番だと言われて囲われました。

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時は過ぎ

添い寝後

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昔のように抱きしめて眠った。
幼い頃と変わらない寝顔で和んでしまう。
ついつい、目が覚めるまでそばにいて、時には背中を摩ってやった。

睫毛が震えている。そろそろ起きるかな?
ゆっくりと瞼が開く
亜希子は、私に引っ付いて眠ったせいか、凄くスッキリした表情だ。

「おはよう。亜希子大丈夫?」
「おはよう兄様。」
「亜希子、兄様じゃないよね。」

今から癖をつけとかないとね……

「亜紀、おはよう。でも、心の中では兄様でも良いよね。」
「う~ん、それはやめた方がいいかなぁ……うっかり出てしまうから……寂しいけどね。亜紀にして。それとも、お爺様にする?」
「お爺様だと………なんだか遠い存在みたいで……寂しい……」
「そうだね、でも、名前に様をつけられたら他人行儀みたいで私が嫌だから……亜紀にしようね。」

渋面になってしまった。
わかるんだけどね~~

つい、クスクス笑ってしまった。
諦めたのか、亜希子もクスクス笑いだす。

「やっと笑ったね。」

つい、頬を突いてしまった。
昔と変わらないなぁ………可愛い。
いつまでもこうしていたかったけど、もう起きないとね……

「さてと、もう起きないとね。亜希子も着替えないと行けないから、私は行くよ。大丈夫だね。」
「うん!」
「着替えたら、朝食にしよう。待ってるよ」

そう言って部屋を出た。

私が部屋を出ると同時に、メイド達が亜希子の着替えなどの手伝うために部屋に入った。


さてと、カイルが待っている気がする。
急がないと………暴走されても困るしね。

ため息をついて廊下を歩いた。


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