転生した女性騎士は隣国の王太子に愛される！？

学園生活

ハイルに…

「あ～～～～っ、気持ち悪かった！！」

急いで控室に向かい、一息つく。

「大丈夫ですか？」

そう言って、冷たい水を渡してくれた。受け取って一気に飲み干す。
はぁ～～～

ため息をついた。

「そんな大きなため息をつくと、幸運が逃げますよ」
「そんなこと言っても……」

振り向くと、何でいるの？ここは私の控え室で……
水差しを持ったまま、もう一杯いる？という素振りを見せるのは、別れたはずの彼、ハイル。

「どうしてここに？へっ？」
「ラフィが気になってね。助けに行こうとしたら、上手く逃げれたみたいだから、追いかけてきた。不安がってると思ったからね」
「エルとカイトは？」
「彼らには少し席を外してもらったよ。兄君達にも用事を言われていたみたいだしね」

そう言って、持っていたコップをそっと取られ、テーブルに置かれた。

「ごめんね。直ぐに助けに行けなくて。大丈夫だから……」

そう言って抱きしめられる。思わず涙が出てしまった。
頬にと涙が伝い出すと、もう止められない。
ドンドンと溢れ、体が震えてきた。
伝う涙を唇で拭ってくれる。

「大丈夫。大丈夫だよ。」

抱きしめながら、背中をポンポンと優しく叩く。

「こわ………怖かった………」
「うん、うん……そうだね。大丈夫だよ。大丈夫。私が守るから……(私のラフィをこんな目に合わせたのだから、覚悟しておけ！)」
「騎士になるのに……こんなんじゃ……」
「大丈夫。大丈夫だよ。ラフィが頑張ってるのは皆んな知ってる。私もわかっているから。だから、泣かないで…」
「でも…………」
「ラフィ、ごめんね」

そう言うと、ハイルに唇を貪られながら………

「ん………」
コクンと何かを飲まされた。そして、魔力を注がれる感じがする。
薬の効果を強めるように……

体から力が抜ける……意識が……

「ごめんね。今は眠った方がいい。私が護るから、ゆっくりおやすみ」

そう言って、抱き上げられ、何処かに運ばれた……