オメガ転生。

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学園生活

そんな事が

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建物の周囲を確認し、隠れながらも中が覗ける場所はないかと探索してみた。

「ここなら…」

そう呟いて、そっと窓から中を覗き込む。
手入れされていない草木が密集して見えにくい、少し低い場所に窓があり、そこから少し覗いてみたが、色んな物がごちゃごちゃと置かれていたのが幸いしたのか、こっちからは隙間で覗けるけど、向こうからは分かりずらいという事がわかった。
でも、注意する必要は十分にある。

中から複数人の声が聞こえて来る。

「あとの首尾は?」
「ほぼ滞りなく。もう少し捕らえる事が出来たら…」
「そうですね。オメガは貴重ですから…そういえば、あの者もこの周辺に?」
「確か、来ていると連絡が。是非欲しいですね。彼の方が執着された者ですから。せっかくですから、あの少女も欲しいですね。アルファではありますが、どちらかと言えばベータ寄りだとか。ならば、あの秘薬を用いれば容易いかと。仮のもアルファであれば、あの修行にも役にたちますし、アルファを貶めるのもなかなか良いかと。確か欲しがる者もいましたし、身代金をいただくのも宜しいかと」
「あの家に打撃を与えるのも面白いかもしれません。でも、あの少年は本当にオメガなのですか?そうには見えませんでしたが…」
「彼の方がそうおっしゃるからそうなのでしょう。それよりも、このオメガもなかなか…」
「まぁ、とりあえず、あの場で処置を行いましょう」

物凄く不穏な会話を耳にした。
嘘だろ?
この国法では禁止されている事が行われているってことか?
しかも、あの格好は…

そして、アルファの少女を捕らえて、何やら邪な事をしようとしている。
どう考えても犯罪行為としか言えない。

これは、自分一人では対応出来ない。

そーっとその場を後にして、友人達のもとに戻ることにした。
とりあえず戻って、相談して…
いざとなったら、雅貴さんに相談するのもアリだろう。
両親も勿論だが…

見つからないように、しかも迅速その場を後に…
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