番になんてなりたくない!

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怪しい気配

出発前

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クロさんの情報と、過去の記録を元に事態を把握する。
今年はやはり、異常気象もあり、かなりの作物にダメージを負う可能性が出てきた。
現在出てきている被害もあるが、それ以上悪化させないようにしないと……

父上に今年の作物状態と気温の変化及び過去の教訓を踏まえて書類を作り、急ぎ備蓄できるものは備蓄し、緊急時に必要場所に送れるよう手配を依頼した。
兄上達もその場にたまたま居合わせて、協力が得る事ができた。
父上や兄上達にもかなり心配されたが、事が事だけに、深く追求されることはなかった。
よしよし!!

次に流行病の件だ。
やはり、不作や弊害にともない、体調を崩す者も増えるだろうし、その看護や介護でさらなる体調不良者が増加する可能性が考えられた。しかも、免疫力の少ない子供や老人達が命を奪われる可能性もある。
考えられる流行病の予防及び治療においても準備し、これらも父上や兄上に報告した。

貴族によっては邪魔してくる者もいるだろう。
それもあらゆる手で……だから、確たる証拠および先回りが必要になった。

「我が君、ご依頼の物の準備は調いました。不足の恐れのあるものに関しても、既に手は打ってあります。」

さすがシロさん。クロさんも凄いけど、この2人、かなりのチートだ。
兄上達が側近に欲しいと言ってたけど、そのぐらい凄いと思った。
ちなみに、兄上達には本人が丁寧にお断りを入れていたから、仕方ないと諦めて…


「明日、出発しようと思う。しばらくは帰ってこれないからなぁ……昨日のうちに街に言って伝えてきたかったんだけどね。今からでも伝えにいったら心配されないかな……」

私がそう言うと、2人は少し渋面を作っていたが、頷いてくれた。
半分諦め?でも、感謝してるよ。
リリィもそう思ってくれている。
でも、確認で……

「リリィは……」
「勿論行くわよ。ダメって言っても絶対についていくからな!」

あぁ、また言葉使いが……

「リリィ、言葉……」
「あらやだ、私ったら……オホホホホっ」
「わざとらしい……」

ジトっと見てしまったのは仕方ないよね……
困ったもんだ。
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