竜の恋人

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運命が回る

運命が回り出す

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ディアブロは私達の前で、神アルメルアからの言葉を紡いだ。
私達家族の大切なカルは、今回の『異世界の扉』を閉めるための重要人物である事。
そして、今度こそ神アルメルアの双子神である神シルメールを捉えるためにも必要なのだと。
その為に、姉が見たのとほぼ同様の未来視を見せる必要があったのだと。
無論、扉を閉めるには、今回も私達姉妹が必要になってくると言っていた。
それは眠る前に姉から教えられた衝撃な事実として。
そう、姉が呪いを抗い、それによって眠りについてしまう前に伝えられていた事の一つだった。
夫もその事は知っているけれど…


そして、ディアブロは自身の秘密を私達夫婦にのみ明かした。
ディアブロとディアの関係を。
そして、自分とカルとの関係を。
最後に自分自身についてさらに詳しく。

まさかの内容であった。
本来なら信じられない内容だ。
『嘘をつくな!!』そう怒鳴られても仕方ないぐらいに突拍子もないものだ。

ディアとディアブロが同じ人物である事。
初めて息子と出会ったのは、ディアと愛称で呼ばれていた時の自分だと。

「ディアは生まれたばかりの私です。私はこの世界の者ではありません。マスター…そう、カルロス•アルホンス様に拾われて、名前を頂き、魔力も分け合った事でこの世界と貴方様と完全に繋がったのです。もう、なんと言いましょうかこの喜びをどう表現したら良いか…」

いつの間にかディアも姿を現し、二人が同じように身悶えるが…ディアは可愛らしいが、ディアブロはなんと言いましょうか…

「私は…そうですね、アルメルア達と同じようなものです。ただ…ある程度の年月と魔力が暴走するぐらい溜まりすぎると身体を再構築させるのです。記憶はそのままにして…幾度か繰り返す中、たまたまこの世界に引き寄せられると言いましょうか、呼び寄せられると言いましょうか…マスターの前に姿を現した形ですね。ディアの姿で。ディア的には不思議な感覚でしたよ。自分と同じ気配の者が同じ時、同じ場所にいるのですから。ディアブロとしての私は一度経験した事ですから、なるほどと思いましたけどね。幼少期は記憶を引き継いでいるとは言え、きちんと定着しきっていませんからあやふやに感じたりする事もあるのですよ。くふふふ…」

「ディアブロとディアは同一人物で、異世界…神的存在ということか?」

夫がそう尋ねると、『まぁそんな感じでしょうか。』と直ぐに肯定した。

ディアブロとディアが同一人物。
カルが名前を与えたりして契約してしまったから…
神をカルが契約主になって今まで使ってきた??

何というか事実…

しかも、とてつもない力を持った神であり、この世界の神より上位神。神アルメルア達と同位もしくはそれ以上と言われてしまい、なんとも言えなくなってしまった。

次元と時空を司る者の一人がディアブロと言う神だったのだ。
それも、息子と契約して側にいたがる…かなりの執着心を持ってだ。
だからあの時私達に協力してくれたんだ。特に私に好意的だったのもその為だったのかと納得もできた。
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