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転生ですか?
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ん?
外がガヤガヤと騒がしい………と思ったら、1人の男性がアリシア姉様の元にふらつきながら歩いている。
何か変だ………
懐から、キラッと光るものが見えた……
ウィルも気がついている
私はちょうどおかわりをもらおうと、食べ物を選んでいた。
兄達は……………公爵、侯爵、子爵の人に囲まれて話していな…
バカ!
ウィルが一瞬躊躇って見せたが、何かを決意して駆け出した。
チッ!!あのバカ!
心の中で舌打ちし、悪態をつく
ウィルが小さな身体を上手く使って人々の間を抜けてかけて行く。
それを追いかけるしかない……
「姉様!」
「ウィル?」
驚く姉に、ウィルが抱きつき、勢いで身体を回転させた。
「えっ?何?」
ぐっ…………く……
姉にしがみつきながらも、身体が床に落ちて行く……
「「「ウィル!」」」
兄達が異常に気がついたのか、走ってきた。
馬鹿野郎!!
思いっきり犯人である男をドレスの裾を持ち上げて蹴り倒す。
止めで………と思ったが、ウィルを……
俺はウィル抱きとめた。
「今、犯人を蹴り倒してきたね。後で怒られるよ………」
か細くそう呟かれた。本人は心の中で言ってるつもりかもしれないけどね……
人のこと気遣うより、自分を大事にしろよ!そう言ってやりたい!
兄が騎士に指示してそっと犯人を捕らえる。
何か喚いているが、声の自由を奪い、喋れないようにしている。
「少し飲みすぎたみたいですね」
そう言って連れて行った。
アリシア姉様は、母の側に連れていかれたみたいだ。
代わりに、父様が壇上から降りてきた。
ものすごく不安そうにしながら、私からウィル身体を受け止めると、抱き上げた。
「皆のもの、祝いの席で騒がせた。息子は眠くなったようだ。下がらせるので、そのまま楽しんでもらいたい。」
そう言うと、少し席を外すと告げて、会場を出た。
勿論、私もついていく。
出てしばらくはゆっくりと歩いていると思ったら、途中から走り、私達の部屋に連れて行く。
父、速!!
まぁ、コンパスの差もあるけど、でも、追いつけん……
部屋には侍医が待機しており、ウィルは服を脱がされ、手当てされた。
私はソファーに座って待っていた。
「あまり長時間席をはずすと、不安が拡がります。父様、兄様、宴に戻って……ぐっ」
ウィル、無理すんな。父様を気遣う気持ちもわかるけど……
「父様、兄様。ウィルには私がついてます。何かあれば筆頭に伝えるから……」
父の服の裾を引っ張って、注意をこちらに向ける
溜息をつく父様
「わかった。何かあれば直ぐに伝えるんだよ。」
「はい」
そう言うと、父様は兄達を伴って会場に戻った。
「ウィル?」
「大丈夫。リリィが小皿をくれてたから、助かった………でも、衝撃はあったから、痛い……」
ゲーム上、今日のイベントはお互い知っていた。
姉の友人である侯爵令嬢がトラブルに巻き込まれ、姉が解決を手伝ったんだ。
それに対しての言いがかり及び妬み恨みで、姉が暴漢に襲われる所を、ウィルが庇って死ぬと言うもの……
姉はその後、後悔に苛まれ、神殿にこもることになる……
姉には好きな男性がいて、近々婚約するはずだった………こんな感じ。
でも、知っていたから、バイキング方式の食事を2人で取りに行った時、食事を取るフリをして、ウィルの懐に小皿を数枚入れておいた。
どのタイミングかは、わからなかったんだけどね……
まさか、あのタイミングだったとは……失敗した。
まぁ、結果は刺されたけど、小皿が受け止めてくれたみたいだ。
但し、勢いが良かったから(大人と子供の違いかなぁ……)小皿が肌に少し食い込み、あざが出来たようだ。
「皇子。無理しないでくださいよ。この程度ですんで良かったですね」
そう言いながら、侍医が湿布と包帯で処置してくれていた。
本当に、これで済んでよかったよ。
今回は怒れないな………
外がガヤガヤと騒がしい………と思ったら、1人の男性がアリシア姉様の元にふらつきながら歩いている。
何か変だ………
懐から、キラッと光るものが見えた……
ウィルも気がついている
私はちょうどおかわりをもらおうと、食べ物を選んでいた。
兄達は……………公爵、侯爵、子爵の人に囲まれて話していな…
バカ!
