14 / 42
少し慣れたから…
説得失敗
しおりを挟む
食事も終わり、2人に相談がある事だけ伝え時間をもらう。
2人の執務室で話を聞いてもらえることになり、訪れた。
ノックをし、入室許可をもらい中に入る。
2人が嬉しそうに両手を広げて迎え入れてくれたが、話す内容もアレなので、セバスチャンには申し訳ないけれど、席を外してもらった。
「それで、アイリ、話ってなあに?」
クロードとガナードがニコニコしながら、向かい合わせのソファーに座っている。
私の両横に座ろうとしたけど、大事な話だからと向かい合わせに座ってもらったんだ。
少し瞼を閉じて気合を入れる。
よし、頑張るぞ!
「クロード、ガナード。今まで私のような者を屋敷に招き入れ、お世話してくださってありがとうございました。心からお礼を言わせてください。本当にありがとうございました。」
椅子から立ち上がり、そう言って、頭を下げる。
クロードとガナードが目を見開き、動揺する。
「アイリ、どうしたの?そんなに改まって」
「そうだよ。それよりも、頭を上げて座って。ね!」
そう言われて、素直に座る。そして、そのまま言葉を続けた。
「この世界に来て、何もわからない私に、色々教えていただき、又、過ごさせていただき、感謝しています。ですが、何時迄もお世話になったままでは良く無いと日々考えて、この度この屋敷を出て自立しようと考えて………」
バン!!と大きな音と共に、2人が立ち上がり
「「ダメだ!!」」
と一喝された。
これは、想定内とはいえ、う~~~~怖い!!
「ですが、私も子供ではなく、向こうの世界では成人女性。仕事だってこなしてたんです。ここで何時迄も何もせず、守られているだけでは……」
「アイリはまだこの世界に来て、全部を理解しているわけじゃ無い」
「そうだとも、危険が全然無いわけじゃないんだ。」
そう言って、両隣から抱きしめられた。
「はっ………離してください。まだ、お話が……」
「この話は無しだ!」
「そう、却下だ。享受できない!」
2人の腕に力がこもる。
「ですが、2人は身分ある皇族でしょ?貴族でしょ?私なんかがいたら、相手の方に迷惑です!!離して……」
そう、自立したい理由の一つに、2人の結婚問題も実はあった。
たまたま、お部屋の掃除の手伝いをしていた時に見た、釣書とお見合い写真。
セバスチャンいわく、相手から無理やり送られてきた物や、ご両親や親族などから送られてきた物だとか。
私がこの屋敷でお世話になっている事から、女性が苦手では無いのだろうとの事で、多数送られてきたのだとか。
メイド達も、遂に奥方が………なんて噂されている。
噂の中では、すでに好きな相手もいるとか、その相手を振り向かせるために色々やってるとかの話もあった。
そうなると、私って邪魔だと思うんだ。
大切にしてもらってるけど……彼らの邪魔したく無いし、相手にも悪い。
私も…………いや、私のは気の迷い。
見知らぬ場所、世界で助けられて、そう思ってるだけ……
「相手って、どういう事ですか!?」
「アイリ!!」
何とか、2人の腕の中から逃げる。
「とにかく、自立しようと思うので、止めないでください。それじゃ」
慌てて立ち上がり、部屋に向かって逃げ出そうとした。
これ以上の話し合いは無理だから、撤退!!
そう考えたんだけど、ドアを開けようとノブを握った所で捕らえられた。
ドアノブを握る手を掴まれ、ドアで挟むように2人の身体で閉じ込められる。
「逃がしませんよ!」
「逃がさない!」
2人の執務室で話を聞いてもらえることになり、訪れた。
ノックをし、入室許可をもらい中に入る。
2人が嬉しそうに両手を広げて迎え入れてくれたが、話す内容もアレなので、セバスチャンには申し訳ないけれど、席を外してもらった。
「それで、アイリ、話ってなあに?」
クロードとガナードがニコニコしながら、向かい合わせのソファーに座っている。
私の両横に座ろうとしたけど、大事な話だからと向かい合わせに座ってもらったんだ。
少し瞼を閉じて気合を入れる。
よし、頑張るぞ!
「クロード、ガナード。今まで私のような者を屋敷に招き入れ、お世話してくださってありがとうございました。心からお礼を言わせてください。本当にありがとうございました。」
椅子から立ち上がり、そう言って、頭を下げる。
クロードとガナードが目を見開き、動揺する。
「アイリ、どうしたの?そんなに改まって」
「そうだよ。それよりも、頭を上げて座って。ね!」
そう言われて、素直に座る。そして、そのまま言葉を続けた。
「この世界に来て、何もわからない私に、色々教えていただき、又、過ごさせていただき、感謝しています。ですが、何時迄もお世話になったままでは良く無いと日々考えて、この度この屋敷を出て自立しようと考えて………」
バン!!と大きな音と共に、2人が立ち上がり
「「ダメだ!!」」
と一喝された。
これは、想定内とはいえ、う~~~~怖い!!
