69 / 302
学園生活
事件です(雅貴)
しおりを挟む
自宅に連れ帰り、そのまま浴室に向かう。
あの男が色々と触れてくれて、腹が立って仕方がなかった。
早くあの者の汚れを落としたい。そして…
有無も言わさず付けていた物を全て剥ぎ取る。
勿論、首につけてある物もだ。
これは私が送った物であるから、容易に外すことができる。
鎖と宝飾品で飾られた物。悪趣味なではあるが、品は悪くはない。
かと言って、このまま気に食わない。
引きちぎれば、愛しい者の肌を傷つけるから、そこは優しく除けた。
全てを剥ぎ取りおわり、丹念に手で洗った。
本人は嫌がるかもしれないが、今は意識を落としている。
もっと違う時にしたかったが、そんな事はいってはおれない。
あの場面が脳裏に浮かび、苛立ちが沸き起こる。
薬によるヒートは、私が落ち着かせた。
だが、私自身のフェロモンに反応してのヒートは……
意識がないから、今はそこまではいかないだろう。
キット頬を染め、可愛らしい表情をしただろうに…
そのまま抱き抱えて浴槽に身を沈めた。
「こんな所に…」
そう言いながら、唇を這わせていく。
あの男につけられた印は自分の妖力などで消し去った。が、そこにつけられていた痕は私の脳裏に刻み付けられている。
腹正しくて仕方がない。あの場で引き裂いてやりたかった。
「ん……」
「ここも触られていましたね。他はどこを触られたのですか?」
聞こえてはいないだろうが、問いただしてみる。
「やめ…」
「翔、貴方には詳しくは伝えていませんでしたが、貴方は私の番。長い間待ち続けてきた愛しい人です。それをあんな…」
胸の中に閉じ込める。
やはり、軽い印はだけではダメだ。
翔が学園を卒業してから、正式に番となり、この首筋に…と考えていたが、その考えは間違いだったようだ。
あのような者に食指を伸ばされるのであれば、しっかりと自分の印を施し、あらゆる者を牽制しないといけない。
愛しい者を横抱きにし、ザバッと湯船から立ちあがる。
そのまま浴室から出て、妖力で水気を飛ばし、寝室向かった。
あの男が色々と触れてくれて、腹が立って仕方がなかった。
早くあの者の汚れを落としたい。そして…
有無も言わさず付けていた物を全て剥ぎ取る。
勿論、首につけてある物もだ。
これは私が送った物であるから、容易に外すことができる。
鎖と宝飾品で飾られた物。悪趣味なではあるが、品は悪くはない。
かと言って、このまま気に食わない。
引きちぎれば、愛しい者の肌を傷つけるから、そこは優しく除けた。
全てを剥ぎ取りおわり、丹念に手で洗った。
本人は嫌がるかもしれないが、今は意識を落としている。
もっと違う時にしたかったが、そんな事はいってはおれない。
あの場面が脳裏に浮かび、苛立ちが沸き起こる。
薬によるヒートは、私が落ち着かせた。
だが、私自身のフェロモンに反応してのヒートは……
意識がないから、今はそこまではいかないだろう。
キット頬を染め、可愛らしい表情をしただろうに…
そのまま抱き抱えて浴槽に身を沈めた。
「こんな所に…」
そう言いながら、唇を這わせていく。
あの男につけられた印は自分の妖力などで消し去った。が、そこにつけられていた痕は私の脳裏に刻み付けられている。
腹正しくて仕方がない。あの場で引き裂いてやりたかった。
「ん……」
「ここも触られていましたね。他はどこを触られたのですか?」
聞こえてはいないだろうが、問いただしてみる。
「やめ…」
「翔、貴方には詳しくは伝えていませんでしたが、貴方は私の番。長い間待ち続けてきた愛しい人です。それをあんな…」
胸の中に閉じ込める。
やはり、軽い印はだけではダメだ。
翔が学園を卒業してから、正式に番となり、この首筋に…と考えていたが、その考えは間違いだったようだ。
あのような者に食指を伸ばされるのであれば、しっかりと自分の印を施し、あらゆる者を牽制しないといけない。
愛しい者を横抱きにし、ザバッと湯船から立ちあがる。
そのまま浴室から出て、妖力で水気を飛ばし、寝室向かった。
1
お気に入りに追加
505
あなたにおすすめの小説
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。
嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....
成り行き番の溺愛生活
アオ
BL
タイトルそのままです
成り行きで番になってしまったら溺愛生活が待っていたというありきたりな話です
始めて投稿するので変なところが多々あると思いますがそこは勘弁してください
オメガバースで独自の設定があるかもです
27歳×16歳のカップルです
この小説の世界では法律上大丈夫です オメガバの世界だからね
それでもよければ読んでくださるとうれしいです
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
お嬢様の身代わりで冷酷公爵閣下とのお見合いに参加した僕だけど、公爵閣下は僕を離しません
八神紫音
BL
やりたい放題のわがままお嬢様。そんなお嬢様の付き人……いや、下僕をしている僕は、毎日お嬢様に虐げられる日々。
そんなお嬢様のために、旦那様は王族である公爵閣下との縁談を持ってくるが、それは初めから叶わない縁談。それに気付いたプライドの高いお嬢様は、振られるくらいなら、と僕に女装をしてお嬢様の代わりを果たすよう命令を下す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる