201 / 216
運命が回る
運命が回り出す
しおりを挟む
グラグラと地面が揺れて、壁もポロポロと小石が…
一瞬潰れる?なんて思ったけれど、それはすぐに収まった。
ホッとするのも束の間、今度はあたり一面が光に覆われて…
「うゎっ、眩しい!」
「何なのよ~!」
私達や他の面々も一瞬息を止めて身構えるた。
向こうの聖女達、確かスレインという息子の友人以外は大騒ぎだ。
ここ、洞窟内だってわかってる?
響くんだよね~~~それに、危ないのよ~
「お前達、やかましい!」
そう言っ現れたのは、この世界の二神だった。
光と闇の二神であるリーミエ様とカーミエ様。
その後に…
「御主が出て来たか。懐かしいのぉ。」
のほほんといつもの口調のアルメルア神だ。
えっと?お知り合いですか?
神様は悪魔とも顔見知り??
あの扉からは悪魔が出てくると言われていたはずですが?
そんな馬鹿げたことを考えながら呆然とした。
夫も義兄達も警戒体制を解いていない。
私は夫に守られて、姉は義兄に守られている。
あの子の側は…あぁ、良かった。ジャディール殿下がついておられる。
ディアブロは…何か物知り顔だ。
何か見知っている感じがする。
「ディアブロ、説明して。何か知ってるんだろう?」
「はい。我が主人。」
耳をすませば、二人の会話がおかしい。
だって、この状況下でそう言って、そっとお茶を出してるのだもの。
「ちょうど喉が渇いて…じゃなくて!」
そう言いながら、渡されたグラスの中身は美味しくいただきましたよ。
かなりに緊張でおかしな行動をするのは理解できるけれども、それは???
この周りの緊張感とマッチしなさすぎでしょう?!
一気に飲んだグラスをディアブロに渡して、それを器用に異空間にしまったようだ。
「もう良いよ。それで。」
そこまで聞こえたら、いきなり…あれ??
そこで意識が消えてしまった。
そんな妻の姿を守りながら見ていたら、どういうわけだか異変に気がついた。
周りを見ると、皆んなの動きが止まっていたのだ。
妻達はまるで彫刻様に動かない。
私とエドワード殿下。そして友のジャディール殿下は…完全では無いが停止中と言った感じか。
思考はできるが動けない…
これはあえてディアブロが行ったのだろう。
「皆さんにもお聞かせしたほうがよろしいですか?」
聞かせた方がいいのか微妙な事なのか?だからあえて時間を止めた。
だが、我ら三人は敢えてこの状態にしたと…
「内容によるけれど…取り敢えず、ディと父と叔父は聞かせれるようにして。」
「畏まりました。」
そう言うと、パチンと指を鳴らした。おかげで我ら三人の時間が動き出す。
体勢が体勢であったから、一瞬転倒しそうになる。
妻はやはり動かない。他の者達も…
「これは一体?」
「ディアブロが時間を止めたのか?」
「何と言うか…」
うん、言いたい事は分かるよ。私もそう思ったから。しかも、神様まで止めてしまうなんて…
どんだけだろうか…
「では、ご説明させていただきます。まず、扉から最初に出て来ようとしたのは悪魔族の者です。そしてそれは後から出てきた者に背後に飛ばされたのと、聖女の力で押し込められたようです。で、次に出て来たのは神ですね。この扉、異世界空間に繋がっておりまして、扉の力によって出てこられる者が多少変わります。低俗の物はどの扉からでも出て来られますがね。あの小さき翼の小悪魔とか。本来は妖精族も通れるのですが、小悪魔を嫌っていますから、余程でない限り出てきません。それぐらいの異世界が向こうで無数に繋がっております。で、今回のは少し強力な力を持った扉ですね。これはあの神アルメルアと聖女の身体に潜んでいる神シルメールの影響でしょう。」
ディアブロの話を真剣に聞く。
そして…
「扉によって違うのは初耳だ。過去の文献にも記載されていない。」
「そうでしょうね。まぁ、ここまでの物は初めてでしょうから。これに類似した格下の扉は過去に一度。初代聖女の時に出現しています。ですから、あの当初は大変だったでしょうね。聖女に協力した神は…異世界に自分のカケラを飛ばしたぐらいですから…。」
「自分のカケラ?」
「はい。神力や魔力と言った特殊な力を枯渇状態まで使い切った場合、神の力量によって治癒再生が叶わない場合が有ります。神と言っても、永遠にとはいかない場合もあるのです。いわゆる神の死。消滅ですね。消滅の場合、本来は全てが溶け込む?吸収?まぁ完全に消えるのですが、初代聖女アカリに手を貸した神は幾つかのカケラとなって異世界に渡ったのでしょう。この世界に隠されたカケラはマスターがお持ちです。それ以外は…そうですね、母君の中にあるようです。」
「どう言う事だ!!」
思わず表情が険しくなる。
それはそうだ。ここで妻のことを言われたのだから…
一瞬潰れる?なんて思ったけれど、それはすぐに収まった。
ホッとするのも束の間、今度はあたり一面が光に覆われて…
「うゎっ、眩しい!」
「何なのよ~!」
私達や他の面々も一瞬息を止めて身構えるた。
向こうの聖女達、確かスレインという息子の友人以外は大騒ぎだ。
ここ、洞窟内だってわかってる?