「ですが、私も子供ではなく、向こうの世界では成人女性。仕事だってこなしてたんです。ここで何時迄も何もせず、守られているだけでは……」
「アイリはまだこの世界に来て、全部を理解しているわけじゃ無い」
「そうだとも、危険が全然無いわけじゃないんだ。」
そう言って、両隣から抱きしめられた。
「はっ………離してください。まだ、お話が……」
「この話は無しだ!」
「そう、却下だ。享受できない!」
2人の腕に力がこもる。
「ですが、2人は身分ある皇族でしょ?貴族でしょ?私なんかがいたら、相手の方に迷惑です!!離して……」
そう、自立したい理由の一つに、2人の結婚問題も実はあった。
たまたま、お部屋の掃除の手伝いをしていた時に見た、釣書とお見合い写真。
セバスチャンいわく、相手から無理やり送られてきた物や、ご両親や親族などから送られてきた物だとか。
私がこの屋敷でお世話になっている事から、女性が苦手では無いのだろうとの事で、多数送られてきたのだとか。
メイド達も、遂に奥方が………なんて噂されている。
噂の中では、すでに好きな相手もいるとか、その相手を振り向かせるために色々やってるとかの話もあった。
そうなると、私って邪魔だと思うんだ。
大切にしてもらってるけど……彼らの邪魔したく無いし、相手にも悪い。
私も…………いや、私のは気の迷い。
見知らぬ場所、世界で助けられて、そう思ってるだけ……
「相手って、どういう事ですか!?」
「アイリ!!」
何とか、2人の腕の中から逃げる。
「とにかく、自立しようと思うので、止めないでください。それじゃ」
慌てて立ち上がり、部屋に向かって逃げ出そうとした。
これ以上の話し合いは無理だから、撤退!!
そう考えたんだけど、ドアを開けようとノブを握った所で捕らえられた。
ドアノブを握る手を掴まれ、ドアで挟むように2人の身体で閉じ込められる。
「逃がしませんよ!」
「逃がさない!」
0
お気に入りに追加
184
あなたにおすすめの小説
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
【R18】悪役令嬢は元お兄様に溺愛され甘い檻に閉じこめられる
夕日(夕日凪)
恋愛
※連載中の『悪役令嬢は南国で自給自足したい』のお兄様IFルートになります。
侯爵令嬢ビアンカ・シュラットは五歳の春。前世の記憶を思い出し、自分がとある乙女ゲームの悪役令嬢である事に気付いた。思い出したのは自分にべた甘な兄のお膝の上。ビアンカは躊躇なく兄に助けを求めた。そして月日は経ち。乙女ゲームは始まらず、兄に押し倒されているわけですが。実の兄じゃない?なんですかそれ!聞いてない!そんな義兄からの溺愛ストーリーです。
※このお話単体で読めるようになっています。
※ひたすら溺愛、基本的には甘口な内容です。
前世変態学生が転生し美麗令嬢に~4人の王族兄弟に淫乱メス化させられる
KUMA
恋愛
変態学生の立花律は交通事故にあい気付くと幼女になっていた。
城からは逃げ出せず次々と自分の事が好きだと言う王太子と王子達の4人兄弟に襲われ続け次第に男だった律は女の子の快感にはまる。
クソつよ性欲隠して結婚したら草食系旦那が巨根で絶倫だった
山吹花月
恋愛
『穢れを知らぬ清廉な乙女』と『王子系聖人君子』
色欲とは無縁と思われている夫婦は互いに欲望を隠していた。
◇ムーンライトノベルズ様へも掲載しております。
R18、アブナイ異世界ライフ
くるくる
恋愛
気が付けば異世界。しかもそこはハードな18禁乙女ゲームソックリなのだ。獣人と魔人ばかりの異世界にハーフとして転生した主人公。覚悟を決め、ここで幸せになってやる!と意気込む。そんな彼女の異世界ライフ。
主人公ご都合主義。主人公は誰にでも優しいイイ子ちゃんではありません。前向きだが少々気が強く、ドライな所もある女です。
もう1つの作品にちょいと行き詰まり、気の向くまま書いているのでおかしな箇所があるかと思いますがご容赦ください。
※複数プレイ、過激な性描写あり、注意されたし。
一途な溺愛が止まりません?!〜従兄弟のお兄様に骨の髄までどろどろに愛されてます〜
Nya~
恋愛
中立国家フリーデン王国のたった一人の王女であるプリンツェッスィン・フリーデンには六つ上の従兄のヴァール・アルメヒティヒがいた。プリンツェッスィンが生まれてこの方親のように、いや親以上にヴァールが彼女のお世話をしてきたのだ。そしてある日二人は想いが通じるが、一筋縄ではいかない理由があって……?◇ちゃんとハッピーエンドなので安心して見れます!◇一途な溺愛が止まりません?!シリーズ第二弾!従兄×従妹の話になります!第一弾の「一途な溺愛が止まりません?!〜双子の姉妹は双子の兄弟にとろとろに愛されてます〜」(https://www.alphapolis.co.jp/novel/721432239/761856169)の続編になります。第一弾を見なくても一応話は通じるようにはしてますが、第一弾を読了後だとなお分かりやすいと思うので、是非第一弾も読んでみてください!◇※本番以外の軽度描写は☆、本番Rは★をタイトル横につけてます。
絶倫獣人は溺愛幼なじみを懐柔したい
なかな悠桃
恋愛
前作、“静かな獣は柔い幼なじみに熱情を注ぐ”のヒーロー視点になってます。そちらも読んで頂けるとわかりやすいかもしれません。
※誤字脱字等確認しておりますが見落としなどあると思います。ご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる