転生した女性騎士は隣国の王太子に愛される！？

異世界に転生したら

異世界に転生してました

仕事が終わり、職場の駐車場に向かう。
今日も朝からバタバタと忙しかった。
何か特別な事をした訳ではなかったんだけどね……

カバン片手に道路の端を歩く。
今晩何作ろうかなぁ………
そんな事を考えていた。
急に目の前が明るくなった。
眩しい…………
車のライトの光が目に入り、片目を瞑りながらそのまま歩こうと………

ドーーーン

あれ、私……何で……
車に跳ね上げられ、地面に落ちる。
頭がぼーっとして、周りの人だかりの声が小さい。
生暖かいものが身体に染み込むように纏わり付き、身体自身は寒気がした……

私………死ぬんだ…………

そう思ったら、過去のことが走馬灯のように見えてきた。
そして、意識は消えた………

児玉　春香　　28歳。
帰宅途中、トラックに跳ねられて死亡。








ガタン
大きな音がして、オデコをぶつけた。

「あーーーーーーん」

慌てた侍女が抱き上げる。

「ラフレシア様、大丈夫ですか？椅子に座ったまま寝てしまってたのですね。大丈夫ですよ。」

そう言って、絨毯の上にクッションを沢山並べている所まで連れて行き、座らしてくれた。

バタバタと廊下を走ってくる音が聴こえたと思ったら、ドアがバーンと開けられた。
飛び込んできたのは3歳くらいの男の子。

「ラフィの泣き声が聞こえたんだけど……」

そう言って私の側に駆け寄って、しゃがみ込む。

「ジークフリード様？ふふっ、大丈夫ですよ。椅子が転けて大きな音がしましたが、ラフレシア様は少しオデコをぶつけられただけで、大怪我はしていません。少し驚かれて泣かれただけです。」
「そうなの？ラフィ？」

綺麗な男の子に頭を撫でられた。
金髪碧眼の男の子。

ん？私の手……これ、赤ちゃんの手だ……
え？？もしかしてのもしかして………
私………転生した？しかも、近くの壁に掛けられている鏡には……
男の子とよく似た金髪碧眼の女の子が映ってる………って、これ私？？？？？？

1歳ぐらいの女の子が鏡に映っている。
思わず鏡のそばに行き、眺めていた。
「ラフレシア様、こちらにきてくださいね。ジークフリード様はジュースでもいかがですか？」
そう言って、鏡から離された。

ジークフリードと呼ばれた子供はジュースを受け取ると、コクコクト飲み干して、そのまま私の相手をしてくれた。
どうも兄らしい。絵本を読み聞かせてもらったり、おもちゃで遊んだりして、そのまま2人で寝てしまった。
侍女が毛布を持ってきて2人にかけてくれる。
そのままそっと見守ってくれた。