響くんだよね~~~それに、危ないのよ~
「お前達、やかましい!」
そう言っ現れたのは、この世界の二神だった。
光と闇の二神であるリーミエ様とカーミエ様。
その後に…
「御主が出て来たか。懐かしいのぉ。」
のほほんといつもの口調のアルメルア神だ。
えっと?お知り合いですか?
神様は悪魔とも顔見知り??
あの扉からは悪魔が出てくると言われていたはずですが?
そんな馬鹿げたことを考えながら呆然とした。
夫も義兄達も警戒体制を解いていない。
私は夫に守られて、姉は義兄に守られている。
あの子の側は…あぁ、良かった。ジャディール殿下がついておられる。
ディアブロは…何か物知り顔だ。
何か見知っている感じがする。
「ディアブロ、説明して。何か知ってるんだろう?」
「はい。我が主人。」
耳をすませば、二人の会話がおかしい。
だって、この状況下でそう言って、そっとお茶を出してるのだもの。
「ちょうど喉が渇いて…じゃなくて!」
そう言いながら、渡されたグラスの中身は美味しくいただきましたよ。
かなりに緊張でおかしな行動をするのは理解できるけれども、それは???
この周りの緊張感とマッチしなさすぎでしょう?!
一気に飲んだグラスをディアブロに渡して、それを器用に異空間にしまったようだ。
「もう良いよ。それで。」
そこまで聞こえたら、いきなり…あれ??
そこで意識が消えてしまった。
そんな妻の姿を守りながら見ていたら、どういうわけだか異変に気がついた。
周りを見ると、皆んなの動きが止まっていたのだ。
妻達はまるで彫刻様に動かない。
私とエドワード殿下。そして友のジャディール殿下は…完全では無いが停止中と言った感じか。
思考はできるが動けない…
これはあえてディアブロが行ったのだろう。
「皆さんにもお聞かせしたほうがよろしいですか?」
聞かせた方がいいのか微妙な事なのか?だからあえて時間を止めた。
だが、我ら三人は敢えてこの状態にしたと…
「内容によるけれど…取り敢えず、ディと父と叔父は聞かせれるようにして。」
「畏まりました。」
そう言うと、パチンと指を鳴らした。おかげで我ら三人の時間が動き出す。
体勢が体勢であったから、一瞬転倒しそうになる。
妻はやはり動かない。他の者達も…
「これは一体?」
「ディアブロが時間を止めたのか?」
「何と言うか…」
うん、言いたい事は分かるよ。私もそう思ったから。しかも、神様まで止めてしまうなんて…
どんだけだろうか…
「では、ご説明させていただきます。まず、扉から最初に出て来ようとしたのは悪魔族の者です。そしてそれは後から出てきた者に背後に飛ばされたのと、聖女の力で押し込められたようです。で、次に出て来たのは神ですね。この扉、異世界空間に繋がっておりまして、扉の力によって出てこられる者が多少変わります。低俗の物はどの扉からでも出て来られますがね。あの小さき翼の小悪魔とか。本来は妖精族も通れるのですが、小悪魔を嫌っていますから、余程でない限り出てきません。それぐらいの異世界が向こうで無数に繋がっております。で、今回のは少し強力な力を持った扉ですね。これはあの神アルメルアと聖女の身体に潜んでいる神シルメールの影響でしょう。」
ディアブロの話を真剣に聞く。
そして…
「扉によって違うのは初耳だ。過去の文献にも記載されていない。」
「そうでしょうね。まぁ、ここまでの物は初めてでしょうから。これに類似した格下の扉は過去に一度。初代聖女の時に出現しています。ですから、あの当初は大変だったでしょうね。聖女に協力した神は…異世界に自分のカケラを飛ばしたぐらいですから…。」
「自分のカケラ?」
「はい。神力や魔力と言った特殊な力を枯渇状態まで使い切った場合、神の力量によって治癒再生が叶わない場合が有ります。神と言っても、永遠にとはいかない場合もあるのです。いわゆる神の死。消滅ですね。消滅の場合、本来は全てが溶け込む?吸収?まぁ完全に消えるのですが、初代聖女アカリに手を貸した神は幾つかのカケラとなって異世界に渡ったのでしょう。この世界に隠されたカケラはマスターがお持ちです。それ以外は…そうですね、母君の中にあるようです。」
「どう言う事だ!!」
思わず表情が険しくなる。
それはそうだ。ここで妻のことを言われたのだから…
1
お気に入りに追加
67
あなたにおすすめの小説
