オメガ転生。

学園生活

自宅に帰り

とりあえず、妹と共に実家に戻った。
久しぶりの実家だ。学園での自由気ままとは言い切れないが、自分一人で何でもこなしていかないといけない緊張感と、自由な時間。それらとはまた違う安心感を感じられた。
実家が不自由というわけでは決してないけど、自分だけのことを気にしての時間と、家族のことを考えながらの時間は、また違う。

母親に抱きしめられながらので迎えは恥ずかしいが…

ほら、思春期だしね。

「お帰りなさい。学園生活はどう？勉強も大切だけど、きちんと食べてる？何か痩せてない？？心配だわ～～」
「学園生活は楽しいわ。友人も沢山できてるの。勉強は難しいところもあるけど、大丈夫よ。ねぇ、翔」
「ん？そうだね。色んな経験してるからね。勉学は難しいものも有るけど、新たな知識として楽しいものもあるね」

そんなたわいもない話をしながらお茶でなごみ、自室でゴロンと横になる。

主人のいない部屋(自室だけど)いつも綺麗にされている。
いつでも帰って来れるようにしてくれるその心遣いに感謝するよ。
少し家族愛が重く感じる事も有るけど、ありがたい。

室内には晩餐会で着る予定の服も準備されていた。
父親達の話では、そんなにかしこまったものでは無いらしい。
警備もしっかりされているし、勿論、休憩用の部屋も準備されてるらしい。

あと、オメガ専用の医師とかも待機してるとか…

大切な式典や行事ごとにはそのような医師団が必ず待機されてると言っていた。

それを聞いて少し安心したけどさ、もし、学友に知れたらと思うとビクビクしてしまう……

「大人達だけの晩餐会と違うから、そこまでかしこまらなくても大丈夫だよ。気持ちはわかるけどね」

兄はそう言って苦笑いしていた。


兄には既に婚約者がおり、エスコートするため、自分たちよりも少し早めに家を出るらしい。
知的な美丈夫であり、剣を振るう事も有るだろうと体を鍛えているから、同性である自分もつい惚れてしまいそうになる。
憧れと言ってもいいかも知れないが、とにかくかっこよくて素敵だな。
自分の目標でもあるんだよね…

そんなわけで、今回の目的は、妹と両親と参加する事になった。