オメガ転生。

学園生活

そんな事が

「翔、お待たせ」
「待たせたね」

そう言って、2人が抱きついて来て撫で回すのは何でだろうか？？
まだ日も高いし、何というか…

「恥ずかしいから、やめてください」

そう言って、2人から逃れようと頑張ったんだけど、力の差があるんだろうね～～
うまく逃げれなかった。

「恥ずかしがっている翔も良いですね」
「本当、これもまた良い」
「やめてください。そんなこと言うのは！！」

ハハハッと2人が笑っている。
こんなに笑う姿は初めて見たけど…
美形はどんな感じでもカッコよく見えてしまうのが不思議だ…

「やっとひと段落着きました。まぁ、まだ問題が残っている事は…あるんですけどね」
「だが、それももう少しで解決に至るでしょう？翔や翔が気にかけてる者さえ大丈夫なら、後は時が解決するのでは？
？」
「まぁ、そうですけど…」
「頑張ってくださいね。宰相閣下」

そう言いながら、ニコニコしているユリウス。
雅貴さんは…なんとも言えない顔をしている。

どう言うこと？？

「あぁ、翔は心配しなくても大丈夫ですよ。サクッとこなしておきますから…そう。これ以上あなたとの時間を取られてなるものか！！」

握り拳を作って、何やら決意表明をしてるよ…
何がどうだかわじゃらないけど、大丈夫なのだろうか？？

「あの～～」
「あぁ、翔が心配する事は何もないですよ。そうそう。もう少ししたらヒートの時期になるのではないですか？なり初めの時期は不安定とは聞きますが…少し香ってますね」
「えっ？そうなんですか？確かに以前起こした時は…で、でも、薬持ってますから。大丈夫です」

いきなり体調のことを察知されて恥ずかしい…
確かに、朝から少し熱っぽく感じたけど…
ほら、この所暑い日が続いたりしたし…

「それは大変ですね。すぐさま準備をしておきましょう」
「私の方は、仕事の調整もしておいたし、あちらの件は彼らに任せておきましたから、大丈夫です」

「えっ、準備って？？」

2人がアレやこれやと相談し出すのを割って入るように聞いてみる。
薬はあるし、いざとなれば、落ち着いたのなら自宅に帰してくれたら良い。
そう、落ち着いたのなら、家族の方もきっと大丈夫なように雅貴さんたちがしてくれているはずだし(人任せで申し訳ないけれど)自宅の方が心落ち着けれるから…

「御実家には帰しませんよ。私の屋敷に全て準備させていますから、確実です。あと、邪魔が入らないようにして…という準備ですよ」
「そうなのか？？」
「そうですよ。ほら、行きますよ」

そう言って抱き上げられて、車に乗せ込まれ、雅貴さんの屋敷に向かって急がされた。
途中、廊下で引き留められそうになったのを、有無も言わさない威圧的な何かで黙らしていたのは……うん、忘れた方がいい気がする…