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色々と

出かけるか…

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ウィルと色んな話をした。
まぁ、収まるところに収まった気がする。
クロさん、ウィル命だもんね。
彼なら……任せられる??

ウィルが幸せなら……そう思うんだけど、何か一つ引っかかる。

クロさんことノアール。本名クロヴィスだったか…
今ではウィルの執事兼護衛も兼ねていて、ウィルに懐いてるが、元は孤高の密偵だ。
今は無き国の最強騎士と称されていた彼。
どうも、騎士であり、王族の1人でもあったようだが、その辺りはよくわからない。
隣国に弟がいて、ウィルも世話になったと言っていた。

「漆黒の牙」、「闇の牙」と称されていた彼。
それがウィルと番の契約をしたとか……

ウィルが幸せなら……と思うんだけど…

「ねぇ、シロさん。」
「どうされましたか?」
「番いの契約した後って、他者とかでも解除できるのかなぁ…」
「それはどう言う意味ですか?もしかしてアイツに何かさせたのですか?」
「??????」
「やっぱり封印しときましょうか。神とか王だとか関係ありませんね。リリィに害する者は…」

シロさんの表情が怖い……
と言うか、アイツに手を出したらアウトでしょ。ダメダメ、国際問題になるから……

「シロさん、違うからね。ほら、ウィルの左手に…」
「あぁ…クロさんとですね」
「そうそう、ほら、ウィルって色んなトラブルに巻き込まれるでしょう?番契約してても、他者が勝手に解除したりして新たなトラブルとかが起きないかなぁ……なんて思ったんだけど、無いよね…」
「トラブルに関しては、リリィも人の事は言えませんが……解除する方法は無くもないですよ。ただし、相当な術者が必要です。」
「そうなの?」
「出来るものはごくわずかです」
「ちなみに、シロさんは?」
「どうでしょうね」

そう笑いながら濁された。
できるんだ……でも、クロさんと揉めるの嫌だからしないだろうなぁ…
そんな気がする。

そんな事を考えながらお茶を飲む。
シロさんの入れてくれたお茶、美味しいなぁ~~
ウィルは執務に追われてるみたいだし……

コンコンとドアのノックの音。
シロさんが……揉めてる…

「どうしたの?」
「やぁ。愛しい人。僕とデートしよう」

一人称を『私』『僕』と気分で変えてくるあの男。
あの時から付き纏う……嫌じゃないけどさ……

「リリィ、聞く必要無いですよ」

外に行きたい気分だし、王族の相手をするのも務めだよね。
護衛もいるけど……

仕方なく、着替えてくるからと返事して、街に出ることのした。
久しぶりに行きたかったしね。
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