。何かあってからでは遅いんだからな。」
「でも、男の子だし…」
「男でも、可愛い子は襲われる可能性が高い。いいな！！」

クロさんが、オカンだ。心配しすぎだと思うんだけど……
その台詞は、リリィに言うべきだよね……

「ウィル。我が君。私の願いを聞いてはもらえないのですか？」

上目使いで、しかも下手に出られたら……白旗物です。
思いっきりパタパタ振りますよ。

「わかった。そのかわり、クロさんは、私の側にいてください。」
「了解です。例え貴方が離れるように言っても離れませんから、ご安心を！！」

そう言われて、手の甲にキスをされる。
忠誠の証だ。
ちなみに、足の甲にキスするのは、下僕の証。
それは、流石に恥ずかしいし………ね。うん、悟ってほしい。

クロさんに世話をされながら、今日の予定をこなして行った。