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学園生活
参加して
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舞踏会当日。兄達と王宮に訪れて、控室にいます。
エド兄様がエスコートしてくれる約束をしたから、待っていた。
コンコンとノックをされ、ドアが開く。
素敵な衣装を身につけたエド兄様が入ってきた。
「待った?あぁ、似合ってるね。うん、良いよ。可愛い。彼も喜ぶな」
ん?彼とは誰だ?
「それじゃ、行こうか」
そう誘われて、兄様の手を取る。
スマートにスムーズにエスコートされ、会場に入った。
何度か訪れたことのある広間。シャンデリアの明かりと優雅な演奏。壁際にある食事。
庭園が見えるこの会場で、楽しそうに会話もされていた。
「今日は堅苦しい挨拶抜きのパーティーだから、気楽にしてても大丈夫」
イケメンスマイルで声かけてきた。
「皆さん、楽しそうですね。兄様?」
エド兄様の側に、1人の男性がやってきた。
「エド、久しぶりですね。ラフィも。相変わらず愛らしい。」
そう言って笑顔を振りまいている男性。
相変わらずのイケメンぶりです。
兄様達に慣れていたはずですが、場所と衣装でさらにイケメンオーラ倍増です。
相変わらずの綺麗な銀髪の隣国の王太子。
初めて出会った時は天使かと思ったほどだ。
「ハインリッヒ様、お久しぶりです。」
頭を下げながらのカーテンシーをしようとして、止められた。
「ふふっ、そんな他人行儀な。ハイルと呼んでください。」
左手を取られ、手の甲にキスを落とされる。
思わず、頬が染まりそうだ。
そんな上目遣いで微笑まないで……クラクラしそう………
いや、将来は女性騎士たるもの、こんな所で怯んではいけない。
下腹に力を入れて、気合を入れる。
「エド、ラフィのエスコートを替わっても?」
「最初からそのつもりだったんだろう?じゃ、ラフィは楽しんできてね。私は少し席を外すよ」
「エド兄様?」
兄様が私を置いて叔父様達のもとに歩いていった。
相変わらずの優雅な姿に他の女性達がため息を吐きながら見ている様子だ。
で、私はどうしてこの人……いや、この方のそば?
「ラフィ、踊ろう」
そう言うと、腰を抱かれながら、会場中央まで連れて行かれた。
色とりどりの綺麗な華の様に踊っている人達の中央。
巧みなリードでくるくると私自身も華の一つとなる。
「ラフィはダンスも上手なのですね。他の男性陣がラフィを見つめているのは少し許せません。隠してしまいたい」
「何を言って……私ではなく、殿下を…」
「ハイル」
「うっ……」
そんなに顔を近づけないで……他の視線が痛い……
「ハイル様……」
「様は要らない。」
だから、そんなに甘い視線をよこさないで……
「ハイル」
「そう。ラフィ、このままもう一曲ね」
曲が終わり、違う曲えと演奏が変わる。
続けて、巧みなステップとリード、しかも優雅さで踊らされていく。
ついつい、負けるもんかと負けん気が出てしまうのは何故なんだろう?
曲が終わり、少し疲れた。
「ハイル、私、少し失礼しても?」
そう言って離れようとしたんだけど、そのままバルコニーに連れて行かれた。
何故?
エド兄様がエスコートしてくれる約束をしたから、待っていた。
コンコンとノックをされ、ドアが開く。
素敵な衣装を身につけたエド兄様が入ってきた。
「待った?あぁ、似合ってるね。うん、良いよ。可愛い。彼も喜ぶな」
ん?彼とは誰だ?
「それじゃ、行こうか」
そう誘われて、兄様の手を取る。
スマートにスムーズにエスコートされ、会場に入った。
何度か訪れたことのある広間。シャンデリアの明かりと優雅な演奏。壁際にある食事。
庭園が見えるこの会場で、楽しそうに会話もされていた。
「今日は堅苦しい挨拶抜きのパーティーだから、気楽にしてても大丈夫」
イケメンスマイルで声かけてきた。
「皆さん、楽しそうですね。兄様?」
エド兄様の側に、1人の男性がやってきた。
「エド、久しぶりですね。ラフィも。相変わらず愛らしい。」
そう言って笑顔を振りまいている男性。
相変わらずのイケメンぶりです。
兄様達に慣れていたはずですが、場所と衣装でさらにイケメンオーラ倍増です。
相変わらずの綺麗な銀髪の隣国の王太子。
初めて出会った時は天使かと思ったほどだ。
「ハインリッヒ様、お久しぶりです。」
頭を下げながらのカーテンシーをしようとして、止められた。
「ふふっ、そんな他人行儀な。ハイルと呼んでください。」
左手を取られ、手の甲にキスを落とされる。
思わず、頬が染まりそうだ。
そんな上目遣いで微笑まないで……クラクラしそう………
いや、将来は女性騎士たるもの、こんな所で怯んではいけない。
下腹に力を入れて、気合を入れる。
「エド、ラフィのエスコートを替わっても?」
「最初からそのつもりだったんだろう?じゃ、ラフィは楽しんできてね。私は少し席を外すよ」
「エド兄様?」
兄様が私を置いて叔父様達のもとに歩いていった。
相変わらずの優雅な姿に他の女性達がため息を吐きながら見ている様子だ。
で、私はどうしてこの人……いや、この方のそば?
「ラフィ、踊ろう」
そう言うと、腰を抱かれながら、会場中央まで連れて行かれた。
色とりどりの綺麗な華の様に踊っている人達の中央。
巧みなリードでくるくると私自身も華の一つとなる。
「ラフィはダンスも上手なのですね。他の男性陣がラフィを見つめているのは少し許せません。隠してしまいたい」
「何を言って……私ではなく、殿下を…」
「ハイル」
「うっ……」
そんなに顔を近づけないで……他の視線が痛い……
「ハイル様……」
「様は要らない。」
だから、そんなに甘い視線をよこさないで……
「ハイル」
「そう。ラフィ、このままもう一曲ね」
曲が終わり、違う曲えと演奏が変わる。
続けて、巧みなステップとリード、しかも優雅さで踊らされていく。
ついつい、負けるもんかと負けん気が出てしまうのは何故なんだろう?
曲が終わり、少し疲れた。
「ハイル、私、少し失礼しても?」
そう言って離れようとしたんだけど、そのままバルコニーに連れて行かれた。
何故?
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