竜の恋人

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運命が回る

そして…

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翌日は、息子と王太子殿下の件を話し合う事になった。
王太子殿下は一旦城に戻り、今日の昼頃我が家に来られた。
息子も連れられてだ。

文官として殿下の側で勤務している息子。
以前から、殿下に対して文句は言っていたけれど…この前ついに捕まった事実が露見した。
殿下が暴露したのだけれどもね…


夫達は以前からそうなるだろうと思っていたらしいのだけれども、ヒト族である私達には…うん、理解できない部分もあるのよね~。

本来、息子のカルロスの時のように、早くからわかって、密かに婚約の約束を家族にしていくのだとか。
同じ国内であれば、『運命の番』が何処にいるのかわかるらしい。
特に竜人族はだけれども。ただ、国境を越えて別の国にいた場合は、余程でなけれだ判らないのだとか。
それは、特殊結界の所為でもあるらしい。

息子、リカルトが生まれた時、王太子殿下は各国に留学中だったとか。
他国に渡り、あらゆる学問を納め、見識を広げるためとか…

『運命の番』を探すのも、理由の一つとされていたらしいけど、私的にはもしかしたらそちらが本命?とも思ったのよね。

何せ、竜人族ですから…

息子がアカデミー卒業まじか。就職先も王城。文官職と決まっていた時に、殿下は帰国した。
そして、直ぐさま囲うためなのか、自分の仕事に携わせる事にしたらしい。

本人的には特に拘りも無かったようで、初めは殿下の仕事に携わらせていただく事になったと、今後の自分を想像しながら楽しそうに話していたんだけれども…

ヒト族であるから、兄弟のように軍関係は無理だからって…
国の為に自分の力を少しでも役立てれたら嬉しいって夢見て…

まぁ、王太子の執務はかなり多いから、それなりのやり甲斐はあるんだろうと想像していたけれど…
あの子は、私が言うのもあれだけれど、真面目で優秀だから…

先輩達に可愛がられて、楽しく…と思っていたのだけれども、常に殿下のお側で仕事を手伝っていたらしい。
書類整理から始まって…

まるで秘書のようだと思ってのよ。この世界に『秘書』と言う言葉、役職があるかは知らないけれど…
執事がその役職にあたるのかな??

そんな感じで囲われていって、最終的には~~~~だな。うん。
ヒト族は鈍いらしいから、あらゆる手を使ったんだと想像する。
王太子殿下であるから、多分、紳士的対応だったと思うのだけれども…
そうあって欲しい…

で、『扉』騒動の、この世界の危機的状況かで、しっかり捕獲されたのか…
『番契約』をしっかりされて、事後報告ではあつけれどね。
婚姻は国をあげて行われる為、来年早々、年明けて直ぐに行うらしい。
だが、竜人族としては待てないも事もあって…
身内だけで式を行う事になった。
それの相談なわけで…


殿下の横に少し空間を開けて座ろうと抵抗する息子を、しっかりと膝の上に座らせているのはどうしたものか?
この国、竜人族のあるあるなんだろうなぁ…
もう、私も諦めたけれども…

夫と殿下でどんどん話が進み、何と一週間後に挙式と決まった時には、息子の目が可哀想にも思えた。
完璧に嫌がっているわけではなさそうなんだけれどもね。
うん、男同士だし、恥ずかしいのだろうね。
何となく理解できてしまった…

挙式後、聖女であった?まだ聖女?愛を我が家に迎え入れて、アカデミーに入学する為の準備を…
やる事が沢山だな…

もう、夫達にお任せして、私は私で今後のする事を頭の中で計画していった。
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