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この世界に馴染むよう…

出会い…

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助けてくれた男性はクロードと名乗った。

「クロードさん」
「クロードと呼び捨てで良いよ。ほんと、美味しそうに食べるね。見てて楽しい」

見た目美丈夫の男性にそう言われ、照れてしまう。
仕方ないでしょ。今までの人生でそんな事を言ってきた男性はいなかったんだから…
小中学校は共学だったけど、高校・大学と女子校だった。
友人・知人には彼氏持ちとかいて、話は聴いていたけれど、実際の経験は無いのだから…

奴隷契約した彼等とは、また別だし…

と、そうじゃなくて、お礼を言わないと…でもって、彼等を探しに行かないと心配もされてしまう…

「クロードさん。先程は助けてもらってありがとうございます。そして…」
「そんな堅苦しく言わなくてもいいのに。それに、クロードと呼んで。助けたのも、仕事の一環と言っても良いぐらいだしね」
「仕事…ですか?」
「そう。本市場が開催されてるだろ?その警備に駆り出されてるんだ。今回は私服でね。」
「警備…ですか…」
「そう。いつもは護衛騎士みたいなことしてるんだけどね。ほら、市場だと人が多く集まるだろ?人が集まる事は良くも悪くもあるからね。現にレイナは男達に絡まれたし…ね」

何か軽い…
助けてくれたのは有難いけど、この男、軽すぎる…

「それに、君たちが市場に来てた時から、少し気になってたんだ」
「へっ?」
「高級奴隷を3人も連れて歩いてただろ?それも、知る人が知る彼らだったし…」

最後の方は小声で言われて、聞き取れなかったが、相当目立っていたみたいだ。
見目麗しい彼等を、こんな私が連れ歩いていたから、特に目立ったのか??

「君みたいな若い女の子が…って感じでね。ふふっ」
「えっ?女の子じゃ無いですよ。もう成人してますし…」

コテっと首を傾げて答える。
日本人は若く見られるから、そう思われたのか?

「えっ?」
「20歳ですし、ここの成人は何歳からかは知らないけど…」
「成人女性?13~14歳ぐらいじゃないの?」
「いや、いくら何でもそんなに幼くは無いですよ。」
「そうなんだ。この国の成人年齢を知らないって事は、遠くから来たのかな?この国は16歳で成人なんだよ。」
「そうなんだ…」
「でもって、時々成人前の少年少女を好んで、ちょっかいを出す者がいるんだよなぁ~。捕らえて奴隷商人に売ったりとか…」

何ですと!?
確かに、下手に助けを求めたら、奴隷になる事もってあったけど…

「奴隷の中には、自分の実力を知りたいとか、ただ退屈だからと自分から奴隷になる者も居るけどね。高級奴隷がそんな感じの者が多いよ。実力主義だからね。」

そうなのか…

「おっと、君の連れ合いが来たみたいだ。それじゃ僕はここで。レイナ。また会うと思うけどね」

そう言って、クロードは席をたった。続いて立とうとしたら、座って待ってたらいいよと言って肩を押された。
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