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
年上彼氏に気持ちよくなってほしいって 伝えたら実は絶倫で連続イキで泣いてもやめてもらえない話
ぴんく
恋愛
いつもえっちの時はイきすぎてバテちゃうのが密かな悩み。年上彼氏に思い切って、気持ちよくなって欲しいと伝えたら、実は絶倫で
泣いてもやめてくれなくて、連続イキ、潮吹き、クリ責め、が止まらなかったお話です。
愛菜まな
初めての相手は悠貴くん。付き合って一年の間にたくさん気持ちいい事を教わり、敏感な身体になってしまった。いつもイきすぎてバテちゃうのが悩み。
悠貴ゆうき
愛菜の事がだいすきで、どろどろに甘やかしたいと思う反面、愛菜の恥ずかしい事とか、イきすぎて泣いちゃう姿を見たいと思っている。
女の子がひたすら気持ちよくさせられる短編集
春
恋愛
様々な設定で女の子がえっちな目に遭うお話。詳しくはタグご覧下さい。モロ語あり一話完結型。注意書きがない限り各話につながりはありませんのでどこからでも読めます。pixivにも同じものを掲載しております。
ドS騎士団長のご奉仕メイドに任命されましたが、私××なんですけど!?
yori
恋愛
*ノーチェブックスさまより書籍化&コミカライズ連載7/5~startしました*
コミカライズは最新話無料ですのでぜひ!
読み終わったらいいね♥もよろしくお願いします!
⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆
ふりふりのエプロンをつけたメイドになるのが夢だった男爵令嬢エミリア。
王城のメイド試験に受かったはいいけど、処女なのに、性のお世話をする、ご奉仕メイドになってしまった!?
担当する騎士団長は、ある事情があって、専任のご奉仕メイドがついていないらしい……。
だけど普通のメイドよりも、お給金が倍だったので、貧乏な実家のために、いっぱい稼ぎます!!
本編完結R18)メイドは王子に喰い尽くされる
ハリエニシダ・レン
恋愛
とりあえず1章とおまけはエロ満載です。1章後半からは、そこに切なさが追加されます。
あらすじ:
精神的にいたぶるのが好きな既婚者の王子が、気まぐれで凌辱したメイドに歪んだ執着を持つようになった。
メイドの妊娠を機に私邸に閉じ込めて以降、彼女への王子の執着はますます歪み加速していく。彼らの子どもたちをも巻き込んで。※食人はありません
タグとあらすじで引いたけど読んでみたらよかった!
普段は近親相姦読まないけどこれは面白かった!
という感想をちらほら頂いているので、迷ったら読んで頂けたらなぁと思います。
1章12話くらいまではノーマルな陵辱モノですが、その後は子どもの幼児期を含んだ近親相姦込みの話(攻められるのは、あくまでメイドさん)になります。なので以降はそういうのokな人のみコンティニューでお願いします。
メイドさんは、気持ちよくなっちゃうけど嫌がってます。
完全な合意の上での話は、1章では非常に少ないです。
クイック解説:
1章: 切ないエロ
2章: 切ない近親相姦
おまけ: ごった煮
マーカスルート: 途中鬱展開のバッドエンド(ifのifでの救済あり)。
サイラスルート: 甘々近親相姦
レオン&サイラスルート: 切ないバッドエンド
おまけ2: ごった煮
※オマケは本編の補完なので時系列はぐちゃぐちゃですが、冒頭にいつ頃の話か記載してあります。
※重要な設定: この世界の人の寿命は150歳くらい。最後の10〜20年で一気に歳をとる。
※現在、並べ替えテスト中
◻︎◾︎◻︎◾︎◻︎
本編完結しました。
読んでくれる皆様のおかげで、ここまで続けられました。
ありがとうございました!
時々彼らを書きたくてうずうずするので、引き続きオマケやifを不定期で書いてます。
◻︎◼︎◻︎◼︎◻︎
書くかどうかは五分五分ですが、何か読んでみたいお題があれば感想欄にどうぞ。
◻︎◼︎◻︎◼︎◻︎
去年の年末年始にアップしたもののうち
「うたた寝(殿下)」
「そこにいてくれるなら」
「閑話マーカス1.5」(おまけ1に挿入)
の3話はエロです。
それ以外は非エロです。
ってもう一年経つ。月日の経つのがああああああ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる