13 / 97
遠征という名のお楽しみ
到着
しおりを挟む
やっと目的地につき、荷ほどきです。
砦に着いたと同時に、騎士の方々が、手際よく荷物を下ろしていきます。
私?子供は自分の荷物だけ持って行ってねと言われ、父について部屋に行きます。
父にあてがわれた部屋には寝室、リビング、書斎、別室2つあって、そこを私とエルが占領です。
部屋自体を別の部屋にしてもらって良かったんだけど………そこは叔父さんが許してくれなかったんだ。
女性騎士も参加してるとは言え、男性が多い中だからって、なら女性騎士専用の塔でもいいって言っても見たんだけど、狭いから………とか何とか……
しまいには、王族専用の部屋とか言い出した。視察で使う部屋らしいけど……
皇太子であり、従兄弟のエドリックことエド兄様の部屋を使いなさい……とか……
エド兄様はみんなと同じ部屋を使うと言い出したりもした……
結果、父の部屋になったのよね。
エド兄様も今回の遠征に参加なんだけど、急に外せない用事が出来たからと、3日遅れで到着するらしい。
隣国の王太子が参加希望してきたからとか。
隣国も参加の合同訓練になったようだ。
エド兄様が言うには、何時もは毎年春先にしてるんだけど、今年は2度目の参加を希望してきたらしい。
それ以上は詳しくは教えてもらえなかった。
何処かキナ臭い国でもあるのだろうか………
執事にでも聞いてみるか………彼は今お茶の準備をしに行っている。
父は他の隊の隊長クラスと打ち合わせにでかけている。
父の許可で、散策できる場所は教えてもらってるから、そこを歩きに行こうかなぁ……
明日の夜は父に頼み込んだ場所に連れて行ってもらえる。
楽しみだ………本格的訓練はエド兄様が来てからなんだって。
自主訓練や、日頃の訓練は従来通りらしいけどね。
執事のカイトがお茶の準備をしたワゴンを押して入ってきた。
「ラフィの好きなお茶とお菓子を持ってきたぞ。」
「やった。エルもカイトも食べるでしょ。」
「本当はダメなんだが……」
「1人で食べてもつまらないもの。それに今更でしょ。他の人も見てないし……」
そう言って、エルとカイトを手招きして呼んだ。
カイトは専属執事なんだけど、普段は敬語なしの「ラフィ」呼びをお願いしてるんだ。
父母や兄達もその事は知っているし、叔父さんも従兄弟も知っている。
身内公認なんだ。
出ないと、不敬罪とか言われたら困るもの。
まぁ、公の場では「お嬢様」「ラフレシア様」呼びだけど
「ねぇ、この後散歩に行きたいんだけど……」
「兄君に会うんじゃなかったのか?」
「もう少ししたら来ると思うんだけど……そうしたら、案内してもらえるのよね……散策したかったけど……それは次にしようか……」
忘れてた……勝手にいなくなったら心配させるよね……この前みたいに……
神殿でやって、怒られた……エルと出会った時だ……
「ラフィは好奇心旺盛ですからね。」
クスクス笑うエル。呆れるカイト。
「「一人で行かないでくださいね。」」
2人から言われて、仕方なくうなずくのだった。
砦に着いたと同時に、騎士の方々が、手際よく荷物を下ろしていきます。
私?子供は自分の荷物だけ持って行ってねと言われ、父について部屋に行きます。
父にあてがわれた部屋には寝室、リビング、書斎、別室2つあって、そこを私とエルが占領です。
部屋自体を別の部屋にしてもらって良かったんだけど………そこは叔父さんが許してくれなかったんだ。
女性騎士も参加してるとは言え、男性が多い中だからって、なら女性騎士専用の塔でもいいって言っても見たんだけど、狭いから………とか何とか……
しまいには、王族専用の部屋とか言い出した。視察で使う部屋らしいけど……
皇太子であり、従兄弟のエドリックことエド兄様の部屋を使いなさい……とか……
エド兄様はみんなと同じ部屋を使うと言い出したりもした……
結果、父の部屋になったのよね。
エド兄様も今回の遠征に参加なんだけど、急に外せない用事が出来たからと、3日遅れで到着するらしい。
隣国の王太子が参加希望してきたからとか。
隣国も参加の合同訓練になったようだ。
エド兄様が言うには、何時もは毎年春先にしてるんだけど、今年は2度目の参加を希望してきたらしい。
それ以上は詳しくは教えてもらえなかった。
何処かキナ臭い国でもあるのだろうか………
執事にでも聞いてみるか………彼は今お茶の準備をしに行っている。
父は他の隊の隊長クラスと打ち合わせにでかけている。
父の許可で、散策できる場所は教えてもらってるから、そこを歩きに行こうかなぁ……
明日の夜は父に頼み込んだ場所に連れて行ってもらえる。
楽しみだ………本格的訓練はエド兄様が来てからなんだって。
自主訓練や、日頃の訓練は従来通りらしいけどね。
執事のカイトがお茶の準備をしたワゴンを押して入ってきた。
「ラフィの好きなお茶とお菓子を持ってきたぞ。」
「やった。エルもカイトも食べるでしょ。」
「本当はダメなんだが……」
「1人で食べてもつまらないもの。それに今更でしょ。他の人も見てないし……」
そう言って、エルとカイトを手招きして呼んだ。
カイトは専属執事なんだけど、普段は敬語なしの「ラフィ」呼びをお願いしてるんだ。
父母や兄達もその事は知っているし、叔父さんも従兄弟も知っている。
身内公認なんだ。
出ないと、不敬罪とか言われたら困るもの。
まぁ、公の場では「お嬢様」「ラフレシア様」呼びだけど
「ねぇ、この後散歩に行きたいんだけど……」
「兄君に会うんじゃなかったのか?」
「もう少ししたら来ると思うんだけど……そうしたら、案内してもらえるのよね……散策したかったけど……それは次にしようか……」
忘れてた……勝手にいなくなったら心配させるよね……この前みたいに……
神殿でやって、怒られた……エルと出会った時だ……
「ラフィは好奇心旺盛ですからね。」
クスクス笑うエル。呆れるカイト。
「「一人で行かないでくださいね。」」
2人から言われて、仕方なくうなずくのだった。
0
お気に入りに追加
258
あなたにおすすめの小説
子ども扱いしないでください! 幼女化しちゃった完璧淑女は、騎士団長に甘やかされる
佐崎咲
恋愛
旧題:完璧すぎる君は一人でも生きていけると婚約破棄されたけど、騎士団長が即日プロポーズに来た上に甘やかしてきます
「君は完璧だ。一人でも生きていける。でも、彼女には私が必要なんだ」
なんだか聞いたことのある台詞だけれど、まさか現実で、しかも貴族社会に生きる人間からそれを聞くことになるとは思ってもいなかった。
彼の言う通り、私ロゼ=リンゼンハイムは『完璧な淑女』などと称されているけれど、それは努力のたまものであって、本質ではない。
私は幼い時に我儘な姉に追い出され、開き直って自然溢れる領地でそれはもうのびのびと、野を駆け山を駆け回っていたのだから。
それが、今度は跡継ぎ教育に嫌気がさした姉が自称病弱設定を作り出し、代わりに私がこの家を継ぐことになったから、王都に移って血反吐を吐くような努力を重ねたのだ。
そして今度は腐れ縁ともいうべき幼馴染みの友人に婚約者を横取りされたわけだけれど、それはまあ別にどうぞ差し上げますよというところなのだが。
ただ。
婚約破棄を告げられたばかりの私をその日訪ねた人が、もう一人いた。
切れ長の紺色の瞳に、長い金髪を一つに束ね、男女問わず目をひく美しい彼は、『微笑みの貴公子』と呼ばれる第二騎士団長のユアン=クラディス様。
彼はいつもとは違う、改まった口調で言った。
「どうか、私と結婚してください」
「お返事は急ぎません。先程リンゼンハイム伯爵には手紙を出させていただきました。許可が得られましたらまた改めさせていただきますが、まずはロゼ嬢に私の気持ちを知っておいていただきたかったのです」
私の戸惑いたるや、婚約破棄を告げられた時の比ではなかった。
彼のことはよく知っている。
彼もまた、私のことをよく知っている。
でも彼は『それ』が私だとは知らない。
まったくの別人に見えているはずなのだから。
なのに、何故私にプロポーズを?
