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もふもふの世界へ

とりあえず

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急いで屋敷に戻ると、我が家の執事が待機していた。

「お帰りなさいませ。旦那様方。お部屋の方は準備ができております。」

執事のセバスチャンがそう言って頭を下げている。
本当によくできたやつだよ。いつの間に情報を受け取ったんだ?
もしかして、俺たちに護衛でもいるのか?だとしたら、物凄く優秀だ。
俺たちが全くと言って良いほど、気がつかないぐらい気配消してるんだから……

そんな事は横に置いといて、この女性をどうにかしないとな……

セバスチャンに伴われて、2人のメイドがやって来ていたから、彼女らに女性をお願いする。

メイド長は今、別の仕事をこなしていて、手が離せないらしい。

まぁ、この2人にこの女性を今後も任せたいと考えていたから、ちょうど良い。
1人は兎の獣人で、1人は熊。しかも白熊だ。
身の回りの事及び護衛も兼ねる事が出来るだろう……だから、任せても大丈夫のはず。

ちなみの、小柄な方が兎の獣人でリリィ。片方が白熊でアイシャだ。

基本、みんな人間として生活しており、必要時変身するのが普通だ。
だから、驚かさないとは思うが、それでも、極力驚かさないように気をつけるよう伝えておこう。
過去に、驚きすぎて、大変な事が起こったらしい。
まぁ、想像できるとは思うけどね……

めんどくさくて獣の姿でいる者もいるけどなぁ……屋敷内にも……
そいつらは、セバスチャンがどうにかしてくれるだろう……

アイシャがひょいと幼子を抱くように抱き上げて、その前をリリィが歩きフォローして席を外した。
多分、風呂に入れて、着替えなどの世話をしてくれるんだろう。
後で覗きに行くか……

「旦那様方、国の方への報告は如何しますか?」
「そうだな、明日、仕事だから、その時にでも伝えておくよ。」
「了解いたしました。」

セバスチャンは何だか嬉しそうにしている。
何でだ?

「このセバス。幼少からの旦那様方をお世話させていただきましたが……まさか、女性を連れて帰られるとは思いませんでした。もう、嬉しくて……」

胸元からハンカチを取り出してそう訴えてきた。

「「どう言う意味だ?」」
「しっかりとお世話をさせていただきましたのに、女性の気配はからっきし……氷の貴公子だとか何だとか言われて、心配で心配で……」

あ~~~っ、こういう風になったら、後々めんどくさい。
放置しておこう。

俺たち2人とも一瞬渋面になるも、気持ちを切り替えることにした。
確かに適齢期だろうけどな……放っておいてくれ……

セバスチャンにお茶を入れてもらいながら、2人で愚痴を言った。

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