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色々と

ウィルが

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ウィルに会えると思うと、朝早くから目が覚めた。
簡単な服に着替えて、朝食を取る。
と……何やら騒がしい。
どうしたのか??

シロさんが、護衛の騎士に呼ばれ、青い顔をして戻ってきた。

「どうしたの?顔色悪いよ?」
「リリィ、ウィル殿下が…」
「ウィルが?何かあったの?」

椅子を倒す勢いで立ち上がる。
シロさんの服を掴んで問いただす。
今日会える予定だ。
何があった?怪我?病気で会えないとか??????

「ウィル、怪我したの?病気?」
「怪我とか病気ではないようです。何者かに拐われたようです。」
「だって、クロさんいたんでしょ?どうして?」
「クロさんもかなりの怪我をした様子で……」
「何で?あのクロさんだよ?あり得ないでしょ??」

あの最強のキャラだったんだよ。ゲーム上では……
実際もかなりの腕だと思うけど……
何が起こった?
そんなイベント…………………



ひとつだけある……
でも、まさか……
だって、あれは……

ウィルに対して、あんな事したあいつが……
でも、でも、でも……………………

それしか考えられないが、でも、あのイベントは…
ゲームでは実際無かった。
こんなイベント案も……みたいな、おたく情報誌に制作スタッフからのボツネタイベントとして書かれていただけだ。

この世界自身、私やウィルの活躍でと言えば大袈裟だが、ストーリーが変わってきた。
でも、まさか……
あくまでも、ウィルをこの世界は落としたいのか??

冗談じゃない!!そんなの許せない!!

せっかく、国もいい方向に安定しだしてるのに……
ウィルだって、幸せになる権利があるはず!!
勿論、私も幸せにさせてもらうけど……


さてどうする……あのイベントなら、満月の日が儀式の日。
それを阻止するなら……
あいつに会う必要性がある……
あいつは何処にいた?
思い出せ……

シロさんが不穏に見つめているのも気にせず、室内をウロウロしながら考える。

「リリィ、何か考えがあるのですね?でも、危険な事は……」

シロさんが何が言っているが、耳に入ってこない。
それだけ集中して考えていた。

いきなり、シロさんに抱きしめられて、拘束される。

「リリィ、それはダメです。危険です!!」
「シロさん?」
「すみません。勝手に心を読まさせていただきました。」

読んだの??

「はい。でも、その方法は危険です。別の方法を…」
「はぁ………どこまでチートなんだろう……シロって……でも、決めた。ウィルを助けるために、どうしても必要なんだ。シロ、お願いだ!!」
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