番いになんてなりたくない！(byリリィ)

色々と

どうにかして…

無理やりシロさんに納得してもらう。
ごめんね、シロさん。
危険なのはわかるんだけど、わかるんだけど…

奴に会う。
会うための方法は…

テーブルの上に置いている短剣を手に取る。
以前、私と契約した魔剣。

幼少期、魔法道具置き場で見つけた短剣。
何故かジンが付いていた。
炎を司る赤の魔神。何故か懐かれて、「アイオロス」めんどくさいから、「アイ」って名前つけて呼んでいる。
シロさんには無闇に使うなと言われたけど…

「炎を司る赤の魔神。我が僕。アイ。姿を現し、我が望みを叶えよ！！！」

そう声かけ、鞘から抜く。
いきなり赤い炎に包まれたかと思うと、それは姿を現した。

「我が君。如何しましたか？」

何がおこっているのか知っているはずなのに、素知らぬ顔して声かけてくるのは歯痒いが、そうも言ってはおれない。

「アイ。なぜ呼ばれたか、大体は知ってるのでしょ？」
「概ねは」

そう言って、クスクス笑っている。
こっちは至って真剣で、時間がないというのに…

「時間がないの。一刻も無駄には出来ない。お願い、私を連れて行って。お前の炎は全ての世界に炎を通して渡れるはず。」