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転生ですか?

気がつけば女の子でした?

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俺は中学、高校とバスケを楽しみ、何となく将来を考えて大学に入学した。
勿論、バスケ部に入部し、楽しんでいた。

スポーツ中、怪我をして、たまたま行った病院から総合病院に紹介された。
時々、身体が怠く、眩暈がする事もあったから、疲れかと思っていたんだけどね。

頭部CTとMRIで腫瘍が見つかった。
若いから、進行が早いと言われ、絶望した。
でも、体力が落ちるのはどうかと、病室で運動をできる範囲で行っていた。
幼少期に空手も習ったこともあり、少し練習もしたりした。
無駄なのはわかってたんだけどね……

最後は家族が見守る中、息を引き取った。
有難いことに、両親も仕事を休んできてくれていた。もっとやりたい事があった。
恋愛もそう、仕事もしてみたかった。
知らない国とかにも………残念だなぁ………





ん?周りが騒がしい……なんだなんだ?
目の前に知らない顔がドアップで見える。

しかも、2人?
物凄い笑顔だ。

何事?そして、横から赤子の声が聞こえる。
そっと振り向くと、隣に銀髪の蒼瞳が見えた。
ほっぺぷにぷに。可愛い。つつきたい………ん?その瞳に映ってるのは俺?
同じ銀髪の蒼瞳。ほっぺぷにぷにの………俺?え??

「ふふっ、仲がいいわね。2人でニコニコしてるよ」
「本当。可愛い御手手を繋ごうとしてるのかしら」

どうも生まれ変わったみたいだ…………
向こうも…………何か動揺してるような………

「あ~あ~(ここ何処だ……俺……へ?)」
「あ~あ~(貴方も?)」

「可愛い。僕の息子。そうだなぁ、名前はウィルバーン。ウィルだな。」
「娘の名前は?」
「決めてあるよ。僕の可愛い娘、リリアーナ。リリィだな。」

父親らしき男性が俺とそっくりの赤子を抱き上げて、息子と言った……
『え……私……息子⁉︎』そう驚いている。

母親らしき女性が俺を抱き上げて、娘と言った……

『俺?娘?女の子?』


「「あ~あ~((嘘だと言って!))」」

2人でハモる
父と母は、嬉しそうに微笑んだ。
こんなスタートって…………ありか!?

周りの者達は微笑ましいものを見たかのように微笑んでいた。
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