転生した女性騎士は隣国の王太子に愛される！？

新婚生活

初夜

「もう、消えたりしない………ん……」
「本当か？まぁ、逃がさないけどね……」

そう言いながら、体の向きを変えられる。
じっと吸い込まれるように見つめられ、視線を外させてもらえない。

「やっと私のものに…長かった……」

そう言いながら、目蓋に、頬に唇にと口づけされ、奪われる。
覚悟はできたつもりだが、何せ初心者。
逃げ腰になるのを力強く捕らえられ、話してもらえず、息も絶え絶えになり力が抜ける。
そのまま抱き上げられ、ベットに運ばれた。
ゆっくりと沈み込み、髪が広がる。
一房取られ、口づけされる姿があまりにも妖艶で、見ていられなくなる。

恥ずかしい……
胸がドキドキして、どうしたら良いのかわからない。
敵ならば、蹴飛ばして、逃げおおせれば良いんだけど……

「無理～～～許し……」

最後まで言わせてもらえず、開いた唇から舌を入れられ、かき混ぜられる。
追いかけられて、囚われて……

「逃がさないよ。大丈夫。優しくするから……愛してるよ……」

いつのまにか、前がはだけられ、体のラインをなぞっていた掌が、胸元に降りてきた。

「やっと………やっとだ。愛しい人。死が2人を分かつまで離さない。私のものだ。愛しているよ…」

そう言いながら、夜が明けるまで翻弄され続けた。
どのくらい愛を呟かれただろうか……
泣いても懇願しても離してもらえず、彼を感じ続け、受け止めた。
最後は意識が途絶えてしまったのは、仕方ないと思う。

初心者のわたしにはハードルが高すぎると思ったのだった。