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事件?
悪夢
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女神像の前に祭壇が設けられている。
そして、祭壇には、何故か白いシーツがかけられていた。
これは……
「さぁ、殿下。こちらへ」
そう言われ、祭壇のシーツの上にウィルが降ろされた。
硬い石造の祭壇かと思いきや、ベットのように柔らかい。
そう、石の囲いの中に、マットレスを敷いて、シーツをかけている…そんな感じだ。
そして、ウィルに重なるように自分が側にいる感じがした。
ウィルの足首に付けられている鎖は、固定されており、その場から逃げれないようにされてしまった。
「さぁ、殿下。これを」
そう言って、ワイングラスのようなものに注ぎ込まれた液体を飲むように促されている。
『ウィル、飲むな!!』
そう声かけるも、聴こえていない。
聴こえてはいないが、ウィルは拒否していて、少しだけ安心してしまう。
それではいけなが……
ウィルを抱きしめ、庇いたいのに、上手くいかない…
そう思っていたら、数人の者に羽交い締めされるように抑え込まれ、無理やり飲まされた。
少しむせて、口角から流れ出るも、関係ないように注ぎ込まれた。
『ウィルに何をする!やめろ!!』
思わず男言葉になるが、そんなこと気にしておれない。
『ウィル…ウィル…』
ウィルの様子がおかしい…もしや…
ぷるぷる震え、頬が火照り、瞳が潤む。
肌が少し汗でしっとりしてきたようだ…
「殿下。これは男性でも子を授かることのできる特殊な物です。お体にお塗りさせていただいた香油も…どうか我らのために、神の子を孕んでいただきたい。」
そうウィルの耳元で呟かれた…
嫌だ嫌だ嫌だ……
ウィルになんて事を!!
パイプオルガンの音や、聖歌がホール内を響き渡り、厳粛な式がはじまる。
ウィルの呼吸が少しずつ荒くなってきている。
そんな興奮状態になっている。
教皇の声が…説法が聞き取れなかった……
ウィルを助けたいのに、どうする事も出来ない…
ステンドグラスが、月明かりに反応して、美しい輝きを持つ。
「では、殿下…」
そう言うと、ウィルの着ているものを剥ぎ取り、裸体が月明かりに照らされた。
「なんと美しい……神々しい…」
息を呑むような吐息を吐きながら、そう感嘆されている。
そうこうしていると、仮面をつけた男性がウィルの肌に触れ始めた。
唇を奪い、首筋に唇と舌が這わされる。
愛おしそうに、壊物を扱うように……
いく人かが見ている中で、ウィルになんて事を!!
できる限りの抵抗をしようとするウィル。
しかし、うまく行かず、頬に涙が伝うだけ…
『誰か!誰か!』
ウィルにまとわりつく男達を剥がそうとするも、すり抜けるだけ…
「我が君!!起きて下さい!夢です。夢ですから!!」
温かい者に抱きしめられた感じがした。
ゆっくりと瞼を開ける。
頬には涙のあと。そして、あやすように抱きしめてくれていたのは、シロさんだった。
「し………シロ…さん」
「我が君。大丈夫ですか?」
「う…ん、ありがとう…また、夢のシンクロか?…」
お礼を言いながら、ぽそっと呟く。
そうこうしていたら、外が騒がしい…
大きな音を立てて、室内にあの男は入ってきた。
そして、祭壇には、何故か白いシーツがかけられていた。
これは……
「さぁ、殿下。こちらへ」
そう言われ、祭壇のシーツの上にウィルが降ろされた。
硬い石造の祭壇かと思いきや、ベットのように柔らかい。
そう、石の囲いの中に、マットレスを敷いて、シーツをかけている…そんな感じだ。
そして、ウィルに重なるように自分が側にいる感じがした。
ウィルの足首に付けられている鎖は、固定されており、その場から逃げれないようにされてしまった。
「さぁ、殿下。これを」
そう言って、ワイングラスのようなものに注ぎ込まれた液体を飲むように促されている。
『ウィル、飲むな!!』
そう声かけるも、聴こえていない。
聴こえてはいないが、ウィルは拒否していて、少しだけ安心してしまう。
それではいけなが……
ウィルを抱きしめ、庇いたいのに、上手くいかない…
そう思っていたら、数人の者に羽交い締めされるように抑え込まれ、無理やり飲まされた。
少しむせて、口角から流れ出るも、関係ないように注ぎ込まれた。
『ウィルに何をする!やめろ!!』
思わず男言葉になるが、そんなこと気にしておれない。
『ウィル…ウィル…』
ウィルの様子がおかしい…もしや…
ぷるぷる震え、頬が火照り、瞳が潤む。
肌が少し汗でしっとりしてきたようだ…
「殿下。これは男性でも子を授かることのできる特殊な物です。お体にお塗りさせていただいた香油も…どうか我らのために、神の子を孕んでいただきたい。」
そうウィルの耳元で呟かれた…
嫌だ嫌だ嫌だ……
ウィルになんて事を!!
パイプオルガンの音や、聖歌がホール内を響き渡り、厳粛な式がはじまる。
ウィルの呼吸が少しずつ荒くなってきている。
そんな興奮状態になっている。
教皇の声が…説法が聞き取れなかった……
ウィルを助けたいのに、どうする事も出来ない…
ステンドグラスが、月明かりに反応して、美しい輝きを持つ。
「では、殿下…」
そう言うと、ウィルの着ているものを剥ぎ取り、裸体が月明かりに照らされた。
「なんと美しい……神々しい…」
息を呑むような吐息を吐きながら、そう感嘆されている。
そうこうしていると、仮面をつけた男性がウィルの肌に触れ始めた。
唇を奪い、首筋に唇と舌が這わされる。
愛おしそうに、壊物を扱うように……
いく人かが見ている中で、ウィルになんて事を!!
できる限りの抵抗をしようとするウィル。
しかし、うまく行かず、頬に涙が伝うだけ…
『誰か!誰か!』
ウィルにまとわりつく男達を剥がそうとするも、すり抜けるだけ…
「我が君!!起きて下さい!夢です。夢ですから!!」
温かい者に抱きしめられた感じがした。
ゆっくりと瞼を開ける。
頬には涙のあと。そして、あやすように抱きしめてくれていたのは、シロさんだった。
「し………シロ…さん」
「我が君。大丈夫ですか?」
「う…ん、ありがとう…また、夢のシンクロか?…」
お礼を言いながら、ぽそっと呟く。
そうこうしていたら、外が騒がしい…
大きな音を立てて、室内にあの男は入ってきた。
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