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学園生活
やばいです
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「孝之様、御気分はどうですか?」
「あぁ、頭がクラクラする。最悪だ」
「そりゃ悪かったな。これでも丁重に運んだんだがな」
見覚えのない部屋のベットからゆっくりと起き上がる。
側で心配そうにしているのは侍従の桂 健吾(かつら けんご)と、ふんぞり返って椅子に腰掛けている五十嵐 浩一(いがらし こういち)の姿が見てとれた。
「ここは?藤原の別邸とかでもないし…」
2人を確認し、周りをキョロキョロと伺う。見覚えがないなぁ…
「ここは俺らが準備していた屋敷だ。今は廃れた貴族の屋敷だけどな。確か別荘だったと思うぞ。」
「そうか…」
五十嵐の説明でそう答えた。
五十嵐はかなり信頼のできる男だ。仕事も…まぁ、口は悪いがそれは仕方がない。
「孝之様。ここに来られて3日ほど意識が戻られなかったんです。心配しました」
そう言って水差しからコップに注ぎ渡してくれた。
程よい冷たさと、柑橘系の香りで少し落ち着いた。
情報を把握しておかないと、今後に影響する。
またあのような状況に落とされては溜まった、ものではない。
「そうか…で…」
「あそこから出て5日ぐらいだ。俺の妖力とかも使ったから、直ぐには見つからないと思うぞ」
妖である五十嵐がそういうのなら大丈夫だろう。
よほどの相手でなければだが…
そういえば、私の愛しいあの子は何処だろうか?
ようやく手に入れて、自分のものに、そう、妻にして永久に自分の腕の中に閉じ込めて、可愛らしく鳴かせて愛で続けるはずだった翔は…
「私の愛しい者は?妻はどうなった?」
あの時、囚われ離れ離れにされてしまった。早く見つけ出して私の元に…
「あぁ、あの子か?確か学園に戻ったと思うぞ。あと、折角の駒の2人も学園にいると報告がきてる」
「あぁ、あの娘達か。翔を手に入れるためと、今後のために都合のいい力を持ってたからなぁ…また捕らえて場合によっては…」
少し思案する。あの2人は本当に都合のいい駒だった。後々神殿に売るつもりでもいたがな…あの力はあの神殿幹部の者の力になるから売ってほしいと言われていた。必要な時は私が自由に使っても良いと条件付きでだ。
翔が学園にいるのなら、あの駒を使って迎えに行けば良いか…
「あ~~っ、言い難いんだけどよ、あの駒はちぃっと厄介な者が絡んじまって、使えねぇかもしれないぞ。それに…」
「それに?」
「お前がご執心のあの男子生徒も手が出し難いかもしれん」
言いにくそうに五十嵐がそう答え、思わず持っていたグラスを投げつけてしまった。
「どう言う事だ?あれは私のものだ。私の」
「孝之様。落ち着いてください。孝之様が捕らえられた後、色々あったのです。ですが、孝之様の救出がまず先だと…」
「そうだ、お前がいないとどうにもならないだろうが。それとも、隣国に嫁ぐ方が良かったか?」
ニヤニヤしながらそうほざく。ふざけるな!
「俺はどっちでも良いんだぜ。こいつが助けてくれって言うから手伝っただけだ。まぁ、お前がご執心の男子生徒も、厄介な事になっているが、神殿のでどうにかなるかもしれないしな…」
さぁ、どうする?みたいな目で見てくる。
無論、隣国など論外だ。神殿が絡むとはどう言う事だ?まさか…
「おっ?気がついたか?まぁ、そう言う事だ。で、今後の計画だが…」
そう言って切り出された計画を聞きながら、幾分変更させ、実行するように指示する。
「んじゃ、そう言う事で…」
そう言って五十嵐は部屋を出て行った。
「少し休む」
「その方がよろしいかと。私も席を外して準備など行ってきます」
「あぁ、頼む」
1人になった寝室で、再び瞼を閉じる。
許し難い事態が自分が捕まっている間に起きていた。
だが、あれは私のだ。例え誰であろうと渡しはしない。
再び手に入れ、上書きするまでだ。
待っていろ……
「あぁ、頭がクラクラする。最悪だ」
「そりゃ悪かったな。これでも丁重に運んだんだがな」
見覚えのない部屋のベットからゆっくりと起き上がる。
側で心配そうにしているのは侍従の桂 健吾(かつら けんご)と、ふんぞり返って椅子に腰掛けている五十嵐 浩一(いがらし こういち)の姿が見てとれた。
「ここは?藤原の別邸とかでもないし…」
2人を確認し、周りをキョロキョロと伺う。見覚えがないなぁ…
「ここは俺らが準備していた屋敷だ。今は廃れた貴族の屋敷だけどな。確か別荘だったと思うぞ。」
「そうか…」
五十嵐の説明でそう答えた。
五十嵐はかなり信頼のできる男だ。仕事も…まぁ、口は悪いがそれは仕方がない。
「孝之様。ここに来られて3日ほど意識が戻られなかったんです。心配しました」
そう言って水差しからコップに注ぎ渡してくれた。
程よい冷たさと、柑橘系の香りで少し落ち着いた。
情報を把握しておかないと、今後に影響する。
またあのような状況に落とされては溜まった、ものではない。
「そうか…で…」
「あそこから出て5日ぐらいだ。俺の妖力とかも使ったから、直ぐには見つからないと思うぞ」
妖である五十嵐がそういうのなら大丈夫だろう。
よほどの相手でなければだが…
そういえば、私の愛しいあの子は何処だろうか?
ようやく手に入れて、自分のものに、そう、妻にして永久に自分の腕の中に閉じ込めて、可愛らしく鳴かせて愛で続けるはずだった翔は…
「私の愛しい者は?妻はどうなった?」
あの時、囚われ離れ離れにされてしまった。早く見つけ出して私の元に…
「あぁ、あの子か?確か学園に戻ったと思うぞ。あと、折角の駒の2人も学園にいると報告がきてる」
「あぁ、あの娘達か。翔を手に入れるためと、今後のために都合のいい力を持ってたからなぁ…また捕らえて場合によっては…」
少し思案する。あの2人は本当に都合のいい駒だった。後々神殿に売るつもりでもいたがな…あの力はあの神殿幹部の者の力になるから売ってほしいと言われていた。必要な時は私が自由に使っても良いと条件付きでだ。
翔が学園にいるのなら、あの駒を使って迎えに行けば良いか…
「あ~~っ、言い難いんだけどよ、あの駒はちぃっと厄介な者が絡んじまって、使えねぇかもしれないぞ。それに…」
「それに?」
「お前がご執心のあの男子生徒も手が出し難いかもしれん」
言いにくそうに五十嵐がそう答え、思わず持っていたグラスを投げつけてしまった。
「どう言う事だ?あれは私のものだ。私の」
「孝之様。落ち着いてください。孝之様が捕らえられた後、色々あったのです。ですが、孝之様の救出がまず先だと…」
「そうだ、お前がいないとどうにもならないだろうが。それとも、隣国に嫁ぐ方が良かったか?」
ニヤニヤしながらそうほざく。ふざけるな!
「俺はどっちでも良いんだぜ。こいつが助けてくれって言うから手伝っただけだ。まぁ、お前がご執心の男子生徒も、厄介な事になっているが、神殿のでどうにかなるかもしれないしな…」
さぁ、どうする?みたいな目で見てくる。
無論、隣国など論外だ。神殿が絡むとはどう言う事だ?まさか…
「おっ?気がついたか?まぁ、そう言う事だ。で、今後の計画だが…」
そう言って切り出された計画を聞きながら、幾分変更させ、実行するように指示する。
「んじゃ、そう言う事で…」
そう言って五十嵐は部屋を出て行った。
「少し休む」
「その方がよろしいかと。私も席を外して準備など行ってきます」
「あぁ、頼む」
1人になった寝室で、再び瞼を閉じる。
許し難い事態が自分が捕まっている間に起きていた。
だが、あれは私のだ。例え誰であろうと渡しはしない。
再び手に入れ、上書きするまでだ。
待っていろ……
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