ウィルが一瞬躊躇って見せたが、何かを決意して駆け出した。
チッ!!あのバカ!
心の中で舌打ちし、悪態をつく
ウィルが小さな身体を上手く使って人々の間を抜けてかけて行く。
それを追いかけるしかない……
「姉様!」
「ウィル?」
驚く姉に、ウィルが抱きつき、勢いで身体を回転させた。
「えっ?何?」
ぐっ…………く……
姉にしがみつきながらも、身体が床に落ちて行く……
「「「ウィル!」」」
兄達が異常に気がついたのか、走ってきた。
馬鹿野郎!!
思いっきり犯人である男をドレスの裾を持ち上げて蹴り倒す。
止めで………と思ったが、ウィルを……
俺はウィル抱きとめた。
「今、犯人を蹴り倒してきたね。後で怒られるよ………」
か細くそう呟かれた。本人は心の中で言ってるつもりかもしれないけどね……
人のこと気遣うより、自分を大事にしろよ!そう言ってやりたい!
兄が騎士に指示してそっと犯人を捕らえる。
何か喚いているが、声の自由を奪い、喋れないようにしている。
「少し飲みすぎたみたいですね」
そう言って連れて行った。
アリシア姉様は、母の側に連れていかれたみたいだ。
代わりに、父様が壇上から降りてきた。
ものすごく不安そうにしながら、私からウィル身体を受け止めると、抱き上げた。
「皆のもの、祝いの席で騒がせた。息子は眠くなったようだ。下がらせるので、そのまま楽しんでもらいたい。」
そう言うと、少し席を外すと告げて、会場を出た。
勿論、私もついていく。
出てしばらくはゆっくりと歩いていると思ったら、途中から走り、私達の部屋に連れて行く。
父、速!!
まぁ、コンパスの差もあるけど、でも、追いつけん……
部屋には侍医が待機しており、ウィルは服を脱がされ、手当てされた。
私はソファーに座って待っていた。
「あまり長時間席をはずすと、不安が拡がります。父様、兄様、宴に戻って……ぐっ」
ウィル、無理すんな。父様を気遣う気持ちもわかるけど……
「父様、兄様。ウィルには私がついてます。何かあれば筆頭に伝えるから……」
父の服の裾を引っ張って、注意をこちらに向ける
溜息をつく父様
「わかった。何かあれば直ぐに伝えるんだよ。」
「はい」
そう言うと、父様は兄達を伴って会場に戻った。
「ウィル?」
「大丈夫。リリィが小皿をくれてたから、助かった………でも、衝撃はあったから、痛い……」
ゲーム上、今日のイベントはお互い知っていた。
姉の友人である侯爵令嬢がトラブルに巻き込まれ、姉が解決を手伝ったんだ。
それに対しての言いがかり及び妬み恨みで、姉が暴漢に襲われる所を、ウィルが庇って死ぬと言うもの……
姉はその後、後悔に苛まれ、神殿にこもることになる……
姉には好きな男性がいて、近々婚約するはずだった………こんな感じ。
でも、知っていたから、バイキング方式の食事を2人で取りに行った時、食事を取るフリをして、ウィルの懐に小皿を数枚入れておいた。
どのタイミングかは、わからなかったんだけどね……
まさか、あのタイミングだったとは……失敗した。
まぁ、結果は刺されたけど、小皿が受け止めてくれたみたいだ。
但し、勢いが良かったから(大人と子供の違いかなぁ……)小皿が肌に少し食い込み、あざが出来たようだ。
「皇子。無理しないでくださいよ。この程度ですんで良かったですね」
そう言いながら、侍医が湿布と包帯で処置してくれていた。
本当に、これで済んでよかったよ。
今回は怒れないな………
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