竜の国のご都合主義?

文字の大きさ
上 下
45 / 269
アカデミー

アカデミー生活開始です

しおりを挟む
「さて…向こうが空いてるね」

ちょうど窓側の席が空いていたから、五人で座る。
僕の両隣は、シルビィとスレイン。向かい合わせでカルバンとグレイスだ。
カルバンの思惑はシルビィに拒否され、スレインがシルビィを応援した結果だ。
いつも、この順番になっている。
もしかしたら、このメンバーでスレインが一番強いのかもしれない。
シルビィの向かいが、もちろんカルバンだけど。
体格からも、この感じがちょうどいいのか?

時々見られている他からの視線は感じるけど、このメンバーでいる時は安心できるしね。
僕以外を見てるんだよ。きっと。
彼らは僕から見ても、かっこいいし、可愛いし、綺麗だからね。
目の保養にもなるよ。
でも、気になる事は気になるわけで…

「よく視線を感じるんだよね…」

思わず食べながらポツンと呟いてしまった。
楽しい話題を提供した方がいいんだけどね…
さっき考え事をしたせいか?

「まぁ、『ヒト族』が注視される事は良くあるからな」
「そうなんだ?カルバンとかグレイス見たいな『男らしい人を』という意味で見たりとか、『美丈夫』としてスレインとかも一緒に見てるのはわかるけど、僕たち二人を見てるのは…どうなのかなぁ…」

そう言って、シルビィが首を傾げる。
僕からしても、シルビィは可愛い系だと思うよ。
『番』であるらしいカルバンは大変だね。
それも兼ねて、膝の上に座らせたいのかなぁ…
あれって、かなり恥ずかしいよね…

この頃の僕もされるけど…
家でとか、あの人とどこかに行く時とか…

母が父にされていたから、小さい時はそれが当たり前と勘違いしていた時期もあったけど、母や兄、姉とかにしっかりと教え込まれたのと、前世の事を思い出した今では恥ずかしすぎる。
そこの辺り、時々思い出したりするんだ。

「まぁ、危害を加えそうな感じがあれば、俺たちでどうにかしてやるから、任せとけ。生徒会とかも、結構取り締まりしてるらしいしな。大丈夫だ」

そう言って豪快に食べているグレイスと、そうそうという感じで頷きながら食べているカルバンだった。

「君たちの暴走は私が止めますから」

と言うのは、もちろんスレインだけど。
でも…

やっぱり気には…いゃ、注意はするけど、大丈夫。
だって、友人と行動する時は、離れてついて来てくれる僕たちの従者がいる。
今も一つ離れたテーブルにいる。
しかも僕の影の中にも…
だから、大丈夫だ。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

婚約者に会いに行ったらば

龍の御寮さん
BL
王都で暮らす婚約者レオンのもとへと会いに行ったミシェル。 そこで見たのは、レオンをお父さんと呼ぶ子供と仲良さそうに並ぶ女性の姿。 ショックでその場を逃げ出したミシェルは―― 何とか弁解しようするレオンとなぜか記憶を失ったミシェル。 そこには何やら事件も絡んできて? 傷つけられたミシェルが幸せになるまでのお話です。

社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈

めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。 しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈ 記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。 しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。 異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆! 推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!

最強魔術師は流浪の将軍に捕獲されました

皇洵璃音
BL
過去に魔王として悪人に利用されていたエルケーニッヒ。 時が過ぎ、両親となってくれた二人はこの世を去った後に、彼は立派な青年になり皇城直属の最強魔術師として名を連ねていた。両親の実の子である長男リュミエール(皇帝陛下)と長女であり二番目の子のアンジェラ(第一皇女)に振り回されて心配しながらも、健やかに成長していく姿を見てほっこりしている。 そんな中、どこからか現れたという剣士は一夜にして三代目将軍の位を授かったという。 流浪の剣士が将軍になるという異例の事態に、エルは単身会いに行くと、まるで殺意なんてないようにほんわかのんびりとした優しい青年がそこにいた。彼から感じる神力は、どこか母と同じ気配がする。只者ではないと判断したエルは、皇帝であるリュミエールに彼の監視役にさせて貰うようお願いをするのだが?

新しい道を歩み始めた貴方へ

mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。 そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。 その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。 あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。 あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……? ※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。

【第1章完結】悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!

梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!? 【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】 ▼第2章2025年1月18日より投稿予定 ▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。 ▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。

将軍の宝玉

なか
BL
国内外に怖れられる将軍が、いよいよ結婚するらしい。 強面の不器用将軍と箱入り息子の結婚生活のはじまり。 一部修正再アップになります

おとなりさん

すずかけあおい
BL
お隣さん(攻め)にお世話?されている受けの話です。 一応溺愛攻めのつもりで書きました。 〔攻め〕謙志(けんし)26歳・会社員 〔受け〕若葉(わかば)21歳・大学3年

王太子殿下は悪役令息のいいなり

白兪
BL
「王太子殿下は公爵令息に誑かされている」 そんな噂が立ち出したのはいつからだろう。 しかし、当の王太子は噂など気にせず公爵令息を溺愛していて…!? スパダリ王太子とまったり令息が周囲の勘違いを自然と解いていきながら、甘々な日々を送る話です。 ハッピーエンドが大好きな私が気ままに書きます。最後まで応援していただけると嬉しいです。 書き終わっているので完結保証です。

処理中です...