しかもやたらと甘やかそうとしてくるんですけど。
どういうこと?
============
番外編は思いついたら追加していく予定です。
<レジーナ公式サイト番外編>
「番外編 相変わらずな日常」
レジーナ公式サイトにてアンケートに答えていただくと、書き下ろしweb番外編をお読みいただけます。
いつも攻め込まれてばかりのロゼが居眠り中のユアンを見つけ、この機会に……という話です。
※転載・複写はお断りいたします。
高校球児、公爵令嬢になる。
つづれ しういち
恋愛
目が覚めたら、おデブでブサイクな公爵令嬢だった──。
いや、嘘だろ? 俺は甲子園を目指しているふつうの高校球児だったのに!
でもこの醜い令嬢の身分と財産を目当てに言い寄ってくる男爵の男やら、変ないじりをしてくる妹が気にいらないので、俺はこのさい、好き勝手にさせていただきます!
ってか俺の甲子園かえせー!
と思っていたら、運動して痩せてきた俺にイケメンが寄ってくるんですけど?
いや待って。俺、そっちの趣味だけはねえから! 助けてえ!
※R15は保険です。
※基本、ハッピーエンドを目指します。
※ボーイズラブっぽい表現が各所にあります。
※基本、なんでも許せる方向け。
※基本的にアホなコメディだと思ってください。でも愛はある、きっとある!
※小説家になろう、カクヨムにても同時更新。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
【完結】元お飾り聖女はなぜか腹黒宰相様に溺愛されています!?
雨宮羽那
恋愛
元社畜聖女×笑顔の腹黒宰相のラブストーリー。
◇◇◇◇
名も無きお飾り聖女だった私は、過労で倒れたその日、思い出した。
自分が前世、疲れきった新卒社会人・花菱桔梗(はなびし ききょう)という日本人女性だったことに。
運良く婚約者の王子から婚約破棄を告げられたので、前世の教訓を活かし私は逃げることに決めました!
なのに、宰相閣下から求婚されて!? 何故か甘やかされているんですけど、何か裏があったりしますか!?
◇◇◇◇
お気に入り登録、エールありがとうございます♡
※ざまぁはゆっくりじわじわと進行します。
※「小説家になろう」「エブリスタ」様にも掲載しております(アルファポリス先行)。
※この作品はフィクションです。特定の政治思想を肯定または否定するものではありません(_ _*))
傲慢令嬢は、猫かぶりをやめてみた。お好きなように呼んでくださいませ。愛しいひとが私のことをわかってくださるなら、それで十分ですもの。
石河 翠
恋愛
高飛車で傲慢な令嬢として有名だった侯爵令嬢のダイアナは、婚約者から婚約を破棄される直前、階段から落ちて頭を打ち、記憶喪失になった上、体が不自由になってしまう。
そのまま修道院に身を寄せることになったダイアナだが、彼女はその暮らしを嬉々として受け入れる。妾の子であり、貴族暮らしに馴染めなかったダイアナには、修道院での暮らしこそ理想だったのだ。
新しい婚約者とうまくいかない元婚約者がダイアナに接触してくるが、彼女は突き放す。身勝手な言い分の元婚約者に対し、彼女は怒りを露にし……。
初恋のひとのために貴族教育を頑張っていたヒロインと、健気なヒロインを見守ってきたヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、別サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる