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調査です

ウィルが気がついた。

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ウィルが目覚めたとの連絡が入り、急いで部屋に訪れた。
ベットの上だが、沢山のクッションを背もたれにして寛いでいる。
顔色は良い様だ。良かった。

助けられた時の状態や、意識がなく、横たわっていた時はヒヤヒヤした。

たいした火傷は無かったけど、小さな擦り傷などは数カ所見られていた。
あと、医師とシロさんが治療していた時、赤い痕がいくつもあったらしい。
シロさんが出来るだけこそっと消してくれたみたいなんだけど、医師もいたから全部は消しきれず、少し赤い?虫刺され?程度になっていた。
よって、『虫刺されだろう』って事にして、皆に周知した。

クロさんが世話をする様になっても、包帯で隠れてたり、傷痕の発赤ぐらいにしか見えてなかったから、少し気にしていたが、ウィルの意識が戻る事等をを重点に世話していたから……どうだろう……

でもでも……良かった………
思わずウィルに抱きついて大泣きした。


「リリィ、心配させてごめんよ。大丈夫だから」

そう言って、ウィルが頭を撫でてくれ、涙を近くにあったハンカチで拭いて、背中をポンポンしてくれた。
あぁ、本当に良かった……
ホッとした。
しばらくして、執事を伴って父様と母様がやって来た。

母様は父にしがみついて、大泣きしている。
その後少し遅れて兄達もやって来た。
すごく兄達もホッとした様だ。

「ご心配かけて、すみません。もう、大丈夫ですから……」

そっとウィルの身体を離すと、父様と母様がすかさず抱きしめた。

その後、兄達にも抱きしめられ、軽く頭を叩かれている。
うん、家族仲良しだものね。秘密もあるけど……

「心配したんだぞ!」

兄達もそう言って喜んだ。

ウィルが微笑んでいる。そして、何か決意したような……そんな表情だ。
『幸せだ。感謝しかない。だから、絶対に皆んなが幸せになる様に、これからも頑張ろう!!』
たぶん、そう思ってるんだろう。
でもね、一人で頑張らないで、私も一緒に頑張るから……

ウィルは優しくて、真面目で、自分を犠牲にして行動するふしがあるから……
少し、いや、大いに不安だ。

事件の事は、調べがついている事に関しては父様に教えてもらった。
当事者だから……
たぶん、懐中時計を使ったんだろう……

ある証言では、閉じ込められていたはずの場所から、いきなりいなくなった……
そして、気がついたら、何か探しているような行動だったらしい。

クロさんが子供達を逃す際、ウィルからの指示があったみたいだし……
ウィルを護る様に男性がいたらしいけど、クロさんにウィルを預けたら消えて、何故かウィルの腰に剣が携帯されてたとか……

不思議がいっぱいだ……

シロさんも、詳しくは教えてくれないし……たぶん、魔力で捜したりしてくれていたから、事情を少しは知っているんだろうけど…

ウィルが気がついて、落ち着いたら話してくれると約束したから我慢した。

もう、心の中がもやもやしてスッキリしない!

ん?ウィルが心配そうな顔をしてこっちを見てる。
考えてる事が顔に出た?

とにかく、笑ってごまかすか……

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